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レーザーの歴史

アンチエイジング市場におけるレーザーの躍進

2004

レーザー脱毛器の登場と共に幕を開けた美容領域におけるレーザー治療は、機器の新たな開発・応用と共に着々とその市場を広げ、美容のみならず若返り治療にも確実にその存在をアピールするようになりました。

2004年頃にはこの日本でもその言葉が少しずつ浸透し始めた「アンチエイジング(=抗老化/若返り)」をテーマとした治療においてもフラクショナルレーザーの登場によって市場を広げていくようになります。

顔の美白を叶える、シミや皺を改善する、若返りを図る・・・といった要望に応えるツールとして認知度を世界的に上げていったのです。

育毛レーザーの登場

2007

2007年に米国の専門誌にレーザー育毛の論文が掲載されました。その後FDA(米国の厚生省)で認可を受けた機器も出てきました。光レーザー機器を毛髪に使用した場合、脱毛効果があることは脱毛レーザーがあることからいわば常識ともいえましたが、ここへ来て育毛にもレーザーが使用できるのか!? とにわかに注目を集め始めます。

2008

2008年、日本で手に入る家庭用のレーザー育毛機器は4種類。韓国製のLEIMO 中国製のHairPro ドイツ製のHairbeam アメリカ製のHairmax という並びとなりました。それぞれに輸入販売元があり、日本でも高い関心を集め相当数が売れました。

890nmや660nmの波長を使用したLLLTと呼ばれる非常に低いエネルギーを使用したレーザー機器であり、この頃から日本でも日本製の育毛レーザー/光治療器が作れないかと様々な企業が研究を始めました。

フラクショナルレーザーによる育毛効果は果たして?

2007

2007年度に参加した韓国のレーザー医学会でも、この話題はディスカッションの対象となりました。私自身はこの段階でフラクセルの開発医でもあるキャメロン・ロクサーともディスカッションしたことがあったのですが、彼の意見は否定的でした。

「レーザー光が毛根まで届くと思えない。」
「育毛に対するメインターゲットは皮脂腺で、これに効果がある波長は、フラクセルの1550nmでは難しいのではないか?」

ということだったのです。僕もその時はそれに同意しました。

2008

しかしながら、2008年に実際見たいくつかの症例を検討すると、臨床的には可能性があるのではないかというものが並びました。

「レーザー光はやはり毛母細胞へ刺激をする」
「正常細胞の毛母細胞が、フラクショナルレーザーによって異常部位に迷入する」
「同時に使用するフィナステリドやミノキシジルなどの育毛剤の浸透をよくする」
などの理由が考えられます。

育毛レーザーには巨大な市場が控えているため、どの国どの企業も結果を出すべく様々な試行錯誤や検討をしていましたが、なかなか決定打となる技術が出てこないことから、時の経過と共にアメリカ、そしてアメリカの機器を模倣し応用を試みる中国、韓国といった国がこのジャンルでは根気強く残り、トライアル&エラーを繰り返しています。フラクショナルレーザー以降はLLLTなどを用いながら、家庭用機器も含めた開発に勤しんでいます。

痩身市場にもレーザー機器が

2008

同じく2008年、オーロラやポラリス、ギャラクシーで有名なイスラエル シネロン社のレーザー痩身機器VelaShapeの日本上陸一号機がクリニックFにやってきました。

VelaShapeはRF、バキュームそして赤外線域の光によって部分痩せをするというもの。

そして「サイズダウン」という観点で見たときには、初めての米国FDA公認機器でありました。

米国ではこの段階でスマッシュ・ヒット商品となりましたが、医療法の問題で日本への上陸は遅れました。

「タイムラグ」です。

セルライトの除去、解消能力が特に圧巻であることで欧米では人気を博しました。

ここからいよいよ続々と痩身レーザーがデビューすることになり、こちらのマーケットにも確実にレーザーが浸透していく時代が幕を開けることとなりました。

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