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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

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インフルエンザって

最近ずいぶん寒くなってきました。今年も冬の到来です。インフルエンザの予防接種をする人も増えてきたと思いますが、インフルエンザと普通の風邪ってどこが違うのか、ご存知ですか?

インフルエンザとヒトとの関わりは古く、古代エジプト時代すでにインフルエンザと見られる病気の記録が残っているそうです。重大な転機は1918年から1919年にかけて発生したスペインかぜの世界的な大流行(パンデミック)であるといわれています。当時は栄養状態が悪かったこともあり、感染者数6億人、死亡者数 4000~5000万人にのぼり、第一次世界大戦終結の遠因ともいわれているのです。

普通の風邪が、鼻咽頭の乾燥感およびくしゃみから始まるのに対して、インフルエンザは発熱、悪寒、頭痛が初発症状です。インフルエンザで体感する症状として最も顕著なのは40度近い高熱と激しい悪寒でしょう。また、気管支炎、インフルエンザ肺炎、細菌性脳炎や脳症などの合併症も併発することが多いので、高齢者は、絶対に避けなければならない病気と言えるでしょう。 普通の風邪は原因ウイルスがたくさんあります。

風邪を治す薬を発明できたらノーベル賞ものだと言われていますが、細菌を殺す抗生剤に対して、ウイルスを殺すウイルス剤は、開発が難しいのです。ちなみに・・・ ライノウイルス・アデノウイルス・コロナウイルス・RSウイルス・パラインフルエンザウイルス・インフルエンザウイルスC ・・・などが原因ウイルスだと言われています。

インフルエンザの場合は、インフルエンザウイルスA,Bなどが原因ウイルスですが、実は北里柴三郎がインフルエンザが重症患者から発見したインフルエンザ菌というものもあります。

治療にはA・B型双方に有効な吸入薬ザナミビル(商品名リレンザ®)、A・B型双方に有効な内服薬オセルタミビル(商品名タミフル®)、さらにA型のみ有効な、もともと抗パーキンソン病薬であったアマンタジン(商品名シンメトレル®など)が使用されています。こういった薬が出来たことで、インフルエンザへの恐怖は減ったのですが、これらの薬の精神障害や、異常行動などの副作用が稀に新聞をにぎわせますよね。


清水谷公園の秋

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クリニックの前には清水谷公園という公園があります。春は桜、夏は新緑。そして秋は紅葉と、いつも目を楽しませてくれるのです。

今日は診察日だったので、駐車場に車を停めて、地上に出てみると、目の前に錦秋が広がっていました。思わず携帯で写真を撮ってしまいましたよ。

「錦繍」と言えば、宮本輝の作品を思い出します。宮本輝氏は最後の文士といわれるほど優れた文章を書く人ですが、この作品は、分かれた男女が錦秋で美しい蔵王で偶然再会し、その後手紙をつづる話でした。

宮本輝の作品は学生時代にはまって読んだことを思い出します。今ネットで検索しても、ほぼ全ての作品は読んでいました。中でもこの「錦繍」は、もちろん文章もストーリーもすばらしかったのですが、新書の表紙のもみじの絵がすばらしく綺麗で印象に残っているんですよね。その本は、今でも実家で眠っているはずです。久しぶりに読んでみようかな…。


痛みの講義パートⅡその1~腰痛について

昨晩は、セラピストやスタッフの件でいつもお世話になっている自然療法の学校IMSIで、痛みの講義(後半)を行いました。

前回10月に行ったときは、痛みについて初めて学ぶセラピストの方も多かったので、痛みの総論について話しましたが、今回は各論です。

最初に日本人の6割が罹患していると言われている「腰痛」についての話をしました。立っているときと座っているときの、どちらが腰に負担がかかっているか、分かりますか? 実は座っているときの方が腰に負担がかかっているのです。

人間が直立歩行するようになってから、人間の背骨には非常に多くの負担がかかっています。これは、人の背骨の断面を見ると良く分かるのですが、首のところと、腰のところが、非常に無理な反対に反ったカーブになっているのです。この二点が人間の体の構造上、最も弱いところだといえるのです。

ですから、重い荷物を持つときには、膝を折って持つとか、きちんと背筋を伸ばして立ち、重心が足にあるのを確認するとか、そういった習慣がとても大切と言えるのです。靴下を脱いで立ってみてください。重心は、足の親指の付け根と、小指の付け根。そしてかかとに三分割されていますか?ほとんどの人は、重心が後ろに行っていて、かかとのみに重心がかかるようになっています。これだと腰に”より”、負担がかかるのです。気をつけたほうがいいですよ。

講義では、腰痛を起こす病気の実例を、症例が多い順に10症例あげて、その病気の特徴を説明しました。腰痛持ちの人はとても多いのですが、お医者にかかったほうが良いのか? という分岐点は、足にビリッとしたような痛みが走る場合や、麻痺が起こってきた場合ですね。こういったときは早めに受診をしなければなりませんね。


真っ赤なお鼻の??

実は先週から体調を崩していて、鼻のところになんと“面疔”が出来てしまいました。クリニックのスタッフからは「先生、どうしたんですか? 鼻が赤いですよ!!」と何度も言われるし、患者さんと話をしていても、なんだか視線をちらちらと鼻の頭に感じるんですよ。

ここ2~3日初対面の人には、視線を感じた瞬間自分から「ちょっと体調が悪くて面疔が出来ちゃって・・・」と自己申告/言い訳しながら診察している有様です。この状況は男の僕でも正直つらいですね。人の目線が気になって外出するのも億劫になります。重症なアトピー・にきびの患者さんや、顔に濃いシミを持った人は、外に出たくないし人にも会いたくなくなって、そういった精神的なストレスがさらに肌への悪影響を及ぼすと言われます。

医者として知識ではわかっていましたが、その患者さんの気持ちが、初めて心から良く理解できました。身をもって知る貴重な患者さん体験ですね。

ところで、面庁が危険だと言われるのには、理由があります。毛穴が細菌に感染したことによって起きる炎症を、“毛嚢(もうのう)炎”又は“せつ”と呼びます。毛穴と一致した所に赤い腫れや、軽い痛みがあり、中心に膿みを持つことが多いのですが、この“せつ”が鼻の周りに出来ると、昔の人は注意したようなのです。なぜなら顔面・・・特に鼻周囲の汗腺、皮脂腺は非常に深いところに分布しており、血管は頭蓋内の血管と直結しています。さらに、顔面は表情の変化などで常に動いていますから、患部の安静が保ちにくい場所です。原因の細菌はブドウ球菌など一般の菌が多いのですが、栄養の悪かった時代には、脳髄膜炎に至る危険性があったとされているのです。

確かに「面疔」なんていう言葉を、皆本当によく知っていますよね。面疔は通常は抗生剤を使用して1週間ぐらいで治りますが、長引く人はメスを使って切開するのがよいでしょう。直に治るさと軽く考えず、お医者さんに相談すべきですね。


Dr.バニーニ、メソセラピー、カルボキシセラピー、Meso-Carboxy Therapy 国際ワークショップ

昨日は、渋谷にある日本薬学会、長井記念ホールで行われた「Meso-Carboxy Therapy 国際ワークショップ」で、Meso-Carboxy Therapy の理論と治療技術について招待講演をしてきました。

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もう一人の演者のドクター バニーニは、昨年のナポリにメソセラピーのトレーニングに行ったときにお世話になったメソセラピー、カルボキシセラピーの第一人者なのです。

陽気な人柄に、人懐っこい笑顔。とても明るいナポリ人ドクターです。

彼はその後二回も日本に来ていますので、4回目の再会です。

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僕はメソセラピーと、カルボキシセラピーの治療技術と理論について話をしたのですが、ここ1年間で、よりメソセラピーの理解が深まったことがあります。

それは、メソセラピーと言うのは、結局1つのDDS(ドラッグデリバリーシステム)なのだということです。

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皮膚の中の極めて浅い部位に、メソセラピーで薬液を貯蔵するのです。そうすると直接皮下に注射するよりも、長い時間、薬液をの効果を維持することが出来る。そういう仕組みなのです。

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バニーニは実際の患者さんを前に、色々なアドバイスをくれました。彼はイタリア語しかだめで、前回英語の通訳を介して話しをしたのですが、今回のワークショップでは、日本語の通訳がついて、より理解が深まりました。

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最後にプロモイタリア社の社員さんと写真を撮りました。このうち二人は英語が堪能で、ナポリに行ったときに、お世話になったのです。


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