TakahiroFujimoto.com

HOME MAIL
HOME PROFILE BOOKS MUSIC PAPERS CONFERENCES BLOG MAIL CLOSE

BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

毛穴についてのご質問にお答えします

引き続き、Q&Aです。

Q 先生はじめまして、こんにちは。

先生の記事興味深く拝見させていただきました。

私は24歳なんですが、10代より鼻と頬と毛穴に皮脂が詰まりやすく、詰まっては指で押しだしていました。そのために鼻と頬の毛穴が開いてしまい、化粧では隠せないほどになってしまいました。

高額でしたが、とても悩んだ末、これで少しでも悩みが解消されれば…と思い、皮膚科でフラクショナルCO2レーザー(eCO2、エコーツーレーザー)の治療を2回行いました。1度目の治療は安全な程度でとお願いしましたが、効果が見られなかった為、2回目は少し強めにお願いしました。

しかし、2回目の治療後、肌を見ると明らかに肌質が変わってしまいました。ごつごつして3カ月たった今も赤みが引きません。何より、レーザーを照射した跡が毛穴のようにポツポツと残ってしまっているのです。

何度か皮膚科に足を運んでいるのですが、時間がたてば治ると言われます。また、レーザーの跡も、とても小さな穴をあけるので残るはずはないと言われます。

レーザーの跡は本当に残らないのでしょうか?

治療を受けてからというもの、気が滅入ってしまい外出が減ってしまいました。
今後、治療を続けることは怖くてできません。

長くなって申し訳ありませんが、教えていただけないでしょうか?

A 実は最近、クリニックFでも、フラクショナルCO2レーザー(eCO2、ブリッジセラピーなど)を強く照射されてしまって、肌が荒れて困っている、というご相談を良く受けるようになりました。

僕は海外の医学会で、英語でのレーザー医療の招待講演をすでに50回以上行ってきましたし、フラクショナルレーザーの理論が初めて発表された2004年のダラスの米国レーザー医学会にも、学会員として参加していました。

僕はその発表を聞いて、日本人の肌の毛穴やニキビ痕を治す方法は、この方法以外に考えられないと直感し、必ず数多くのフラクショナルレーザーが登場する時代になると確信していました。

その後、自分自身でもその後登場した、数々のフラクショナルレーザー機器を、ほぼ全て使用してきましたので、正直なところ、フラクショナルレーザーの使用方法について、自分と同じぐらい知識と経験があるドクターは世界的にもあまりいないと思っています。

これは啓蒙も兼ねて断言しますが、海外の学会では、フラクショナルレーザーのアジア人に対する照射の、肌の入れ替え比率は、約10%ぐらいが適切と言われています。

つまり、日本で現在なされているフラクショナルレーザー治療のほとんどが、実はオーバーパワーということになります。

そもそも、フラクショナルレーザーは、正常な表皮を残しながら、肌を一部入れ替えていく施術です。

ですから、効果がない→パワーを強くする

という方法はあまり得策ではないのです。

一回目の安全なパワーで施術を行った時には、効果が見られなかったと書かれていますが、これは肌がフラクショナルレーザーを使用できる状態ではなかったのではないか?と、僕ならば考えます。

このブログでは、何度も書いているのですが、初診の方はまず肌の診断をさせて頂きますが、クリニックFでは、最初からフラクショナルレーザーを使用するという事はあまり無いのです。

毛穴なら毛穴の、そしてニキビ痕ならニキビ痕になった原因というものが必ずあるのです。

まずはその原因を取り除くために、他のより適したレーザーや治療薬をお奨めして、肌の基礎工事を行ってから、フラクショナルレーザーを使用できるステージに肌を変え、その後初めてフラクショナルレーザーの施術をします。

一見遠回りのようですが、結果を見れば、こちらの方がはるかに近道になります。

フラクショナルレーザーはまだまだ新しい機器で、先生によって情報量も違いますし、使用法もまちまちです。

フラクショナルレーザーの様に新しい施術で、強いレーザーについては、必ず副作用もあります。そのレーザーが自分の症状に本当に必要なのか、そして、どの程度が自分にとって適切なパワーなのかを、きちんとしたカウンセリグを受け、納得した上で、受けた方が良いと思いますよ。

この辺りはあくまで最先端医療の自費診療で、治療方法が統一されたものではありませんので、患者さんの自己責任というものも発生すると思います。

最後に実際に穴があいてしまった肌が本当に治るのか?

というご質問ですが、他の病院でなされたものですので、どの位のパワーで施術が行われたかのか、分かりませんし、実際に診断したわけで無いので断言はできません。

でも、表皮の深さでとどまる穴でしたら、時間はかかりますが必ず治ります。

回復を早める治療もあると思いますので、その辺りは主治医の先生にご相談ください。


カテゴリー