今日はちょっと写真で見ても・・・弱ってますね。お腹の調子が今ひとつ・・・(苦笑)。この辺でもう一度気合を入れて、夜までがんばります。
さて、「ムンテラ」=診察室でのカウンセリングを行う際、特にシミやニキビ跡についての御相談で僕は意識的に数字を出すようにしています。
このブログで何度も書いていますが、シミやニキビ跡、さらに毛穴は、実際の肌の表面に見えているものだけが病態ではありません。皮膚表面に見えるものは氷山の一角です。
疾患は立体的だと考えたほうがいいのです。
そして、レーザー照射の深さは、レーザー機器の波長やパワーによって変化させることができますので、その病状の深さによって、僕は治療に使う機器を使い分けています。
疾患の深さで、僕が数字に使う単位は「ミクロンメートル」。
クリニックFの診察ではその病態が皮膚のどの深さまで及んでいるかを、この単位を使ってお話するのです。
たとえば
「○○さんの毛穴の深さは、だいたい150ミクロンメートルぐらいですから、この波長のレーザーを、何J/CM2ぐらいの位のパワーで使用すると効果があると思いますよ。」
・・・といった具合に、話をさせていただくのです。
僕は、ずっとこのように実際の数値を出しながら患者さんにお話し、実際の治療にあたっているのですが、結構こういう話をする医師は少ないようです。患者さんから驚かれたりすることもしばしば。
さて、このような形で疾患の深さについてお話をした後、実際の治療に入ります。
まずは、疾患に合う波長を選び、レーザー機器を決定します。
この図のように特に赤外線領域のレーザー光は、水の吸収度によって、浸達度が変わります。波長が長いと、レーザー光が水に吸収されてしまうため、一般的には波長が短い方が深くまでレーザー光が入るのです。
フラクショナルレーザー・ラインナップでは
915nm マトリックスIR (トリニティ)
1320nm アファームマルチプレックス
1440nm アファーム アファームマルチプレックス
1540nm モザイクHP
1550nm フラクセル3デュアル(エルビウムグラス光)
1927nm フラクセル3デュアル(チュリウム光)
2790nm パール
2940nm サイトン (エルビウムヤグ) ピクセル2940
10600nm eCO2(エコツー) ブリッジセラピー
の、どの機器を使用するかまず考えます。一般的には、下に行けばいくほど、浅くまでしか入らない波長となります。
今年から登場したe-matrix(イーマトリックス・サブレイティブRF機器)はレーザーではなくてRFを使用しますが
深さで言ったら最も深くまで入りますので、このグラフの最も上に位置することになりますね。
機種が決まったところで次にパワーの決定をしますが、
例えばフラクセルの場合、どのぐらいのパワーで照射すれば、どのぐらいの深さまでレーザー光が届くかというデータが、すでに海外の学会では発表されているのです。
ですので、レーザーのパワーもほぼ同時に決定できるというわけです。
疾患の深さに合った施術をすることがとても大切なのです。