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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

ニキビ治療の名医とニキビ跡治療の名医

ニキビ跡でお悩みの人がお問い合わせを下さるケースが年々増えているのは、日本も欧米も変わりません。以前は少なかった中国や韓国、タイなどでも増えてきているようです。昔はあきらめるしかなかったこうしたケースが、今はレーザー治療の確立と進化により、一筋の光が見えてきたことを、患者さんも徐々に認識し始めているということでしょう。

僕自身もこうして世界の学会を回りながら、ここ数年はニキビ跡に効果のあるフラクショナルレーザーについての講演がぐんと増えたため、各所のドクターとニキビ跡治療についてのディスカッションを交わす機会が増えてきました。実際クリニックFでは、フラクショナルレーザーが一台増えるごとに良い改善例がどんどん増えています。

これはここ2~3年で最も大きな変化のひとつです。それまでレーザー/光治療と言えば、シミやシワ、たるみに関するものが主だったわけですから。

さて、先日書いたブログの続きですが、ニキビやニキビ跡で悩まれている方にひとつまず整理して頂きたいことは、ニキビ治療を得意とする医師と、ニキビ跡治療を得意とする医師は異なる場合が多い、ということです。

ニキビ治療の名医は、出来てしまったニキビ=炎症をいかに早く治め、跡ができないようにすることができるかについて適切な指導やテクニックを駆使することが出来る医師、そして今後の予防策を講じることが出来る医師ということになるかと思います。外用剤としてビタミンAやCなどを用いたり、ホルモンバランスを整えるための内服薬、時に漢方の処方や、日々の生活習慣の指導に栄養指導などを行うこともあるでしょう。雰囲気的には、内科医的なドクターが多いかもしれません。

これがニキビ跡の治療になると、すこし変わってきます。ニキビ跡は英語で「Acne Scar」と言いますが、その言葉通り「Scar=傷跡」をいかに改善させるかということがターゲットとなりますから、あくまで外科的なアプローチがメインとなります。特にニキビ跡の場合は、色素沈着に加えて皮膚の凹凸の解消も必要となることから、内服や外用剤によるアプローチではなく、傷跡を改善させるための特殊なデバイスがどうしても必要となります。

ニキビ治療が得意なクリニックでこうしたデバイスを求めても、実際には用意がない場合も多く、逆にこうしたデバイスが揃っているクリニックにニキビ治療を求めても、そこは片手間にどうしてもなっている場合があります。

患者さん側でここを認識し、医師及びクリニックの“使い分け”が必要になってくるのです。


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