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藤本院長のブログ(新国際学会周遊記)

2011年ニキビ跡治療の最新トレンド

アメリカから東京に帰国後は、日々の診療と大学院での勉強に追われています。

診療では、季節の変わり目と震災、その後に続く不安定な日々・・・というファクターが相まって、「心と身体を映す鏡」といわれる皮膚にトラブルが一気に出てしまっている患者さんが、例年に比べ飛躍的に増えている感があります。

熟睡もままならず、自律神経系が乱れるばかりなのでしょう。

この一月余りで一気に老け込んだ気がする、とおっしゃる方も。

レーザー治療ではニキビやニキビ跡、毛穴、若返り適応の機種が一気にフル稼働。サプリメントや点滴の処方も必要に応じて行っています。

先日初診でいらした患者さんが、興味深いことをおっしゃっていました。

「家や車や装飾品、洋服といったものをいくらもっていても、地震のときに持って逃げることは出来ないですよね。身ひとつで逃げる可能性があることを考えると、もっていける財産は自分自身しか無い。自分の健康維持がいかに大切かわかりました。」

これからまたがらっと価値基準も変わっていくのでしょうか。

さて、ここで改めてこの春の学会情報総括を行っておきたいと思います。

毎年春、連続した月に開催される米国皮膚科学会(AAD)と米国レーザー医学会(ASLMS)。

今年は2月にAADがルイジアナ州ニューオリンズで、3月にASLMSがテキサス州グレープバイン開催されたことになりますが、世界のレーザー/光機器メーカーは、この二つの学会に新商品の発表をぶつけてくることが多いのです。

おそらく来年まで新しい機器デビューがないと考えると、この時期が今年の最新情報がすべてそろっている時期とも言えます。

2007年から治療器として最も注目を浴びてきたCO2フラクショナルレーザー治療器。

僕が定期的に目を通す、アメリカの「WebMD the Magazine」という美容健康のサイトがあるのですが、こちらで特集されたアンチエイジング・ブレイクスルーのTOP6の中の見事一位に選ばれていました。

Antiaging Breakthrough No. 1: Fractional CO2 Laser Skin Resurfacing

The antiaging breakthrough of the decade, according to many doctors, is a skin-resurfacing treatment known as CO2 fractional laser therapy. Combining the effectiveness of traditional carbon dioxide lasers — long thought to be the gold standard in wrinkle removal — with a new application technique, it delivers powerful results without the traditionally harsh side effects.

ちなみに第二位は「しわに対するフィラー治療」。第三位は「抗酸化剤」。第四位は「ペプチド」。第五位は「ビタミンA」。第六位は「アンチエイジングサンスクリーン剤」。と続きます。

CO2フラクショナルレーザー機器は、2007年以降、今までも数限りなく機種が発売されてきました。

以前のブログでも書いたのですが、萎縮性のニキビ跡の場合、治療をする以前にどのタイプのニキビ跡なのかを診察することが大切です。

ニキビ跡は、形態的に4種類(ヨーロッパでは3種類)に分類するのが一般的です。

それらは

①Rolling ローリング型

②Ice-pick アイスピック型

③Shallow box-car 浅いボックスカー型

④Deep box-car Type 深いボックスカー型

と、呼ばれています。

①ローリング型とは、丘のようにうねって平らな部位が少ないニキビ跡(Rolling scars are gently undulating, appearing like hills and valleys without sharp borders.)のことを指し

②アイスピック型とは、表面が広く深くなるに従って細くなる円錐状のニキビ跡(Ice-pick scars, also known as pitted scars, appear as round, deep depressions culminating in a pinpoint base; in cross-section, they are shaped like a “v”.)

③浅いボックスカー(箱形の車)型(Box-car scars have a flat, “u-shaped” base. Broader than ice-pick scars, they are round, polygonal, or linear at the skin surface)と、

④深いボックスカー型(Shallow box-car scars terminate in the shallow-to mid-dermis, and deep box-car scars penetrate to the reticular dermis.)

ヨーロピアン・アクネ・グループ(The European acne group (ECCA) )では、

◎ローリング型を「W-shaped」

◎アイスピック型を「V-Shaped 」 

◎ボックスカー型を「U-shaped」

と分類しています。

2011年現在では、アジア人を対象とした場合、上記のどのタイプのニキビ跡治療でも、

「フラクセル3」

がファーストチョイスになりますね。

強いCO2フラクショナルレーザー機器を最初から使用してしまうと、ダメージが多すぎて、その後の治療に結びつきにくい場合があります。

フラクセル3で数回治療したうえで、残存した深いニキビ跡には、フラクショナルRF機器であるe-matrixや、フラクショナルCO2レーザー機器を照射するのがよいと思います。

どの機械が最も効果的なのか?ということをよく美容レーザー機器を使用する同業医師に聞かれるのですが、一定の性能基準を満たしたレーザー機器を購入することを前提とした場合、機器の違い以上に、使用する医師の経験の違いが現れやすい施術ということがいえると思います。

特に治療効果の違いが現われやすいのが、「ニキビ跡治療」ということになるでしょう。


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