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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

肌の透明感を上げるためには? 光治療器の歴史的意義

こんにちは。

今日の東京は朝起きたら雪景色。ちょっとびっくりしてしまいました。

その雪もほどなく雨となり、今は院長室の窓から外を見るともう雨も止んだようです。

季節の変わり目を肌で感じますね。

さて、この季節、昨日のニキビ跡に続き、もう一つ質問が多いのは、シミ、くすみ、といったトーニング・・・美白のレーザー治療についてのご質問です。

春休みにハワイなどのリゾート地に出掛けられる患者さんも多く、出掛けられる前にクリニックで美白対策のレーザーを打っていかれる方がほとんどです。

ご存知の通り、皮膚は、表皮、真皮、皮下脂肪層の三つに分類できます。

このうち、肌の色彩的変化に対応しているのは表皮の部分です。

表皮の最下層の基底層という部分に、メラニンを作るメラノサイトが存在しています。

強い紫外線や一部の可視光線を浴びると、皮下のDNAを守るためにメラノサイトが活性化し、メラニン顆粒が放出される準備がなされるのです。

若いころにシミが目立たないのは、肌のターンオーバー(入れ替わり)が速いからなのですが、10代、20代に特に強い紫外線を浴びた人は、35歳をめどにシミが目立つようになります。

こうしたシミを治療するために、約15年前に、シミを破壊するQスイッチレーザー(ルビー、アレキサンドライト、ネオジウムヤグ)が開発されました。

特定の波長のレーザー光によって破壊されたメラニンは、空胞化し熱を放散するため、表皮は白色化し、さらには「かさぶた」になって数週間で剥離します。

一部は保険診療でも認められていますので、通常の日本人が考えるレーザーによるシミ取りというのはこちらなのでしょう。

ところが、1990年代後半になって開発された光治療器(パルスライト、IPL、フォトフェイシャル、フォトRF、オーロラ、ライムライト、IP2L、elightSR、elightSRA、スターラックスなどの短波長ナローバンドの治療機器)によって、流れはがらりと変わります。

これらの光治療器で、直接メラニンを破壊するのではなく、「ターンオーバーを上げることで表皮に含まれるメラニン顆粒を減らす」という新しい治療が始まったのです。

光治療器は、レーザー機器とは違って、メーカーによって全く異なるパワーバンドの「波長やパルス幅を持ちます。

機器によって得意分野、不得意分野などの性能が異なりますので、クリニックFでも、常に数種類の光治療器を組み合わせて患者さんに治療を行っています。

これらの機器が出てきた最も大きなメリットは、肌全体の美白です。

美白と言っても化粧品の様に、単に肌を白くすることではありません。

肌の表皮に残存しているメラニン顆粒を一掃することで、「肌の透明感を上げる」こと。

この、「肌の透明感を上げ」、「透明感のある肌を手に入れる」ために、過去の歴史上どんなに多くの努力がなされて来たことでしょう。

歴史上の人物には、ヒ素や水銀などを美白の化粧品として常時利用し、中毒症で命を落とした人もたくさんいます。

もちろん、遺伝子が良く、もともと肌が綺麗な人も、人口の2%ぐらいは存在します。

しかしながら、過去10年間の技術の進化によって、透明感のある肌を、後天的に手に入れる方法が開発されたということなのです。

レーザー治療というのは、医療全体を見渡せば非常にナロウでニッチなものとされています。

しかしながら、対人関係が重要視される仕事に就かれているビジネスパーソンは、自己プロデューズの一環としていかに自分をより良くPRしていくべきか、そしてそのPRがうまくいき功を奏するとどれだけの恩恵が様々な場所に普及していくか、よく理解されています。

皮膚という、非常に面積の大きい、そして他人から見てとても目立つ一枚の布を自分が常に纏わなければいけないと考えれば、たとえいくら高級であっても、汚れ、シミがつき、毛羽も立ち、穴が開き、よれよれになっているカシミアやシルクの布を纏っている人よりも、ピンとノリがかかったような艶と張り、光沢感があり、清潔感漂う木綿の布を纏っている人のほうが、信頼できると思いませんか?

それを手に入れる手段としては、レーザー光治療以上に有効なものは現代の科学・工学にはありません。

光治療器は、今世紀における顔の色素治療において、最も大きな発明・変化なのではないかと思うぐらいの革命なのです。

 


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