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藤本院長のブログ(新国際学会周遊記)

■EADV 2011in Lisbon,Portugal番外編 乗れなかったロンドンアイ

ケンウッドハウスからロンドン市内に入っても、もう少し時間がありました。

こんなに綺麗な秋晴れのロンドンは珍しい。

そうだ、ロンドンアイに乗りに行こうとトラファルガー広場からテムズ川に向かって歩き始めました。

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途中、僕の好きなシャーロックホームズバーが見えます。

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今回は立ち寄る時間は無し。

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ハンガーフォードブリッジに向かいます。

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橋から見たテムズ川。

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ビックベンも見えてきれいですね。

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ロンドンアイが綺麗に見えてきましたよ。

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ロンドンアイに向かうジュビリーガーデンは、人でにぎわっています。

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大道芸人がたくさんいますね。

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ダースベーダ―もいました。

ロンドンアイに来てみると、

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秋晴れのロンドン。

ロンドンアイに乗ろうと考える人がたくさんいたようで、さすがに並ぶと飛行機に間に合いません。

ですが、凄い混雑ぶりですね。

ここで方向転換し、地下鉄に乗ってコヴェントガーデンへ。

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大好きなロイヤルオペラハウスが見えます。

実は今月。もう一度ロンドンに来る予定があるのです。

ロイヤルオペラハウスで、マノンのチケットをとっているのですよ。

ここから地下鉄に乗って、ヒースローに向かいます。

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ロンドンのヒースロー空港に着いた時には飛行時間にちょうど間に合いましたよ。

ちょっとしたロンドン小旅行ができました。


クロアチア・イギリスからの帰国

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今回のロンドン滞在は、ハイアットリージェンシー・ロンドン・ザ・チャーチルを使いました。

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ハイアットは使用頻度が高いので、

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メッセージがいつもついてくるのです。

小さなことでも、うれしいですよね。

こういった小さな感動を、クリニックFでも提供してゆきたいなと思います。

大英博物館から帰ってきてシャワーを浴びて、レイトチェックアウト。

いよいよヒースロー空港に向かいます。

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パディントン駅からヒースローエクスプレスに乗りました。

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アイスランドの噴火の影響があって、朝まで閉鎖されたようですが、飛行機は飛んでいるようです。

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JALの機体が見えてきました。

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噴火の影響で出発が少し早まりました。

ですが、無事に帰国できることになり、よかったですよ。

長くなりましたが、これでロンドン経由で向かった、2010年クロアチア開催のヨーロッパ皮膚科学会(EADV)の新国際学会周遊記での報告を終わります。


大英博物館

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地下鉄の駅からブリティッシュミュージアムまで歩きます。

大英博物館に来るのは、記憶を掘り起こしてみると1993年以来。

2回目の訪問です。

前回はちょうどクリスマスの日。とても寒かった・・・いろんな意味で強烈な印象が今も残っていて、地下鉄から歩いたこの景色もよく覚えています。

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あの時、僕はクロークにお気に入りのコートを預けていたんですが、午後3時ごろ突然アラームが鳴って、クロークにコートを預けたまま博物館から追い出されてしまったのです。

当時は今よりも英語力がありませんでしたが、どうやら

IRA(アイルランド共和軍)の仕掛けた爆弾の爆破予告があった

ということらしい。だいたいは聞き取れました。

寒い中コートもない状態で、この道を歩いて帰ったっけ・・・。

翌日、クロークにコートを取りに行き、無事に返してもらえたのですが、移動日じゃなくてよかったなあと思いました。

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さて、約20年ぶりに訪問した大英博物館ですが、中は綺麗に生まれ変わっていて驚きました。

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まずは、世界一有名な石 「ロゼッタストーン」に向かいました。

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人だかりがありましたので、すぐにわかりましたよ。

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でも、今はガラスケースの中にありました。

昔は直接見ることができたんだけどなあ。

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イースター島のモアイもいましたよ。

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博物館巡りは本当に楽しいですね。

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ちょうどレオナルド・ダ・ヴィンチのデッサンの特別展示もやっていましたのでそれも見てきました。

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こちらは写真が撮れなかったので入り口だけですが、よかったですよ。


再びテートモダンへ

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雨の中飛び込んだテートモダンでしたが、月曜日にもかかわらず、ものすごい人です。

600昨年訪れたときのブログにも書きましたが、テートモダンは美術館としても良いのですが、カフェもどれもとても感じがよく、特に窓から見える景色がいいんですよね。

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ミレニアムブリッジとセントポール大聖堂を正面から見ることができるこのスポットが、僕のお気に入りです。

テートモダンは毎回展示される絵が入れ替わるのですが、今回も沢山の絵を見てきました。

この美術館に収蔵されているピカソの「ダンス」。

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人だかり。

ピカソがモンテカルロで、ロシア人のダンスの公演を観たときの話だと、学生に英語で説明しているガイドさんの話を聞きました。

テートモダンにある、「泣く女」シリーズも好きですよ。

ピカソの絵は、時を変えて観るとまた新たな発見がある。毎回「謎解き」をしてるような気分になります。

絵画というものは、いったい作者がどこまで意図して描いているのでしょう?

きっと優れた感性で描かれている絵は、本人が意識していないことまでその中に表現されているのでしょうね。

絵って不思議だな・・・

と、たまに思う時がありますよ。

また、昨年南仏ニースを訪れた時にマティス美術館を訪れたのですが、今回はアンリ・マティスの肖像画の原画を見ることができました。

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テートモダンで時間を過ごしているうちに、少しづつ晴れ間が見えてきました。

時間を見ると、夜のフライトまでもう少し時間がありそうです。

よし、久しぶりに、大英博物館に行ってみよう

と思い立ちました。

ロンドンの路線図を頭に浮かべると、テムズ川を渡った先の、セントポール大聖堂駅から大英博物館の最寄りの駅まで行けるはずです。

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ミレニアムブリッジを半年ぶりに渡ります。

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セントポール大聖堂が見えてきましたよ。

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建物の裏のTubeステーションに向かいます。


TATE to TATE

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テートブリテンを十分に堪能して、

さて、テムズ川沿いに歩いて北上して、ビックベンでも見に行こうか

・・・と思った時、一艘の船を見つけました。

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確かこれは「TATE to TATE」という、テートブリテンとテートモダンを往復する船だったのでは…?

乗り物好きな僕です(笑)せっかくなので、テートモダンにも足を延ばすことにしました。

586朝はあんなに晴れていたのに、そこはやはりロンドン。天気が徐々に変わりだし、ぽつぽつと雨が・・・。

今回のイギリス滞在中、初めて傘が必要な日となりました。

587船の中から見た風景。

左手に、ビックベンも見えます。

初めて乗ったこの船。本当に便利だな、と感心してしまいました。

テートブリテンからテートモダンまで、わずか20分ぐらい。

地下鉄などの公共機関が利用できない二つの美術館の移動が、船に乗るとあっという間でした。

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船を降りて、大粒の雨が降る中、テートモダンに駆け込みました。


テートブリテンで朝食

そうそう、僕はこの日、朝食を食べていなかったので、地下にあるカフェでイングリッシュブレックファーストを食べました。

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トーストがちょっとイメージと違いましたが、でも満足・満足。このお店、雰囲気もいいしお勧めしますよ。


風景画の巨匠ターナー、ミレイ、ウォーターハウス

575ターナーは、風景画を描き始めた初めての画家として知られています。

ターナー以前の絵画は、宗教画や肖像画を描くことこそが「絵画」であり、自然や風景をそのまま描くことは、「全く意味のないこと」とされてきました。

ヨーロッパの絵画は、1867年のパリ万国博覧会に展示された幕府や薩摩藩、佐賀藩などの工芸品や、浮世絵などの「ジャポニズム」の多大な影響を受けて、写実主義から抽象主義への芸術表現の大きな転換をはかります。

1874年にモネ、ミレー、マネ、ドガなどによって開催された私的な展示会が、現在では第1回印象派展と言われていますが、その時でさえも、自然や風景を題材にした「印象派」なるものは、「嘲笑」の意味も込められていたのです。

ターナーは、多くの印象派の画家に比較しても30年も早い。当時、風景画を描くことがいかに前衛的な表現方法だったか、想像もできないですよね。

そしてターナーは、特に水彩画の画材(絵の具の色)について工夫した人でした。

576この図は、ターナーが使用した画材を年代順に並べたもの。

絵を制作年代順に並べると、徐々に色彩が豊かになってゆくので、絵の色彩表現が変わっていったことがよくわかります。

とても興味深かったですよ。

テートブリテンには、もちろんターナー以外のコレクションもあり、見ごたえがあります。

こちらはミレイの代表作の「オフェリア」

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自殺したオフェリアが小川に浮かんでいるという衝撃の絵画ですが、シェイクスピアのハムレットの有名なシーンですよね。

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こちらはJWウォーターハウスの作品。アルフレッド・テニソンの詩「The Lady of Shalott」を題材にして描かれたものです。

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幾つか好きな絵を見て、優雅な時間を過ごすことができました。


テートブリテンへ

イギリスからの帰国日。

フライトは夜ですが、アイスランドの噴火の影響で、昨晩のヒースロー空港は閉鎖されてしまいました。

帰れるのかなあ?

・・・と不安になりつつも、夕方までの時間を無駄にするのはもったいない、と「テートブリテン」に出かけました。

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この日の朝は、天気も最高です。

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テートブリテンに到着すると、扉が開くのを待っている人たちがたくさんいました。

ここは、1897年にナショナルギャラリーの分館として設立された、イギリス美術の中でも近代美術を中心としたさまざまな展示会が開かれる美術館です。

ちなみにこれに対比されるのはテムズ川沿いにある「テートモダン」。

こちらは2000年に設立され、20世紀以降の現代美術を扱っています。このブログでもふれましたよね。

他にもリバプールやセント・イヴスなどにテートがあるようです。

さて、ヨーロッパの国々を訪れると、国によって得意な文化と不得意な文化があることに気付きます。

イギリスは、シェイクスピアに代表されるように、こと文学に関しては中世より優れた作家をたくさん輩出したのですが、興味深いことに、音楽や絵画となると近代まであまり有名な芸術家がいないのです。

音楽は、今でこそロイヤルオペラハウスのオペラやバレエは世界でも突出する技量ですし、ビートルズやクイーン、スティングなどの著名なミュージシャンもイギリス人ですが、不思議なことにクラシック音楽の分野では、あのイギリスの第2国歌でもある「威風堂々」を作曲したエルガーぐらいしか有名な音楽家がいなかった。

19世紀、20世紀の偉大な音楽家はイタリアやドイツ、オーストリア生まれが多いですよね。

さらに後年、音楽家の産地? は東に移動してポーランドやロシアなどになりました。

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一方で、絵画は陽光がまぶしいぐらいの、緯度の低い地域によい画家が生まれています。まずはルネッサンス期のイタリア。そしてスペインや南フランス…。

ロンドンの緯度はなんと北緯51度です。日本に対比させると樺太ぐらいの緯度。陽光の関係でも、画家が生まれにくいのも分かる気がしますね。

しかしながら、このテートブリテンには、19世紀のイギリスとしては珍しい、イギリスを代表する画家として名高い、Joseph Mallord William Turner(ターナー)のコレクションがあるのです。

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こちらを今日は見に行きます。


ロンドンで観たSTOMP

イギリス滞在最後の夜。何を観ようかとこの日もレスタースクウェアをさまよってみましたが(笑)、あいにくたいていの公演は休演となる日曜日で、あまり選択枝がないようです。

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そんなとき、「STOMP」の看板が目に飛び込んできました。

STOMPはブロードウェイの公演(1994年から現在まで)が有名です。でも、たしか元々の発祥はエジンバラだったはず。

ロンドンでSTOMPを観た事はなかったよな

・・・と、当日割引チケットを購入しました。

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こちらが会場です。

「STOMP」は、“ノンバーバルコミュニケーションパフォーマンス”とでもいうのでしょうか。

まったく会話や言葉がないので、英語力はいりませんし、それでも笑いあり、共感ありで、これだけ楽しめるのですから、本当にすごいパフォーマンスです。

ストーリーがあるわけでもないのですが、もしも観ていない人がいらっしゃったらお勧めしますよ。

ちょうど今、6月1日から6日まで東京ドームにSTOMPが来ているんですよね。

STOMPチームの日本上陸は1995年から数えて今回で7回目。

STOMPを最初に見たときに、

「リズムが和太鼓に似ているなあ。」

と思ったのですが、STOMPの発案者の一人でもあり、現在総製作を努めているルーク・クレスウェルが、エジンバラに来た日本の和太鼓の演奏に感化されてSTOMPの発想を得た、と言っているのだそうです。

うーん。納得です。

帰り道、ピカデリーサーカスには、QUEENのミュージカル。

「WE WILL ROCK YOU」のチケットが売られていました。

僕はブリティッシュロックのなかでは、QUEENがメロディアスでとても好きなのですが、以前にこのミュージカルをみて、好きなQUEENの曲ばかり出てきて興奮した覚えがあります。

ああ、もう一日滞在したかった。。。

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ともあれ、ロンドンの夜は更けてゆきます。

明日帰国になります。


ファッショニスタのアフタヌーンティ

実は本業のレーザー/光治療とはまたひと味違う仕事の話が進んでいます。時期が来たらこのブログでもお話できることと思いますが、今回ロンドンではその件でいくつか打ち合わせをしたり、人に会ったりしてきました。

そして、その内の一回

「せっかくロンドンにいるのだから、アフタヌーンティでもしながら話をしましょう」

とお誘いいただき、行って来ました。

場所は、ナイツブリッジのホテル「THE BERKELEY」。

その名も「プレタポルテ(ィ)」というファッションショウをテーマにしたアフタヌーンティが人気だそうで、皆予約をしてから行くのだそうです。

まずこんなメニューを頂きます。

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「ファッショニスタのアフタヌーンティ」とサブタイトルがついています。

そして、出てきたカラフルなお菓子。

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すべて今年の春夏コレクションにちなんだものだそうで、ウェイターの方がポインターを使いながら説明してくれました。

味の方は僕にとっては今ひとつで全部食べ切れなかったのですが、おもしろさは良くわかりました(笑)。

ロンドンでは紅茶をよく飲みました。日本で飲むよりも美味しく感じるのは、やっぱり水のせいでしょうね。


晴れたロンドンの街角とランボルギーニ

クロアチア~イギリス・ロンドン出張ブログの続きをアップしてしまいますね。

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ロンドンは新緑の季節。

滞在中は連日とても天気が良かったので、早朝から公園や街をよく散歩しました。

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こちら、ピカデリーサーカスの有名な噴水の上にあるエロス像です。

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イギリス人が

「まるでピカデリーサーカスの様だ」

と表現すると、そこはいつも沢山の人で混んでいるという意味だそうです。ちなみにアメリカ人は、

「(NYの)グランドセントラル駅のようだ」

と表現するそうですよ。

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ロンドンも市街に普通にスーパーカーが走っている街です。スーパーカー世代の僕は、歩いていてこうした車を見つけると、つい嬉しくなってしまいます(笑)。

こちらは路駐しているランボルギーニー・ガヤルド。

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そして、こちらはランボルギーニー・ディアブロです。

お国柄か、アストンマーチンやロールスロイスも多かったですよ。


ヴィクトリア&アルバート博物館

099翌日に帰国を控えて、空いた時間、こちらも僕の好きな場所のひとつ ヴィクトリア&アルバート博物館に行ってきました。

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553ハロッズの前を西に向かってずっと歩いていくとこの博物館につきます。

550551ちなみに、ハロッズの周りにも、象が沢山。

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この場所はハイドパークの南に位置してあまり地の利がよくないので、時間がないとなかなか行くことができません。

もともとこの博物館は1852年に若いデザイナーや芸術家を援助する目的で作られたものだそうです。

展示物は大英博物館に匹敵するぐらい。

特に日本の美術工芸品の展示は、ヨーロッパで一番のラインアップと言われています。102

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ここのカフェもいいのです。

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コーナーがいくつかあり、食べるものを選んで

天気の良い日は、気持のよい中庭(The John Madejski Garden)で食べるのが好きです。

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パブリックWifiスポットでもあるので、ネットもできるんですよ。

539また、この中にある本屋さんも好きなのです。

デザイン系の書籍の趣味がよいのです。

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今回クリニックFへのお土産として購入したのはこの三冊。002

1冊はVOGUE誌の表紙を集めたもの。

1冊はグレース・ケリーの写真集。

もう1冊は世界200都市の地下鉄路線図を集めたもの。

どの国のデザイナーも、地下鉄路線図は、とっても工夫しているんですよね。個人的にはこれが一番気に入ってすぐ買うのを決めました(笑)。

クリニックFの待合においてありますので、よろしかったらご覧ください。


チェルシー優勝の日、ロンドンでは

London_096 クロアチアからイギリス・ロンドンに戻ると、街では大盛り上がり。

London_097 イングランドFAカップ決勝。ウェンブリースタジアムで、チェルシーがポーツマスを下し、2季連続6度目の優勝を果たしたのが、この日2010年5月15日でした。

走りさる数台のダブルデッカーを横目で追いながら、僕はミュージカル「ビリー・エリオット」を観る為に小走りでチューブステーションに向かっているところです(笑)。


オペラ「アイーダ」

夜のロンドン。ホテルから歩いて向かった先はこちら。

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昼にも来たロイヤルオペラハウスです。

今夜の演目は

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ニコラ・ルイゾッティ指揮 ヴェルディの大作オペラ「アイーダ」。

ニコラはサンフランシスコオペラのディレクターですが、東京でもタクトを振っていたことがありますよね。

この日のオペラは随分前から日本でチケットを手配していたのですが、発売後まもなく完売になってしまったとのこと。

しかし、上演3週間ぐらい前からキャンセルチケットが少しずつ出てきて、僕も運よくシートを手に入れることができたのです。

嬉しくて、開場すぐに並び、まだガラガラの会場に入りました。140

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新国際学会周遊記恒例の(笑)劇場天井画です。

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色々と見学している内に会場も満杯になってきて、舞台が始まる直前の独特な高揚感が劇場を支配し始めます。

ここで簡単に歌劇「アイーダ」が生まれた経緯と内容についておさらいしておきましょう。

時は1869年。

スエズ運河の開通を記念して、エジプトの提督であったイスマーイール・パシャがカイロに新設される歌劇場のこけら落としに、ご当地のエジプトを舞台にした新作オペラの作成を有名作曲家に依頼します。

依頼相手の一人で本命が、50歳代のジュゼッペ・ヴェルディ。

ヴェルディは当時すでにこの世界の巨匠でした。「リゴレット」や「椿姫」、「ドン・カルロ」といったオペラの名作を作り上げ、地位も名誉も財産も手に入れ、さらにイタリア国の独立にも文化的に寄与している。そんな「すべてを手に入れた」ヴェルディが、ここでまた再び新たなオペラを一から作り完成させるためのモチベーションを維持するには、相当根気も必要だったことでしょう。

スエズ開通記念祝典に2年の遅れはありましたが、1871年 オペラ「アイーダ」は、カイロ歌劇場でめでたく公演の日を迎えることになります。

物語は戦争をしていた古代エチオピアと古代エジプトの架空のお話。

舞台設定では、主人公のアイーダは、現在は奴隷の身分にありますが、実はエジプトに捕らえられたエチオピアの王女なのです。

舞台の始まりには、もう一人の主人公、エジプトの将軍ラダメスが、エジプト王ファラオによって、エチオピアとの戦争の名誉ある総司令官に任命されます。

ラダメスは、

戦争に勝ったのちには恋人のアイーダと結婚したい

と歌います。

アイーダは、ラダメスの勝利を心から願い歌いますが、母国を滅ぼす戦いに勝利を願ってしまったことに気づいて深く後悔し、神に死を望む歌を歌います。

ここで幕間。オーケストラも見に行きました。

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昼間に訪れたロイヤルオペラハウスのカフェにも行ってみましたよ。

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緯度の高いロンドンでは夜遅くまで明るいのです。コヴェントガーデンがよく見えます。

そんな中、幕入りを知らせるブザーが鳴り、客席に急ぎます。

第二幕ではまず、エジプト軍が勝利する第一報がエジプト王室に入ります。

当時ラダメスに好意を抱いていたエジプト王女アムネリスは、アイーダのラダメスに対する気持ちを疑い、確かめたくて、

「ラダメスは戦死した」

という嘘をアイーダに伝えますが、その動揺をみて、アイーダのラダメスに対する気持ちを察します。

そして、

あなたは私の恋のライバルだ

と打ち明けるのです。

アイーダはラダメスが好きだと言う事実を「滅相もない」と否定しますが、アイーダのラダメスに対する気持ちを、アムネリスの知るところとなります。

舞台は変わって、エジプト軍が勝利した後の、ラメダスの勝利の凱旋が始まります。この際に演奏される曲が、「凱旋の行進曲」とそれに続く「凱旋の場」。

オペラ「アイーダ」で最も盛り上がるシーンです。

エチオピアの捕虜達が多く連れられてきます。その中にも身分を偽ったアイーダの父、すなわちエチオピア王のアモナズロノ姿もあり、アイーダもそれに気づき「父上」と声に出してしまいます。

この曲は、2002年FIFAワールドカップで使用された曲ですので、記憶のある方も多いでしょう。

YOU TUBEで画像を探してみました。

アイーダの凱旋行進曲は良いものがたくさんあって、選ぶのは大変でしたが、中でもこの二つの「映像」が僕の好みでした。

映像だけでもこの曲が持つ力と合唱の迫力は伝わりますよね。実際、舞台でこれを観ると、感動で一気に鳥肌が立ちますよ。

ちなみに、この「凱旋の行進曲」は、“アイーダ・トランペット”といわれるとても長い、特注のトランペットを使用して演奏されます。この6組のトランペットは、アイーダの演奏が始まったばかりの当時、公演の度に楽譜とともに貸しだされたのだそうです。

さて、ストーリーに話を戻すと、見事勝利したラダメスは、エジプト王より

「褒美として娘のアムネリスを娶って、私ののちにエジプトを治めよ」

との言葉をもらいます。

ラダメスはアイーダへの気持ちを忘れられませんが、国王の意に逆らうことができず、葛藤を続け、結果、アムネリスと結婚する道を選びます。

ここで第二幕は終了です。

幕間に会場の踊り場に出てみましたが、ドレスアップした多くの紳士淑女が楽しそうに舞台について語り合っていましたよ。

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そして、第三幕。

ラダメスがエジプト王女アムネリスとの結婚式を控えた前日。

エチオピア王アモナズロは、娘のアイーダに、故国を復興するために恋人のラダメスにエジプト軍の機密を聞き出すように話します。

ラダメスは久しぶりのアイーダとの逢瀬に喜びますが、一緒に国を逃げようというアイーダに、とうとう機密を漏らしてしまいます。

この話を隠れて聞いていたアモナズロは、機密を聞き知ったと大声を上げた後、アイーダとともに逃亡します。

反対にラダメスはこの機密を話してしまった事に後悔し、自ら罪を償おうとエジプトの神官達に捕まり、裁判の末、地下牢で生き埋めにされる刑を言い渡されるのです。

舞台は地下牢に生き埋めにされるシーンに移動します。

暗い地下牢の地面に差し込む、最後の地上の光が徐々に消えてしまった後、ラダメスは、せめて愛するアイーダだけでも生き延びてほしいと歌いますが、その地下牢に、なんとアイーダ本人が現れるのです。

ラダメスに与えられた刑を伝え聞いたアイーダは、事前にその地下牢に忍び込んでいたのでした。

二人は愛を語り合う二重唱をうたい、天上で結ばれることを誓います。

アイーダがラダメスの腕の中で息を引き取るところで、感動の幕が落ちるのです。

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今回アイーダ役をやったミカエラ・カロッシは、ちょっと太めのイタリアのソプラノ歌手。僕は初めて聴きましたが、十分な声量が出ていましたね。通常はエチオピアの王女ですので黒人の化粧をするのですが、今回はそうではありませんでしたね。

彼女は観客全てのスタンディングオベーションで喝采を受けていました。

ですが、何よりも僕が興味深かったのは、今回のアイーダの舞台演出。

未だかつて観た事のない、情熱的かつ官能的なアイーダを観せられて、僕は本当に感動しました。

もちろん一流の歌手による安定感のある演技と歌という、物語の中に気持ちが入ってゆける環境は必要不可欠ですが、同じ脚本で同じストーリーであるにもかかわらず、舞台表現者によって、これだけ印象が変えることができるのはすごいことですよね。

本当にオペラは人類最高の文化的活動。劇場で素晴らしいオペラの場に立ち会う事ができると、心から幸せを感じます。

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翌朝はクロアチアに向けて早朝からの移動日。8時間の時差で疲れてもいましたが、興奮覚めやらずホテルまで歩いて帰りました。

それでも、舞台の余韻が冷めず、なかなか寝付けませんでしたよ。


ハロッズで

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打ち合わせがブロンブトンロードであったので、終了後ナイツブリッジまで歩きハロッズをぶらぶら。最後に食料品コーナーに行きました。

相変わらずの賑わいです。

飲茶を。

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115_2一息ついたところでいったんホテルに戻り、出直します。


コヴェントガーデンでお気に入りのカフェ

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ロンドンで好きなカフェをひとつご紹介します。

地下鉄コヴェントガーデン駅下車。

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チューブのゲートはライオンキングのシンバになっています(笑)。

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コヴェントガーデンを横切りながら…。

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ロイヤルオペラハウスに向かいます。

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ロイヤルオペラハウスは、開演時間以外、一部開放されており

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このオペラハウスの3階に、ロンドンの街を一望できるオープンカフェがあるのです。

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遠くにロンドン・アイも。

この写真ではわかりづらいですが、僕の左手にガラスがあり、ガラスの向こうではROH舞台出演者のために衣装の準備が行われています。(カメラを向けるのは憚られました)

ずらっとハンガーにかけられた色鮮やかな衣装。アイロンをかけたり、寸法を測ったり、チェックをしたり・・・と立ち働くスタッフの方々。ああ、今日も舞台がもうすぐ開くのだな・・・と、その様子を時折片目で見ながら、もう片方の目ではコヴェントガーデンの町並みとロンドンの空を眺め、ドリンクや軽食を頂く。

座ってるだけで楽しくなるカフェなのです。


イギリスにある5枚のフェルメール

ロンドン・ナショナルギャラリーでは、もちろんフェルメールも見てきました。

僕はフェルメールの絵が好きなのです。

フェルメールの絵は、確認されているもので(諸説あるのですが)世界に37枚あるとされており、イギリスにはその内の5枚があります。

1枚はエジンバラ。残り4枚がロンドン、その内2枚が、ここナショナルギャラリーにあるのです。

ちなみに残り2枚のうち1枚は、バッキンガム宮殿の横にあるクイーンズギャラリー(コレクションは毎年入れ替わるため毎回見られるわけではないのですが)に、もう一枚はロンドン郊外のケンウッドハウスにあります。

さて、ロンドン・ナショナルギャラリーにあるフェルメール。

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ひとつは、「ヴァージナルの前に立つ女」。

画質が悪かったので、この写真は僕の持っている画集からです。

もうひとつは、こちらの「ヴァージナルの前に座る女」。

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この絵はどちらかが留守のこともけっこうあるのですが、今回は両方とも観ることができました。

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この「ヴァージナルの前に座る女」は、フェルメール最後の作品といわれています。

そして、絵の構図の中で右上に飾ってある画中画が、ディルク・ファン・バミューレンの「取り持ち女」  です。

フェルメールの妻の実家に飾ってあったとされる絵。

この絵は、昨年10月に、ドレスデン滞在のフェルメールのブログでも鑑賞した、フェルメール自身の作品である「取り持ち女」にも多くの影響を与えたことは、フェルメールファンなら有名な話ですよね。

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最後にショップでクリニックに小さなお土産を買って、ギャラリーを後にしました。


ドラローシェ「レディ・ジェーン・グレイの処刑」

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ロンドン・ナショナルギャラリーには、以前にも何度か来た事があります。

僕の好きなフェルメールが二点あることもありますが、他にも好きな絵がいくつもあり、また立地的にも気に入っているのです。

でもなぜかここ数年は、時間がなかったのか行く機会に恵まれていませんでした。

今回、何年かぶりに行こうと思ったそのきっかけは、去年人に薦められて読んだこちらの本。

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朝日出版社から出ている中野京子さん著「怖い絵」シリーズ。

この本は本当におもしろく、絵が好きな人にもそうじゃない人にもお勧めしたい名著。絵の見方が変わるのです。その絵を見る視点も文章も素晴らしく、世界史好きにはたまらない本なのです。

この「怖い絵」に、何作かロンドン・ナショナルギャラリーにある絵が出てきます。

■ルーベンス作「パリスの審判」

■プロンツィーノ作「愛の寓意」

■ファン・エイク作「アルノルフィニ夫妻の肖像」

■ゲインズバラ作「アンドリューズ夫妻」

■ホガース作「グラハム家の子どもたち」

■マセイス作「醜い公爵夫人」

・・・

どの絵も以前に見た筈なのに、

「こういう見方があるのか!」

と、とても勉強になり、もう一度改めて見に行きたくなったのです。047

トラファルガースクエアの目の前にあるロンドン・ナショナルギャラリーは、特別展以外は無料で見ることができます。

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今回は、「怖い絵」にも出てくるデラローシェ作「レディ・ジェーン・グレイの肖像」とそれにちなんだ絵画が特別展として公開されていました。

16世紀のイギリスの女王というと、ブラッディメアリーとエリザベス一世が有名ですが、実はその前に9日間だけイギリス王位に担ぎ出された女性がいたのです。

それがこの「レディ・ジェーン・グレイ」

政権闘争の狭間でヘンリ7世の曾孫という血筋で王位継承闘争に担ぎ出されたのですが、在位わずか9日で、メアリによって王位をはく奪され、その後ロンドン塔に幽閉されて、わずか16歳で首を切られてしまいます。

彼女はラテン語やギリシャ語が堪能な非常に優秀な人物だったらしく、悲運の女王としてイギリス国内にもファンがたくさんいます。

夏目漱石の「倫敦塔」にも、彼女の記載がありますよね。

Ladyjanegray

この絵がナショナルギャラリーに展示されているポール・ドラローシュの「レディ・ジェーン・グレイの処刑」。非常に大きな絵で、画中の人たちが等身大ぐらい。

特別展では、この絵と共に、この絵のためのデザイン画が多く展示されていました。

目の前で見ると、まずはジェーンが着ているドレスの美しさが目を引きます。上質な絹であることがわかり、その衣擦れの音が聞こえてきそうなほどリアルなのです。

枯れ草の中におそらくジェーンの前に処刑された人の滴った血や、ジェーンの処刑を前に、気を失ってしまった侍女、処刑人の持つ輝く斧の先など、ものすごい迫力で迫ってくるのです。

以前に何度かこのナショナルギャラリーで見たことがあり

「一度見ると忘れられない絵だなぁ」

・・・とその度に思っていましたが、改めてその迫力を目の当たりにしました。


Elephant Parade London 2010

ロンドンでの滞在は昨年9月以来です。

今回は毎日晴天に恵まれ、早朝から街をよく歩きました。

今、ロンドンの街には、至る所に象がいるんですよ。

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皆綺麗にペインティングやデコレーションが施されています。

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写真を撮っている人もたくさんいます。

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リージェントストリートを歩いているときにその理由がわかりました。

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「ELEPHANT PARADE LONDON 2010」という名で、一大チャリティイベントが開かれているようなのです。

絶滅の危機に瀕しているアジアの象を助けよう、という趣旨のもの。

ロンドンの街に、さまざまな会社にスポンサードされ、アーティストによって手掛けられた千体近い象がディスプレイされているのだそうです。

こちらはロンドンの「象マップ」。

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パレードの最終日には、それぞれの象がオークションにかけられ、その収益はすべて寄付に回るようです。

かわいらしいし、街歩きも楽しくなる、気の利いたイベントですよね。

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