おはようございます。
一昨日より48時間レンタカーを借りて、欧州を移動中です。
今回の旅の目的のひとつは、ワーグナー生誕200周年という記念すべき年に、ワーグナー芸術を理解し経済的にもサポートしたバイエルン王ルートヴィッヒ2世の人生をたどる事でした。
1845年に生まれて、1864年から1886年までバイエルン王在位にありましたので、ちょうど幕末から明治維新の頃の人。
プロイセンなどとのドイツ国内統合の争いという内的要因と、英仏などの列強との外的要因により、バイエルン国の存亡がかかっていた時代でしたよね。
芸術に現実逃避したとして「メルヒェン王」という名前もつけられたようですが、さぞかし大変な時代だったのでしょう。
こちらはルートヴィッヒの生まれたニンフェンブルグ城。
ミュンヘンの郊外にあります。
こちら、ノイシュバンシュタイン城。
バイエルン国王ルートヴィッヒ2世が渾身の力を込めて造り上げた最後の城。
城の中ワーグナーのオペラ「ローエングリン」「タンホイザー」「トリスタンとイゾルデ」さらに「パルジファル」をモチーフにした部屋を見学しました。
ルートヴィッヒ2世の「ワーグナー愛」がひしと感じられました。
彼の経済的援助がなければ、我々はワーグナー後半のオペラを楽しむ事が出来なかったのです。
一度この城に来てみたかったのですが、とうとう夢が叶いました。
ノイシュバンシュタイン城を造り上げたわずか100日後、国家財政を破綻されるとして禁治産者に登録、さらにルートヴィヒはシュタインベルク湖湖畔のベルク城に送られ幽閉されます。
そして、1886年の6月13日にこの場所で、医師のフォン・グッデンと共に水死体となって発見され謎の死を遂げました。
レンタカーがないと来られない場所で、しかもかなり湖畔の森の中を歩きました。
ちょうど渡独中だった森鴎外も報道を知って衝撃を受け、この場所を訪れたのだとか。
そして、こちらがミュンヘン市内にあるミヒャエル教会。
こちらにはルートヴィッヒのお墓があります。
ちょうどミサをしていましたが、きれいな教会です。