北京出張のため羽田空港にいます。
朝7時に空港につかなければならなかったので、今朝は朝日を観ることができました。
今年は2度目の北京。
前回は6月の東アジア皮膚科学会の発表のためでしたが、今回はビジネスミーティングです。
この半年の間に尖閣諸島の問題が持ち上がり、日中関係は悪化しましたが、一方で今年は日中国交樹立の40周年の記念すべき年でもありますよね。
思えば、古来日本には「三国一の」という表現がありました。
ちなみに、義経記にも「三国一の剛の者と言はれしぞかし」という表現があります。
これは天竺(インド)、唐土(中国)、日本の三国を指していて、この「三国一」が「世界一」を意味する比喩でした。
鎖国を選択していた江戸末期まで、日本の概念には世界には三か国しか無かったのですよね。
中国が今後日本のパートナーとなるのか。それとも急速に高齢化が始まる中国ではなく、インドネシアやタイ、ベトナムなどのアジア諸国がパートナーになるのか、今後の動向を見据えてゆかなければいけない局面だと政治的には言われています。
しかしながら歴史を鑑みると、19世紀から始まった国家主導の概念は、今世紀末には消えてゆくのではないでしょうか?
国家成立の「3要素」は、領土、国民、主権です。
第二次世界大戦後の一極スーパーパワーであったアメリカの経済的脱落。
200以上に分裂してしまった国家と経済地域。
いまや、国家を超えてインターネットにより、個人の才能や、企業の資本が直接結びついてしまう時代です。
国家の軍隊と政治力によって領土、国民、主権が守られる事が国家の意義であったと思うのですが、国境の概念が緩くなり、自由に行き来が出来るようになると、価値観が多様化します。
国に縛られるよりも、より自由にして、国籍も選択したいという考えを持つ人も増えてきますよね。
今世紀の先進国の課題は、脱国家に対してどう対処するか?
という事になるのではないでしょうか。
思うことをちょっと綴ってしまいましたが、それでは時間も来ましたので北京に行ってきます。