おはようございます。
今日6月5日もクリニックFの診療日です。
イギリス女王エリザベス2世の即位60年を祝う「ダイヤモンド・ジュビリー」の記念式典が開催されていますね。
こちらは今年のお正月に、バッキンガム宮殿に行った時の写真です。
本当は僕もこの時期ロンドンに行きたかったのですが・・・いくつかどうしても外せない予定もあり、あきらめました。
英国王室の注目度は現在でも抜きんでていますよね。
バッキンガム宮殿の見学の時にも思ったのですが、イギリスでは偉大なクラシック音楽家が生まれていません。
ビートルズやクイーン、ポリス(スティング)、U2などなど、ブリティッシュロックを20世紀に生んだ音楽性豊かな土壌を考えても不思議な話です。
一人上げるとしたら、ドイツはザクセン=アンハルト州のハレに生まれ、ハンブルグ、そしてイタリア各地でオペラ作曲家として成功したゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル。
ヘンデルはバッハと同世代の作曲家でしたが、ロンドンに移り住み、最終的にはイギリスに帰化します。
イギリスでの音楽活動が最も長かったので、イギリスの音楽家と分類すべきだという意見もあます。
ほとんどの人間が生まれた土地から半径数キロの行動範囲で一生を終えたと言われる18世紀に独、伊、英と言語の違う国に移り住む、今思えば相当な国際人だったのでしょう。
ところが、この国際人のヘンデルの後、イギリスでは約150年の間、あのイギリスの第二国家である威風堂々を作曲したエドワード・エルガーが世に出た19世紀後半まで、著名なクラシック音楽の作曲家が出なかったのです。
こちら、衛兵の鼓笛隊の写真です。
こちらは夏服。
こちらは冬服。
この原題、「Pomp And Circumstance」を「威風堂々」と訳した訳者の素晴らしい翻訳センスに共感しますよね。
この曲は、僕の父が大好きで、オープンリールというカセットテープの前世代の大きな機器を使って、FM放送されるたびに様々な楽団の演奏を録音していたのを思い出します。
よく聴かせてもらいました。
もう一つ。この威風堂々が効果的に使われている映像。
ブガッティ ヴェイロン と セスナがロンドンまでの道のりを競争します。よろしかったらどうぞ。
思えば、この時代はイギリス王、ジョージ3世の治世の時代で、ジェームズ・ワットが実用的 蒸気機関を発明、産業革命を引き起こし、イギリスが世界の工場と言われた時期。
芸術を追求するのは二の次となり、あたかも大日本帝国時代の日本の様に、挙国一致で産業革命に取り組んでいたのでしょう。
産業革命時に活躍したイギリス人画家も、後にモネなどのフランスの印象派画家たちに影響を与えたウィリアム・ターナーぐらいですものね。
国の経済的な成功と繁栄は、全世代の努力無しには成し遂げられないのですよね。