もうひとつ気になった新技術の機種もRFを使用している機種です。
DEKA社「SMARTXIDE2」。
こちらはCO2フラクショナルレーザーと、RFの複合機でした。
CO2レーザーの先端にこのようなRFの接触部位があるのです。
この機器で感心したのは、理論的には「2,000,000通り以上」という、無限に近いほどの細かいレーザー設定ができるということ。
パワー(アブレーションと関係します)とパルス幅(熱効果と関連します)の細かい設定がチューナブル(調節可能)なのです。
さらに、同じ部位への複数照射(スタッキング)によって、組織への熱効果を減らしながら、深い部位への浸達を可能にしたこと。
現状、このフラクショナルCO2機器で最高機能を持った機器は、日本未発売のソルタメディカル社「フラクセル:リペア」なのですが何せ大きな機械で、クリニックFに置くにはスペース的にちょっと厳しいかな・・・というのが正直な感想です。
このDEKA社の機種はコンパクトに製作されていますし、現状のフラクショナルCO2の進化系なので、フラクセル:リペアに近い効果が出せそうで、魅力的ですよね。
フラクショナルCO2機種は、技術的にはハードルが低いので、それこそピンからキリまで機種によって、もしくは個体によって性能のばらつきがあります。
特に、
■パワーの設定が低くて、浸達度が低い。
■フラクショナル照射径にばらつきがあり、均一に治療ができない。
・・・といった、トラブルに直結しやすい設計上の問題点もあるのです。
現状の技術では、フラクショナルCO2レーザーのアジア人に対しての適応は、リストカットや深いニキビ跡などの傷痕治療に限られるでしょうね。
アジア人に対しての、毛穴縮小や、浅いニキビ跡などの肌質を改善する能力は、ほぼ同じ効果を期待できて、ダウンタイムが圧倒的に少ない「フラクセル3DUAL」が依然ファーストチョイスなのではないか、というのが現在の僕の見解です。