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藤本院長のブログ(新国際学会周遊記)

フラーレンの講演が無事終わりました

香港での招待講演が無事終わりました。

僕はこの「フラーレン」と言う原料を配合した外用剤を、レーザー治療とのコンビネーション効果を目的に2004年から使用しています。

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ここでもう一度、老化と活性酸素についておさらいするところから始めましょう。

皮膚組織の中に活性酸素(サビ)がつくことによって、「肌の老化」は始まります。

サビがついたら皮膚はどうなるのか?

元々人間のからだには、表皮の細胞間にあるビタミンCや、細胞膜のビタミンE、脂肪組織の中にあるリポ酸、細胞内ミトコンドリアにあるグルタチオン・・・などなど、皮下の活性酸素を除去してくれる物質はあります。

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しかしながら、活性酸素を除去する作用がある「SOD(スーパーオキシドディスムターゼ・活性酸素除去酵素)活性」は35歳を目処に徐々に低下し、除去効率が落ちてしまうのです。

SODは、生体の酸化ストレス度を測定することに使用されますし、がん細胞が生体にあると、活性酸素を大量に出すので、その指標にも考えられています。

皮下にある活性酸素を除去するためには、今までもAPPSやAPSなどのようなビタミンC誘導体、TPNaなどのビタミンE誘導体、アスタキサンチン、レチノール、CoQ10、αリポ酸また、溶媒としてはクリニックFでも使用している日本トリム浄水器が作り出す「機能水」他、様々な「抗酸化物質」が今まで取り上げられたり開発されるなどして、使用されてきました。

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そんな中、より強い効果をもった抗酸化物質としてここ数年注目を浴びているのが、この「フラーレン」です。

βカロチン退色速度を測定した場合、一般的に使用されている抗酸化物質であるイソフラボンやCoQ10、ウコンの黄色色素であるCurcumin、APPS、αリポ酸などよりもフラーレン(ラジカルスポンジ)が好成績を残したのです。

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「フラーレン」は、SOD様の効果を発揮して活性酸素を除去するとともに、ヒドロキシラジカルなどの多くの活性化物質を直接取り込む作用もある点で、非常に優秀な物質です。

化学を勉強した人にはこの図を見るだけでもピンと来ますよね。

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実験をしているとよくわかるのですが、抗酸化物質として「フラーレン」を使用する場合、濃度を最低でも1%以上配合しなければ効能を発揮できません。

日本には既に500以上の「フラーレン」配合化粧品が存在しますが、非常に高額な原材料であることや、日本における化粧品を取り巻く様々な条件や状況を加味すると、1%を超える濃度でフラーレンを配合しているものはほとんど市場に出る機会がありません。

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僕はこのフラーレンについて、今年3月にマイアミで開催された米国皮膚科学会(AAD)で3報の発表を行ないました。

そのうちのひとつの演題が、フラーレンをレーザー治療と合わせた治療による効能についての演題で、この演題に目をとめてくれた会社があって、今回の香港の皮膚科ドクターたちに対する招待講演に繋がったのです。

レーザー治療によっても皮下に活性酸素が発生しますが、これを抑制するために強力なフラーレンを併用すると、レーザー照射後の色素沈着症(PIH)や、赤みを抑制できますし、治療効率を上げることが出来るのです。

そういった意味でも、レーザー治療と有効成分を含有する外用剤の併用は、お互いの強みを組み合わせた、最も効率よい治療とも言えますね。

招待講演中の写真は、また帰国後にアップしますね。


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