これは毎回のことなのですが、パリに到着すると会う人(フランス人)皆に
「ガストロノミー・レストランではもう食べたか?」
「ガストロノミー・レストランに行く予定は?」
と聞かれます。
これは、日本で外国からのお客さんに会うと
「スシは食べましたか?」
「天ぷらは食べましたか?」
と聞くような感覚なんでしょうか。
食はフランスが誇る文化のひとつですから、アートや観光地、街歩きと同じように、フランスの歴史や文化をより深く理解するために良いレストランも体験してほしい、ということなんでしょうね。
ジャケット着用のレストランはあまり得意ではないので、パリ滞在中はビストロやカフェ、テイクアウトなどで食事を済ませてしまうことが多いのです。
ところが今回の滞在ではいくつか企業の方との打ち合わせがあり、その内のひとつで星つきのレストランにランチの御招待を受けました。
2008年に3つ星となった「ル・ブリストル」。ホテルの中にあるレストランです。
この日もパリは朝から雪。こんなに降るのは珍しいのだとか。
ホテルに到着し、奥にある中庭の方に向かってみると、こちらにも雪が積もっています。
夏の間はこのホテル自慢の庭を眺めながらの場所がレストランになるそうですが、冬の時期はエントランス正面のメインダイニングで頂くのだそうです。
会食は12時半からのスタートでしたが、まだ店内はまばら。お店が満席になったのは14時頃だったでしょうか。
客層は年齢も国籍も幅広いかんじです。
僕は専門家ではないので適切な語彙を持ち合わせていませんが、レストランの感想については
さすが3つ星、すごいな
と思いました。サーヴィスも雰囲気もすばらしく、料理はもちろん選んで頂いたワインもどれもとても美味しく、心地よかったです。
料理の中ではメインで頂いたポトフが、
「ポトフとはこういうもの」
と僕が思っていたものとは全然違うものが出てきたので、驚きと美味しさとで感激も倍増でした。
金箔が随所に使われているのも、興味深かったですよ。
医療関係者ばかりの席だったので、
「金箔=リウマチの薬」
・・・と、皆連想したようでしたが(ロマンがないですね 苦笑)。
ドーム状に作られたチョコレートのデザートや最後の小さなお菓子まですべて頂きました。
渦巻状になっているマシュマロをその場で切って出してくれるのが、おもしろかったですね。
ホテルブリストルのフロントには、シェフの本も飾ってありました。
商談もおかげさまでなごやかに終わり、とても良い体験をさせていただきました。