イタリア出張記にしばし戻ります。
ローマ滞在最終日。フライトの時間までまだわずかに時間が残っています。
もう少し観光をすることにしました。
朝一番で向かったのは、サン・ジョバンニ・イン・ラテラーノ大聖堂。
この大聖堂は、ローマに数多くある教会の中でもランク付で最高位にあるものです。
313年のミルティアデス教皇の時代から、1309年のローマ教皇のアヴィニョン捕囚まで、このラテラーノ大聖堂と
横のラテラーノ宮殿に教皇が住んでいたのです。
つまり教皇庁だった場所です。
ちなみに1377年にアヴィニョンからローマに帰った教皇が移動した先が、サン・ピエトロ大聖堂。
1929年にムッソリーニ政権下のイタリア王国と締結したラテラノ条約も、このラテラノ宮殿で結ばれたのですよね。
このラテラノ条約のために、ヴァチカン一帯が「ヴァチカン市国」が政治的独立を認められたのです。
ちなみにヴァチカン市国外のいくつかの区域もヴァチカンの主権が認められていますが、この大聖堂も飛び地の扱いで、ヴァチカンの主権下にあります。
中央には法王の専用祭壇があります。
さすがに豪華ですね。
宮殿斜め前の礼拝堂には、「Santa Scala」と呼ばれる28段の階段があります。
この階段は、「聖なる階段」と呼ばれていて、キリストが十字架にかけられる前にかけられ66度の裁判の際に使ったとされるもの。イスラエルのエルサレムから運ばれたのだそうです。
多くの敬虔なクリスチャンが膝をついて祈りながらこの階段を登っていました。
イスラエルは、フォトフェイシャルで有名なルミナス社や、オーロラ、ギャラクシー、リファーム、トリニティと魅力的な機器を発売してきたシネロン社の本社がありレーザー光機器と関連が深い国です。
国民の中で、博士号の学位を持つ者の比率が最も高い国といわれており、日本に似た完全な技術立国。信頼感がありますよね。
この聖なる階段を見ていて、昨年行った国際学会周遊記イスラエル編にも書きましたが、イエスの最後の地、ゴルゴダの丘の風景を思い出しましたよ。