ボルチモアからニューヨークへ。
移動途中にMETの当日券を見つけて開演10分前に飛び込みました。
この4年余り、ライブビューイングでしか観られませんでしたので、嬉しいです。
プッチーニ作トゥーランドット。
カラフの「誰も寝てはならぬ」が、ようやく生で聴けます。
いやー素晴らしかったです。
美しい旋律と声でドーパミンでました。
この作品は、1926年。
今からほぼ100年前に初演されました。
プッチーニが第3幕の途中までの作曲で亡くなってしまったため、遺作となり、正確にいうとリュウが自害するところまでがプッチーニの作品であり、残りはスケッチを元に弟子が仕上げたのです。
この物語の内容は滑稽陳腐なもので、スーパーポジティブなカラフが、危険を省みず、というより危険を察知する能力もなく、私は絶対に勝つからと命を賭けて氷の皇女のトゥーランドットの三つの謎に挑むもの。
謎を解いたのち、皇女が約束の結婚を拒むと、第三幕で今度は、心が無いのに結婚したくは無いので、必ず惚れさせると。
召使いだったリュウが命を落としてまで隠してくれたカラフのかけた謎を、まさか自分の口で皇女に伝えてしまうのです。
この行為に皇女の氷の心が溶けるのですが、犠牲になったリュウの弔いもしないうちに、その翌朝に2人の結婚が決まって幕が落ちるというもの。
この様な物語ですが、アリアの素晴らしく、世界でも数多く公演される演題になりました。
ニューヨークのMETでは今日が361回目のトゥランドットの公演だったそうです。
この演出の公演はMETで何度も観ているのですが、観ればみるほど奥が深く、発見がありまだ感動の余韻に浸っています。
日程と時間が合って本当に良かったなあ。