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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

今年発売される機種の本命

今年発売される機種の本命は、なんといってもシネロン社、このサブレイティブRF機器であるe-matrixだと思います。

2004年に理論が発表された「フラクショナル・リサーフェシング」という概念と技術。肌を若い肌に入れ替え、再びハリと艶(つや)もたらす、という非常に画期的なものだったわけですが、当時はまだピンと来ていなかった医師も多かったように思います。

しかし、2005年にデビューしたフラクセルから早5年、今ではこのフラクショナル・レーザー・リサーフェシングが世界的に全盛となりました。

この種の機器は、肌を入れ替え若返らせる効果があるばかりではなく、ニキビ痕や、毛穴縮小に対して画期的な効果を示しています。

ただ、技術的な側面でこの5年間余りを振り返ると、リサーフェシングレーザーはその後、YSGGや、エルビウムヤグ、CO2の波長などの、よりアブレイティブな波長を選択するようになりましたが、画期的な技術的変化は現れていなかった。

そこに、このサブレイティブRF機器e-matrixが現れたわけです。

e-matrixはテストをしたドクターの周りで、

この機器は以前のレーザーを使ったフラクショナル機器よりも、ニキビ肌に効果が高い

・・・といううわさが立ったのです。

レーザーのような電磁波である光線を肌に照射する場合、肌を通過するたびにどうしても光の力は減衰しますので、結果として上部の熱量が高まります。

上記左の図のように、逆さの円錐状に、表皮に比べて真皮への熱効率が低くなってしまうのです。

しかしながら、レーザー光の代わりに、RFを使用することで、真皮により熱を加えることができるため、肌の特に凸凹の改善効果が上がるります。

この機器の正式発表は、昨年6月に僕が招待講演をしたバンコクでの第三回IMCAS ASIAが最初でしたが、まだ機器はいわゆる「はりぼて」状態で、実験段階でした。

僕はその3ヵ月後の、9月、南仏ニースで開催された第一回5大陸レーザー学会に参加していた時に、この機種が医師の間で評判になっているのを聞きつけて、クリニックFでもデモ機を入手。

昨年10月のJMECのトータルアンチエイジングセミナーで使用経験を発表させていただきました。

昨年12月には実際にクリニックFでデモ機を購入し、アジアンスキンを対象とした地域の国々で唯一e-matrixが治療できるクリニックとして、実際に施術を行ってきました。

患者さんの評判は上々。ニキビ跡に悩み、これまでクリニックFのあらゆる機器を試してこられた患者さんで

「このe-matrixが今までの中で一番よかった!」

とおっしゃる方も少なくありません。今回のAADでも、ジョン・ホプキンス大学出身のロバート・ワイス医師を含め、この機器を褒め称えるドクターは多かったですよ。

ひとつ弱点があるのは、電極の形の関係で、鼻周りに照射できないこと。

これは改善をお願いしたいですね。

この機械は、先端のチップを使い捨てる、サーマクールのような形式の機器です。

今回のAADでは、新しくより浅い所に熱が加わる、シャローチップが発表されました。

前回のチップと少し違います。

クリニックFのデモ機も、コンピューターをアップグレードしてもらえることになりました。

実はこの三連休に、台湾の皮膚科学会と、インドネシア・ジャカルタの皮膚科学会をはしごして、このe-matrixの招待講演に呼ばれています。

症例報告含めて、さまざまな知見を講演をしてこようと思っています。

シネロン社に聞きましたが、日本での正式発売は、春のようです。

患者さんにとっても、より効果の高い、フラクショナル機器の治療機会が増えますし、楽しみなことですね。


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