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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

「音楽は名医」 コンサート秘話 その6

「音楽は名医」 コンサート秘話 その6

2020年3月2日の会場として予約を入れた東京オペラシティコンサートホール。

座席数を聞くと

二階席まで合わせると1600あります

という回答が帰ってきました。

約2時間のコンサートを無名の自分が企画し、1600人の方に来ていただく

1年以上の準備期間があるとはいえ、身の丈を遥かに超えた、無謀すぎる挑戦にしか思えません。

けれどもう賽は投げられてしまった。前に進むしかありません。

年が明けた2019年2月。

意を決してスタッフにこの企画を伝えることにします。

海外出張や、診療他仕事のスケジュール調整を考えるとさすがに内緒にしておくことはできず、先に言わなければならなくなった、というのが本音のところです(苦笑)。

コンサートの方は指揮の練習や告知用ポスターなどの制作も出てきますので、こちらを一足先に表明することにしました。

まず、TVやラジオなどでの出演依頼を受ける際に僕と局との間に入ってくれるマネジメントスタッフ、そしてクリニック側のPRが同席したミーティングで、「実は・・・」と切り出してみます。

目の前でふたりの顔が固まり、一瞬どちらも目を見開き無言になった後、それぞれに異なる言葉で

「それは無理だ」

と言われました。

2020年3月2日?

カレンダーを見たら月曜日じゃないか。

年度末3月の月初の月曜日に、無名の人間が自費で開催するコンサートに一体だれが来るのか?

実力ある有名なピアニストが弾いてくれるとしても、その名前を当日まで出せないのなら、集客がうまくいくわけがない。

先生の慣れている学会やセミナーとはわけが違う。

いくらクラシックマニアで、クラシックに関する書籍や監修CDがあるとはいえ、医師が指揮を振るコンサートを誰が観たいというのか。

2時間という長い長い時間、日本が誇る大ホールでそんなに多くのお客さんを楽しませるなんて、無理に決まっている

そもそもこの企画を持ち掛けてきたのは誰なのか。

いったいどういった目的で持ちかけられた企画なのか。

持ち上げられてうまく話に乗せられているだけではないのか。

・・・・・

それはそれはもう、打たれ強い僕でもさすがに凹むひどい言われようでしたが、いずれも彼ら独自の意見というよりは、世間一般の方もきっと同じように思うであろう、極めて常識的な意見なのでしょうね。

聞いている内に、なるほど、それぞれをひとつひとつつぶしていかないとこのコンサートの成功はないのだな、と輪郭が掴めてきました。

その7に続く

音楽_1

音楽_2

音楽_3

音楽_4

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藤本ミュージックアカデミー主催
「音楽は名医」 第一回 セルゲイ・ラフマニノフ編
脳の活性・ホルモンの分泌に有効なこと、それは音楽をライブで聴くこと
企画・指揮 藤本幸弘(医師・医学博士)
第一幕
スペシャルトークショウ
「クラシック音楽をライブで聴くことにより脳に何が起きるのか」
(医学博士:藤本幸弘 トークゲスト:元宝塚歌劇団宙組トップスター 和央ようか)
第二幕
ラフマニノフ ピアノ協奏曲第二番 作品18 ハ短調
指揮:藤本幸弘
ピアノ:国内外で活躍中の男性ピアニスト(当日発表)
東京オーケストラMIRAI(創立5年目の新進気鋭の新しいプロオーケストラ)
https://eplus.jp/sf/detail/2986790001-P0030001P021001


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