昨日はMETライブビューイングに行ってきました。
昨秋にメトロポリタンオペラ(MET)の新音楽監督に就任したヤニック・ネゼ=セガン氏の新演出「椿姫」。
ゲイを公表している数少ない指揮者なのですが、耳の肥えた聴衆が集まるニューヨークMETが、ジェームズ・レヴァインの次に選んだ新監督。ファンとしては本当に楽しみにしていました。今週一週間の上映です。
舞踊、音楽、小説、絵画の4つの近代芸術要素を併せ持つオペラは、僕は人類史上の究極なパフォーミングアーツだと思っているのですが、主要な演目は10種類ぐらいです。
僕のオススメは、初心者向けの椿姫、カルメン、ラボーエム、セビリアの理髪師。
モーツァルトのメロディアスな音楽が好きなら、魔笛、ドン・ジョバンニ、フィガロの結婚。舞台装置が素晴らしいアイーダ、トゥーランドット。
最初から超難解のものに挑戦して聴くなら、ワグナーのタンホイザーやトリスタンとイゾルデ。
オペラ好きが到達する最上級が、演奏だけでも14時間かかる超難解、超大作のニーベルングの指輪みたいな感じでしょうか。
それらが代わる代わる解釈を変えて、演出される。
日本でいうと「忠臣蔵」を誰が演じ、誰が演出するのか?の様な感じで楽しむのです。
特に今年のライブビューイングは、上映される10演題の中に椿姫とカルメンが入っていますので、まさにこれからオペラを勉強したい人にはお勧めです。
今、欧州でオペラを観ると、舞台や主人公の設定があまりに斬新すぎて ??? という時も多いのですが、今や歌手も良く、もっともトラディショナルでスタンダードな演奏を楽しめるのは、ニューヨークのメトロポリタンオペラ(MET)と言えます。
昨年までのMETの椿姫の演出は、2008年にザルツブルグでウィリーデッカーが演出したもの。
舞台装置を最少にしたこのバージョンは話題を呼びました。
もちろん古いバージョンも何度かニューヨークで観ましたし、とても良かったのですが、昨日観た新バージョンはとにかく舞台装飾が綺麗
ヴィオレッタ役のディアナ・ダムラウは魔笛の夜の女王役での素晴らしい歌唱テクニックを披露していましたので僕も注目していたのですが、ヴィオレッタもはまり役ですね。
流石の配役です。
ああ、いつかニューヨークに住んで、METに通いたい。笑。