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藤本院長のブログ(新国際学会周遊記)

「なぜ、経営者や医師は酸素カプセルを使うのか?」

2018年5月発売の最新刊です。

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今回は高圧酸素療法について。2012年にペインクリニック誌に高圧酸素療法を痛み治療についての依頼論文を書きましたが、こちらを疲労回復に使用できないかと思い、著作にまとめました。
以下、はしがきです。
実は昨年5月に、左手の親指の先端を骨折しました。

私は今、専門の医工学の分野で、年間20回以上海外出張し海外の学会で招待講演をする仕事をしています。

日程によってはかなりハードな出張も多く、時差ボケでボーっとしている時間に車の扉に指を挟んでしまったのです。

パキッと音がしたのを感じて、顔面蒼白になりました。

幸いにも関接は絡んでいなかったのですが、骨折の場合は全治6週間が相場です。

左手だったからまだ良かったのもの、日常の診療にもかなり差し障りがあります。

なんとかして早く治す事が出来ないかと思った時にふと思い出したのが、痛み治療の医師専門雑誌である「ペインクリニック」誌で依頼原稿を書いた時に総説した「高圧酸素療法」でした。

サッカー選手のベッカムを始めとする世界のアスリートが骨折治療や疲労回復に酸素カプセルを利用しているという話をふと思い出したのです。

2008年の北京オリンピックでは高圧酸素療法がドーピングの一種ではないかと議論もありましたよね。
高圧酸素療法の治療を行う事ができる施設を探したのですが、知人の伝手を辿って、東京駅の八重洲口にある企業で、デモ機器を体験させていただき、60分間酸素カプセルに入ったところ、左手親指のジンジンとした痛みがピタリと消えてしまいました。

その絶大な効果に衝撃をうけ、高圧酸素療法の未来を感じたのです。
高圧酸素療法と、酸素カプセルは厳密にいうと気圧の上限が違います。

病院などで利用できる高圧酸素療法は2-3気圧まで気圧が上がるのに対して、フィットネスクラブなどの一般の施設で利用可能な酸素カプセルは1.3気圧を上限に設定されています。
人間の病気の多くは組織の酸素不足から起こります。

これらを組織の酸素飽和度を上げる事で改善するのです。

高圧酸素療法には二つの意味合いがあります。

一つはもちろん多くの酸素を体に加える事ですが、もう一点は高圧にするという点です。

低気圧が近づくと、なんだか体調が悪く鬱になる人は多いと思います。

また日本の冬の季節に、高気圧の南の島にゆくと、その年の免疫力が上がり風邪をひきにくくなり、気持ちが晴れやかになるというのは一般人でも経験的に感じる事だと思います。

高圧にすることで人間に与えるよい影響も多いと考えられます。

さらに高圧になると、ヘモグロビンと結合する酸素に加えて、血液中に溶解する溶存酸素量も増えますので、組織への酸素効率もより高くなるのです。
一方高圧酸素療法は良い点ばかりではありません。

医師としては、酸素が体に害があることは常識です。体の老化とガン化に活性酸素が関わっており、人体に吸収された酸素の約2%が活性酸素になるのです。

高圧酸素療法を行う事で最も気になった点は、体内の活性酸素が増えるのではないかという事でした。この点については多くの論説が出ていますが、本文中に記載した通り、私も実験を行い、実際には影響がないというように結論付けました。
よろしかったらお読みください。また予約ができるようになりましたらアップしますね。


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