お早うございます。
今日はクリニックFの診療日です。
予約をチェックすると今日は満員御礼でひと枠も空きのない状態。
ありがたい限りですね。
僕は好きなクラシックの作曲家が何人かいて、気分によってかける曲を変えるのです。
聴きたくなる時の状況を思い返してみると、仕事がうまく行き、自信に満ちているときはワーグナーばかり聴きますし、気持ちが高揚しているときはベートーヴェン。
何かを集中して仕上げたいときはチャイコフスキー。
映画とかを観てロマンティックな気持ちになっているときはラフマニノフがピンときます。
ただただ気持ちが落ち着いて穏やかな気持ちでいるときはバッハやヘンデルのようなバロックの曲が聴きたくなります。
なぜか、先月ぐらいからショパンばかりを聴きたくなって、クリニックのBGMの選曲もショパンを多く入れています。
繊細なショパンのタッチが今の気分に合うのですが、僕がショパンを聴きたくなるときはちょっと弱っている時なんでしょうか?
こちら、以前にユニバーサルミュージック社から僕が出したCD、美肌ショパンのライナーノーツです。
美肌を実現する音楽~女性ホルモンに働きかけるショパン
日本人女性の皮膚は、欧米人から見たときはもちろん、同じ黄色人種から見てもそのキメの細かさや弾力は非常に優れたものであると以前は言われたものでした。
米と野菜を中心とした食生活や、入浴習慣、「色白は七難隠す」という諺に代表されるような美意識、木でできた通気良い住宅や気温と湿度とのバランス、化粧品へのこだわり・・・といったいくつもの要素が相重なり、それが実際人から見たときに美しい皮膚の印象を与え、そうした評価を不動にしていたのだと考えます。
しかしながら、現在は昔の様な生活が困難な時代となりました。
異常気象ともいえるような気温と湿度の急激な変化に加え、食の安全性が問われ、入浴の習慣も徐々に廃れ、住宅事情もすっかり様変わりしてしまいました。
また、特に大きな変化が女性の社会進出です。
男性と同じように、あるいはそれ以上に忙しく日々を送る女性が増え、これがますます皮膚を過酷な環境へと追いやっているのです。
美肌を手に入れるために絶対的に必要なものがいくつかあります。
そのひとつが自律神経の安定であり、女性ホルモンの活性です。
ところが男性社会で男性と同じように忙しい日々を送るようになると、交感神経が優位になりすぎたり、または男性ホルモンが活性化されすぎて、女性ホルモンに委縮が見られるようになります。
男性にも女性ホルモンが備わっているように、女性にも男性ホルモンが備わっています。
「男性化した女性」が時に様々なメディアを賑わせますが、実際僕のクリニックにも大勢「男性化した皮膚」を持つ女性が治療に訪れます。
こうした女性は皮膚に透明感がなく、キメが荒くなり、毛穴が開き、眉間やおでこに皺が深く刻まれ、何か嫌なことがあったのか、怒っているのかと思わず心配してしまうほど、口元が不機嫌に口角が下がっています。
目にある一定の力はあるものの、クマなどで目の周りにくすみや色素沈着が見られ、顎に梅干しの様な皺が寄っています。
そして一様に疲れた表情を見せるのです。
■女性性を取り戻したい人にはショパンが効く
こうした症状を改善したいと思われる方で、音楽の力を借りたいと思われる方にお薦めしたい名医は、ピアノの詩人 フレデリック・フランソワ・ショパンです。
水分をたっぷりと含んだ女性的な曲で彼の作品は溢れています。
女性性というのは様々なステージがあり、無垢で時に残酷な少女時代、清廉で夢見る乙女時代、愛を知り潤いに溢れた女の時代、子供を産み守るべきものが出来た母の時代、酸いも甘いも嚙み分ける妖艶な熟女時代・・・と、どの女性にとってもそのいずれかには固有の思い出や経験があるかと思いますが、ショパンという作曲家はどの女性のステージも見事に曲とピアノで表現できる稀有な存在であることと思います。
今回ショパンを集めた「美肌」のためのCDを作るにあたり、選挙区を終えた後に予備実験を行いました。
実験は、女性10名に対して「このCDのうち好きな曲を繰り返し聴く」、もしくは「流して一枚のCDをすべて聴く」作業を1日1時間以上、そして特にここが大切なのですが、「若いころの恋愛の楽しい思い出をショパンの曲に合わせて思い出しながら」10日間聴いてもらい、10日後に肌年齢の測定を行うというものでした。
測定には、株式会社伊藤超短波社に協力をお願いし、サイバースキンチェッカーを使用しました。
さて、10日後。
肌年齢を測定したところ、僕自身驚く結果を得る事となりました。
なんとわずか10日間で、約10歳の若返り効果が観られたのです。
正確には10名の女性の実年齢が平均42.6歳、肌年齢機器による年齢が平均40.8歳であったのに対し、10日間の実験後には肌年齢が平均30.9歳と、実に9.9歳も肌年齢が若くなっていたのです。
実年齢、肌年齢、実験後肌年齢をpaird- T 検定で比較すると、統計学的にP<0.03の有意差をもって肌年齢が若返ることが証明されました。
自由度9で統計の優位差を出すのはかなりハードルが高いのですが、より人数を増やし、検証する価値があると思いました。これは正直、予想を超える効能でした。
サイバースキンチェッカーは 「肌のハリ、水分量、油分量、色彩」の4点において肌年齢を測定しますが、それぞれ、肌のハリと水分量のパラメーターが上昇 油分量が低下 肌の色彩(シミやくすみ)のパラメータにはまったく変化がありませんでした。
音楽はあくまで脳の反応を引き起こすトリガーであって、より正確に言うと脳に対し直接的な作用があることはもちろん考えられますが、間接的に脳内の過去の記憶を引き起こす補佐をするものとしての役割も非常に高いと考えられます。
今回の場合はショパンによる音楽的な効果に加え、曲に乗って過去にあった恋愛感情を思い出してもらうことで、体内に新たなホルモンの活性化が起こったと考えてよいのではないでしょうか。
ここにかかわるファクターはステロイド骨格を持つ性ホルモンの影響だと考えられます。
女性ホルモンであるエストロゲンが上昇したことで肌のハリと水分量が上昇し。
男性ホルモンであるアンドロステロンが減少することで油分量が適度に低下したことが、肌年齢を大きく下げたことにつながると考えています。
考察としては、現代の生活を続けると、仕事や生活などの多くのストレスにより女性は男性化してしまいます。
一日一時間だけ、素の女性に戻ることを習慣づけてもらうことがいかに肌にとっても大切であるということですよね。
ちなみに同時に行った男性の4名では優位差は見られず。こちらも医師としては興味深い結果でした。
本CDは、ジャン=イヴ・ティボーデ(ピアノ)による舟歌で始まります。
この曲に出てくる船は、ヴェネツィアの運河を往くゴンドラであり、ゴンドラ漕ぎの歌に由来すると言われています。
どうかショパンのゴンドラに乗って、ゆらゆらと女性性を豊かにする小旅行に出かけてみてください。
愛しい人の顔を思い浮かべ、女性として微笑みを携え、流れるような優雅さを指先や視線で再現してみてください。
一周CDが終わる頃には何かが変わっているはずです。
繰り返し何度でもこのCDを聴いて頂くことで、確実に女性であることを楽しめる皮膚に変化を感じて頂けることと思います。
https://www.amazon.co.jp/%E8%97%A4%E6%9C%AC%E5…/…/B011CW5MS4