テロの報道を聞くと胸が痛みます。
僕は2か月前にはロンドンにいましたし、8月、10月に再度欧州出張を控えています。
信仰が絡んだ、あるいは表向きは信仰の名の元に行われるテロリズムの場合は、人間にとって宇宙よりも遠く、絶対的でありながらも科学でその全容を証明することは決して叶わない「神」の意志を印籠のように使うものであるだけに解決が難しいですね。
科学の世界を僕が好きな理由は、解明しようとする努力がいつか実を結ぶ可能性を確実に肯定できるからでしょう。文学や宗教、倫理に代表される学問において、人の心とは深海よりも深く、空よりも高い。その常に解明しきれない心が手を伸ばす暴力や科学的武器ほど怖いものはありません。芸術や音楽で心が昇華できればそれは幸せなことでしょうが、万人の手に届く場所にそれらがない現実を否定できません。
一神教の場合、信じる神が違う人種は、そもそも人間ではない。
文章にしてしまえば、これほどに無情なことを実際信じてしまう人がいる。
神の意志で、改宗もしくは絶滅させなければならないのですが、これは八百万の神を信じる日本人には理解しがたい文化ですよね。
ユダヤ教とキリスト教、イスラム教は兄弟宗教で、預言者や経典も共有していますし、究極のところ同じ神を信じているはずなのですが、結局価値観の統一というものは果てしない夢でしかないのでしょうか。