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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

フラクショナルレーザーアシストのドラッグデリバリー論文

念願のフラクショナルレーザーアシストのドラッグデリバリー論文が4度のrevisionののち、ようやく米国一流誌に受理されたと今朝連絡がありました。

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Lasers in Surgery & Medicine誌はレーザー医療の中で世界で最も評価の高い雑誌で、僕が2013年にこの雑誌に受理させた「レーザー照射後に発生するラジカル群とフラーレン」の論文は、いまだに毎年この分野の世界の論文のサイテーションのベスト10位圏内に選ばれています。

今回は本当にレビューワーの対応に苦労しました。

一人だけとても指摘が厳しいレビューワーがいて、4度目の書き直しを命じられた時は、同じ研究分野にいる研究者の受理の引き伸ばし工作かと思ったこともありました。

論文には秘密も含めてすべてのデータを書いているにもかかわらず、こちらからはレビュワーの顔が見えないだけに、怖いのです。

あと10日知らせが遅かったら薬博も留年になる可能性がありましたが、雑誌の格を落とすことはしたくなかったのでこの雑誌にこだわりました。

この雑誌に、工学レーザー系と薬学レーザー系と分野を変えて違う論文を受理させた研究者はほとんどいないはず。

でも最初に投稿してacceptableの評価をもらってからの、10ヶ月間。4度のリビジョンとレビューワーとの理論応戦のストレスで白髪も増え、数年年取りました。苦笑。

フラクショナルレーザーによるドラッグデリバリーは、ワクチン投与やインシュリン投与など、以前の薬剤デリバリーを一気に変えてしまうような、レーザーの新たな使用用途の一つになりえます。

この分野でキー論文を出すことは、今後の研究生活を大きく左右したので、まさに人生かけた大勝負の一つでした。

寝ずに努力した日もありましたので、喜びもひとしおです。

これからも、知的好奇心をより高めながら、医学(生物学) 工学(物理学) 薬学(化学)の接点となりうるレーザーの研究をして世の中に貢献できたらと思います。

クリニックF 院長 藤本 幸弘

Dear Dr. Fujimoto:
I am pleased to inform you that your manuscript, Transcutaneous drug delivery by liposomes using fractional laser technology, is now acceptable for publication in Lasers in Surgery & Medicine.
Thank you for your support of Lasers in Surgery & Medicine. I look forward to seeing more of your work in the future.
Lasers in Surgery and Medicine will be published in online-only format effective in 2017. This is a proactive move towards reducing the environmental impact caused by the production and distribution of printed journal copies and will allow the journal to invest in further digital development.
We look forward to working with you on your article’s publication.
Sincerely,
Brian J. Wong, M.D., Ph.D
Editor-in-Chief, Lasers in Surgery & Medicine


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