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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

理系の男②

今週発売の雑誌「週間朝日」を電車の中で読んでいたら、林真理子さんの対談に精神科医の和田秀樹さんが出ていました。

和田秀樹さんは東大医学部出身で、精神科医の傍ら受験アドヴァイザーを務めたり、映画監督としても活躍されているそうです。僕は和田先生の映画を観たことはありませんが、この対談を読んだら観たくなりました。

対談の中で和田先生が、日本の学校教育から理数の教育がどんどん減っていくことを憂いています。曰く、今、世界では理数の教育を重視していて、理数教育をしっかりやらないと国の技術が滅んでしまうということで、アメリカでは日本の2倍くらい理数の授業時間がある。日本はそれに逆行していて、数学は嫌いだったらやらないでよいと言って理系の子供が確実に減っている。

中でも僕が思わず頷いてしまったのが、この台詞です。そのまま引用させていただきます。

「僕は日本は理系冷遇社会だと思っていて、日本企業は理系の人の力で外国に勝っているわけじゃないですか。ところが社長は文系で、官僚も文系。理系の人が稼いできたカネを税金で食い荒らすのも文系。・・・(中略)ゆとり教育で2次方程式の解の公式が中学校で習えなくなったんですが、それについてある女性の作家が

“社会に出てから2次方程式を使ったことがない。2次方程式なんか習っても役に立たない。”

と言ったんです。でも、もし理系の人が

“僕は生まれてこのかた小説なんか読んだことがない。だから小説を学校で教える必要はない”

と言ったら袋だたきにあいます。役に立たないかもしれないけど、人間の素養として小説は読んだほうがいいに決まっている。同じように、実際には使わなくても2次方程式を学ぶことによって、論理的な思考法を学べるんです。(中略)文部科学省って、科学技術庁と合併するまでは、文部官僚がほとんど文系だったんですね。理系の人がもうちょっと官僚の世界に入るとおもしろいと思うんですけどね」

僕の家も男三兄弟全員理系なので、他にもおもしろいところ・共感できるところがたくさんあって、熟読してしまいました。その後ろにあった「タカラ」の佐藤親子の対談も、ファミリー企業における経営のあり方を考えさせられおもしろかったですよ。


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