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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

「音楽は名医」コンサート秘話 その5

その4では、肌で音を聞くという話をしてきましたが、皮膚には様々な感覚器が存在します。
感覚受容器 としては
触・圧覚受容体
パチニ小体(高頻度振動感覚)
マイスネル小体(皮膚変位)
メルケル盤(持続的皮膚変位)
ルフィニ終末(持続的皮膚変位)
温覚受容体
ルフィニ終末(一部関与)・自由神経終末
冷覚受容体
クラウゼ小体(一部関与)・自由神経終末
医学生の時にミクロ解剖学でこのような受容体の顕微鏡写真を観察して、人体不思議さ、複雑さに大変驚きました。
さらに、皮膚の感覚の一つには、セロトニンを放出させて幸せを体感するという、人間が生きていく上でとても大切なものもあります。生後肌接触が全くない状況にすると、乳児が死んでしまうという発表をしたドイツ人医師もいます。体温のある肌に触り、触ってもらうことは、人として生きる以上はとても大切で、もちろん恋人や親子でのスキンシップ。マッサージや、ペットなどとの触れ合うことも同様な効果を得ることができると報告もありますよね。
現代社会は、こうした人間に本来備わっている五感の感覚が多少麻痺していても、生活できる環境にあると思います。感覚を研ぎ澄まさなくても、猛獣に襲われる可能性は低いですし、冷蔵庫がありますので、腐ったものを食べることはまずありません。

いわば、文明化というのは、そうした感性を鈍らせることに直結するのです。
ここでお勧めしたいのは、リアルな、コンサート会場での音楽体験や楽器演奏です。

1
その6につづく
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藤本ミュージックアカデミー主催
「音楽は名医」 第一回 セルゲイ・ラフマニノフ編
脳の活性・ホルモンの分泌に有効なこと、それは音楽をライブで聴くこと
企画・指揮 藤本幸弘(医師・医学博士)
第一幕
スペシャルトークショウ
「クラシック音楽をライブで聴くことにより脳に何が起きるのか」
(医学博士:藤本幸弘 トークゲスト:元宝塚歌劇団宙組トップスター 和央ようか)
第二幕
ラフマニノフ ピアノ協奏曲第二番 作品18 ハ短調
指揮:藤本幸弘
ピアノ:国内外で活躍中の男性ピアニスト(当日発表)
東京オーケストラMIRAI(創立5年目の新進気鋭の新しいプロオーケストラ)


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