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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

レッドクリフ PartⅠ

「男たちの挽歌」「ミッション・インポッシブル2」「フェイス/オフ」・・・などの名画でお馴染み=ジョン・ウー監督。

彼の最新作「レッドクリフ」を、六本木ヒルズTOHOシネマズで観てきましたよ。

三国志好きの僕としては、絶対に見逃せない作品だと思っていましたが、予想以上の面白さ。3時間近い時間があっという間に過ぎてしまいました。エキストラ1000人、馬200頭を使っての合戦シーンなどの視覚効果は「素晴らしい」の一言に尽きました。

レッドクリフ、すなわち「赤壁の戦い」は、三国志前半における最も大きな山場です。

勢力を増す魏の曹操軍が南下、いよいよ蜀の劉備軍を追い詰めます。

蜀は「まさに国の命脈つかん」というタイミングで、参謀の諸葛亮孔明の知略により、呉の孫権との同盟が成立。力を合わせて曹操軍を迎え撃つのです。

この戦場になったのが赤壁(=Red Cliff)と呼ばれる場所。

長江を挟んだ対岸での戦闘です。

呉蜀連合軍は、水軍の名将であった呉の周瑜将軍の下、軍陣を張り、曹操を迎え撃ちます。三国志の英雄のうち、僕は曹操と周瑜が好きなのです。

曹操のように強いリーダーシップを発揮する絶対君主の下では、参謀は目立つ場面が少ない。反対に君主がともすれば頼りなく見える葦のような存在の場合、諸葛亮や周瑜といった名参謀の名前が君主を凌いで後世まで残るということなのでしょうが、これは現在のビジネスでも、また政治の世界でも全く同じような気がしますね。

映画の主役である周瑜をトニー・レオンが演じています。トニー・レオン自身は

「自分は曹操が好きなので、曹操役を依頼されてみたかった」

と雑誌などのインタビューで語っているそうですが、ジョン・ウー自身はきっと周瑜が好きで思い入れがあるのでしょうね。そして、その役をぜひトニー・レオンに演じて欲しいと思った。

彼の演技力を本当に買っているんでしょう。素晴らしい組み合わせでした。

その他、諸葛亮を金城武さんが演じ、それから中村獅童さんも出ていました。関羽、趙雲、張飛・・・など、イメージどおりのキャラクター満載で、

「あれ? この人、赤壁の戦いにはいなかったはずなのに・・・」

と??な箇所もある一方、

「やっぱり三国志を描くのなら、このキャラクターたちを出さないことには始まらないのだろうな」

と妙に納得できました。

そして、ジョン・ウー映画では必ず出てくる白い鳩が、画面を彩ります。

今年は赤壁の戦いの1800周年なのだそうですが、その1800年間に長江の流れが変わってしまっていて、この戦いが繰り広げられた正確な場所は現在でもわからないのだそうです。

悠久の歴史の中でロマンを感じますね。


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