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藤本院長のブログ(新国際学会周遊記)

クリニックFは今月開設10周年を迎えることとなりました

おかげさまでクリニックFは開設10周年を無事迎えることができました。クリニックFを東京・千代田区麹町に開院したのは、2007年5月26日のことです。JR四ツ谷駅を中心とするこの街は、近隣に東宮御所や赤坂迎賓館、ホテル・ニューオータニを擁し、上智大学、学習院初等科、雙葉学園、番町小学校・・・といった学校、また、セブン・イレブン他の本社ビルなどがあることでも知られています。一方、この街に美容や健康産業が栄えるイメージはあまりないかもしれません。開業当時は、どうしてここに開業したのか、ここでやっていけるのか、と何人もの方に聞かれたものです。完全自由診療のレーザークリニックというのが街のイメージにそぐわなかったのかもしれませんね。

振り返れば様々なことがあった10年間でした。

レーザーに特化したアンチエイジングクリニックをやっていこう、やっていけると僕が確信したのは、あるレーザーとの出逢いがきっかけでした。2004年、アメリカ・ダラスで開催されたASLMS(American Society for Laser Medicine & Surgery米国レーザー医学会)で、カルフォルニアに当時本拠地を持つリライアント社が発表した フラクセルです。

Fractional Laser Resurfacing は画期的な技術開発でした。

肌に細かい穴を開けて(正確には 1550ナノメーターのエルビウムグラスレーザー を使用してミクロン単位で表皮を凝固させるのですが)肌を微小レーザー光で積分するように照射し、肌を面で入れ替え、若返らせるという全く新しい考えで、会場内に衝撃が走ったのを今も鮮明に覚えています。色素沈着が起こりやすいアジア人にとって、リサーフェシング(肌を入れ替える)施術ができることはまさに福音でした。また、フラクセルをきっかけに、レーザーを操作する医師にもより高度で専門的な技術と知識が必要となることは明白で、この機器でもって自分はレーザー専門医としてキャリアを積んでいく意志が固まったのです。日本で一台目となるフラクセルを輸入し、多くのクライアントに使用しました。3年の経験を積んだ後2007年にクリニックFを開業しました。その後何台も同じ系統のフラクショナルレーザーを輸入することになるわけですが、そうした舵を切るきっかけとなったフラクセルはまさに運命の一台でした。

また、機器を専門に扱う医師として工学についても専門に学ぼうと大学院に通い、電磁気学およびプラズマの分野で工学博士号(東海大学 2013)を、レーザーによって細かく穴の開いた皮膚に有効成分を届けるにはどういった手段があるのかと薬学を学び、レーザーアシストによる経皮ドラッグデリバリーの分野で、薬学博士号(慶應義塾大学 2017)を、それぞれ取得したことも、医学以外の理系に対して専門性を高めるための僕自身にとって大きな前進になりました。

自分が興味を持って学び選択した道が、患者さんを始めとした周囲の人に理解され、その人たちの利益にもなる。それにより自分もまた向上・進化し、さらに一段上の学問や研究に繋がる。Innovation & Research の循環が僕は結局好きですし、それを理解してくださる患者さんが大切です。

僕はMBAホルダーでもあり、経営学や経済学について学ぶことも好きですが、近代経済の父と呼ばれるアダム・スミスの言葉で好きなものがあります。

「労働の賃金は勤勉への奨励であって、勤勉とは他のすべての人間の資質のように、それが受ける奨励に比例して進歩するのである。」

「あらゆるものの真価は、それを獲得するための苦労と困難である。」

この春、ロンドンでの商談を前にアダム・スミスの故郷であるスコットランドを初めて訪れました。経済学者であり哲学者であり神学者でもあったスミスは僕にとって偉大を超えた存在ですが、選択した道は確かに彼のいう「見えざる手」によって築かれ、研究され、発展を遂げています。一個人の域を超え、国益さえも時にからむこの市場で、何をどういった形で整えれば自分をここまで支持して下さった患者さんの利益に繋がるのか。10年という節目の年に改めて構築を確固なものとし、一回り進化したパフォーマンスに繋げていきたいと思っています。

どうかクリニックFを引き続きご支援ください。必ず皆さんのご期待に応える医院であり続けたいと、最大限の努力を続けて参ります。

2017年5月

クリニックF院長
医師 医学博士 工学博士 薬学博士 MBA
藤本 幸弘

F


ごあいさつ

2013年9月、3年通った大学院の講堂にて人生2度目の博士号学位授与式に参列しました。

式典の開始を告げるべく、吹奏楽団がエルガーの「威風堂々」を奏でます。

僕の最も好きな曲の一つです。

週に1度か2度診療を休み研究室で作業をすることが、いつからか日常となりました。

それに伴い、元々多かった論文資料や書籍も、さらにはコンピューターの台数も増え、勉強や研究、執筆しなければならないものも山積みとなっていきました。

それらのすべてを今年は生まれ育った湘南・藤沢に移し、四ツ谷と江の島を往復する生活を始めました。

休診日前日の夜に車で第三京浜を下り、片瀬の海岸と、どこまでも碧い海に浮かぶヨットや空を飛ぶカモメの姿を窓から眺めながら、一人籠って作業をしています。

さて、目標だった工学の博士号も取得し、これで医学と工学の融合した世界で仕事をしたいという僕の夢にひとつ前進しました。

引き続き、東京・四ツ谷のクリニックでは世界最先端のレーザー・光治療を行っています。

2014年には、もうひとつ大きな階段を上がることになります。

人生のチャレンジはまだまだ続きますが、やはり僕は勉強と研究が大好きです。大学にいると心落ち着き、研究室にいると頭が冴え渡ります。論文を書いているときが幸せですし、国内外の学会で発表をする時に心震えます。

そうして得たすべての知的財産と技術を、クリニックFでは診療に生かしたいと考えています。

2013年9月 藤沢・片瀬海岸の作業場で
クリニックF院長 藤本幸弘


2010年、夢がひとつ叶いました。

工学系の大学院へ進学が決まったのです。

18歳で高校を卒業して以来、学生としてキャンパスに通うのはこれで何度目でしょうか? 最初に入学した経済学部、途中で再入学を果たした医学部、医師免許取得後に進学を決めた医学系大学院、医学博士号を取得した後MBAを取得するために学んだ経営大学院、そして今回の工学系大学院・・・。

数えてみると、これで5度目ということになります。

診療を行いながら、国内外で学会参加をし、研究活動も行い、学生生活を送る・・・というのは、時間的な、そして体力的な厳しさはありますが、それを遥かに凌駕する喜びと楽しみとがあります。知的好奇心が満たされ、「自分はまだ学ぶ事ができる」という確信を持てる。特に僕が選んだ皮膚科領域におけるレーザー/光治療という分野は、医学の知識だけでなく工学の知識もなければ極める事が出来ず、また21世紀の学問であるため、先人に学ぶといっても先輩は数えるほどしか存在しません。

ぶつかった壁や思い至った疑問に対し、自分でひとつひとつ検証を重ね、解決していくしかないのです。

診療の場でよく患者さんに話す事のひとつに、

「皮膚は建築と一緒で基礎工事と土台作りが大切。土台さえしっかりしていれば、どんな家でも建てられるし、一時的に揺らいでもすぐにまた立て直す事が出来る。そしてその皮膚の土台作りにレーザー/光治療は最も有効な機器(デヴァイス)である」

ということがあります。

レーザー/光治療を世界基準に合わせて行っていく上で、僕自身が自分に課している事は「知識と技術の基礎工事を怠らず、土台を揺るぎなくする」ことです。その土台さえきちんとあれば、どんな国のどんな言語のどんな高水準のテクニカルな話であっても、自分自身で咀嚼し患者さんに伝え、生かしていくことができると思うからです。

それこそが、クリニックFを支持し、見守ってくださる患者さん、関係者の方への恩返しになると信じて、これからも着実に一歩一歩歩いていきたいと思っています。

そして、工学の最新情報と英知が結集したデヴァイスを扱う医師である以上、患者さんにとって最高の主治医であるだけでなく、最高のエンジニアでも常にありたいと願っています。

2011年6月 開業5年目を迎えた東京・四谷の院長室で
クリニックF院長 藤本幸弘


2009年5月。クリニックFは3年目を迎えました。

クリニックFは、僕が立ち上げに関わった5つ目のクリニックです。過去4つのクリニックを設立・運営していく中で、徐々に自分の興味や方向性が明確になり、「最後=FINAL」の意味を込めたクリニックFの2年間でそれが確立されたように感じています。

クリニックFは、デヴァイス=機器にこだわり、機器に「仕事をさせる」クリニックです。どこにでもある機器ではありません。最新の医学と工学、そして科学が融合された、世界でも最先端のレーザー・光治療器です。カメラや車、パソコンが日々めまぐるしく進化していくように、アインシュタインがその理論を確立したレーザーも、この3年の間に著しい進化を遂げています。

その進化に歩幅を合わせ、決して機器に振り回されることなく、着実な仕事をさせるためには、操作する人間にも相応の知識とテクニック、経験とセンスが求められます。

入口と出口では、人の手によるアナログで懐かしいぬくもりと優しさにこだわり、中の診察室では世界最先端のデヴァイスと技術による、デジタルで斬新な技術にこだわる。

クリニックFは、そんな僕自身の志向がそのまま反映された場に、いつの間にかなっているようです。

2009年5月吉日
クリニックF院長 藤本 幸弘


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