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藤本院長のブログ(新国際学会周遊記)

それはさておき

おはようございます。

今日9月22日(土)は秋分の日ですね。

暑さ寒さも彼岸まで、といいます。今日の東京はぐっと涼しく過ごしやすくなっています。

通常クリニックFでは、休日を休診日とさせていただいているのですが、明日から9日間のヨーロッパ出張ということもあり、今日は臨時診療日。

祝日の土曜日ということで、さすがに企業の方との打ち合わせなども入っていませんし、電話が鳴っても患者さんばかりなので(平日だとこうはいきませんよね)ちょっと余裕もありそうです。

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ブログや論文など、文章を書く機会が日頃から多い僕ですが、特にブログの文章でよく使う言葉の一つに

「閑話休題」

があるようです。

先日指摘を受けて気づきました。

素人がひとりで文章を書いていると、語彙も限られますし、どうしても癖というか、一定のパターンみたいなものが出てしまうんでしょうね。

「閑話休題」

「閑話」は、文字通り無駄な話。

「休題」は、それまでの話題を中止すること。

なので、

「閑話休題」は、脇に逸れた話を本筋に戻すときに使う言葉です。

この「閑話休題」

どうやって読むかご存知ですか?

クリニックFで勤務する、一流私大文学部を卒業したスタッフに聞いてみたところ

「かんわきゅうだい」という答えが返ってきました。

実際「かんわきゅうだい」とパソコンのキーボードで打ち込むと、この漢字が出てきます。

この四文字に、

「それはさておき」

というルビをふったのは、夏目漱石。

見事な読み方ではありませんか?

活版印刷が始まった明治時代に入って以降は、年少者用の本ばかりではなく、新聞、書籍等の通常の成人対象の文章でも、日本語の全ての漢字に振り仮名が振ってありました。

これは、廃藩置県が行われて日本国が統一され、方言としての口伝文化が、活版印刷の文字文化に変わった反動でもあったと思います。

明治の文豪は、こうした漢字に、自由にルビをふることができましたし、外来語に漢字を当てはめることが仕事のうちだったと聞きます。

それにより、こうした秀逸な「ふりがな」が出てきました。

また反対に、外来語から和製漢語が作られた例もあります。

民主主義や共和国、学会などもそうだと聞きますが、ちなみに、僕の好きなクラシック音楽の「シンフォニー」を「交響曲」と訳したのも明治の文豪 森鴎外です。

戦後になって、作家の山本有三らが「振り仮名が無くとも読める字を決めてそれだけで文章を書こう」との提言がなされ、これがきっかけとなり、1850字からなる当用漢字が定められたのだそうです。

当用漢字は、1981年には常用漢字表(1945字/4087音訓)に、さらに 2010年には改定常用漢字表(2136字/4388音訓)に改正され、現在に至っています。

思ったよりも少ないですよね。

同じ漢字文化圏に属する中国では、この期間独自に漢字の簡略化が行われましたので、現在北京語や広東語との共通漢字は3割ぐらいでしょうか?

ひらがなと漢字、カタカナを組み合わせて文章を作ることが出来る日本では、組み合わせ次第でユニークで豊かな文章を奏でることができますよね。

日本語を自在に操るという技能は、誇れる自由のひとつなのだと思います。

僕は出張で海外に出るときには必ず書籍をいくつか鞄に詰め込んでいくのですが、日本語を母国語とし、その日本語で綴られた文章をなんの苦もなくすらすらと読めることに対する感謝や喜びを、異国の地で改めて噛み締めることも少なくありません。

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今回はどんな本を持っていこうかなあ。

思案中です(笑)。


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