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藤本院長のブログ(新国際学会周遊記)

ASLMS米国レーザー医学会2019閉会

2019年米国レーザー医学会(ASLMS)が閉会しようとしています。

サイノシュア社とシネロンキャンデラ社、古くからある大手の老舗企業ががファンドに買収され、技術者の流出を招いています。

流出した技術者がほかの会社で同じような機器を開発するために、レーザー機器メーカー同士のラインナップの違いほとんどなくなり、特徴のない会社が増えたような印象を受けます。

模造品メーカー以外は、どの会社の機器を購入してもよいような状況に来ていますが、これはまさに業界の膠着状態ですよね。

新機器の開発にはお金がかかりますので、アメリカ系のレーザー企業はここ数年は新技術を出すのは難しいようです。新技術は欧州に期待です。

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今年のトレンドは、まずは今までの氷結と暖める治療のほかに、痩身系のほぼすべてのプレゼンテーションにHIFEM技術、つまりエムスカルプトについて触れていることが印象的でした。

追従機器も増えると思いますので、今後のラインナップにHIFEMは外せませんね。

ボディに関しては、肌、脂肪、筋肉の3つに対しての有効な治療機器が揃ったことになり、クルスカの後にエムスカルプトを併用するなど、複合治療が可能になったといえますね。
色素斑については、数年前に数多くあったピコ秒レーザーの演題が少し減り、重鎮の一人ロバートワイス医師などは、フェムト秒のレーザーに期待しようということも演題で話していました。

従来のフラクショナルレーザーと、マイクロアレイによるピコフラクショナルレーザー機器の比較演題などがありました。

どちらも結果は同じようですが、ピコ秒の方がダウンタイムが大幅に減少するという印象でした。
肝斑についての演題は相変わらず多いですが、ノンアブレイティブのフラクショナルレーザー機器を用いて、トラネキサム酸などを導入するようなレーザーアシストのドラッグデリバリー技術の演題もありました。
皮脂腺に特異的に反応させる1726nmのレーザー機器もずいぶん前から研究開発されてきましたが、独自の冷却システムを用いてより肌の深くまで進達ができるようになりました。顕微鏡写真で見事に皮脂腺のみが破壊されている像をみると、確実に難治性ニキビ治療に対して、臨床利用が可能になったと思います。
僕は症例写真を比較する演題よりも、ベーシックサイエンスの発表の方が好きで、そちらの部屋の発表を聞くことが多いのですが、皮下にレーザーを照射した後に、読み出される遺伝子が若い頃にシフトする。

1927nmのフラクショナルレーザー機器を利用した治療では、皮下でIGF-1が大量発生するので、紫外線防御効果が上がるので、単に肌を入れ替える以上の効果があるのではないかなど。興味深い演題が多くありました。
ASLMSはレーザー治療を含めたEBD(エネルギーベース機器)の学会としては世界最大の学会ですが、僕も2004年から通い始めてを初めて16年、過去20あまりの発表をしてきました。最もレーザー医療機器が進化した、とても良い時期にこの科に出会えたことに、幸せを感じます。

ですが、ここ数年特に思いますが、メンターと呼ばれる学会を率いる人たちが年をとってきましたね。

新しい発想がうまれにくい。若返りが必要な時かもしれません。

特にAIの技術の専門家がもう少しこの会に入ってきてくれれば、SMART LASER機器を開発できるのになと思いますよ。


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