今世紀になって理系の科学が大きく進化したのは、機器が進化して測定技術が向上したからという理由も多いのです。
診療上で生まれた謎をいかに立証するか、自然科学の物理(工学)、化学(薬学)、生物学(医学)の立証手段を用いて証明するというのが僕がここ数年間取り組んでいることですが、証明手法を作り上げるというのも研究の大切な一部なのですよね。
今日クリニックFに届いた米国レーザー医学会誌。
エディターズチョイスの論文が優れていたのでご紹介しますね。
この論文は、非侵襲型の脂肪減少医療機器の94論文を横断評価して、エネルギーベースや、評価方法を総括したものです。
痩身機器をエネルギーベースで比較した場合、ラジオ波44% HIFU 33% 氷結 20% ローレベルレーザー 3%の評価論文が出ています。
新しい痩身機器が出たときに皆が苦労するのは、その立証方法。肥満治療や脂肪減少治療の評価の論点としては、客観的なものとして腹囲測定、超音波測定、MRT、CT、組織写真、脂肪測定器、3D写真などがあり、主観的なものとして通常写真、患者満足度、二重盲検による評価などなどがあり、それぞれの弱点や対処法などにも触れています。
今ちょうどクリニックFでは評価しなければならない新たな痩身機器のテスト依頼が来ていますので、まさにタイムリーな総括論文でしたよ。ありがたいですね。