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藤本院長のブログ(新国際学会周遊記)

何処で最新のレーザー治療を学べるのか?

何処で最新のレーザー治療を学べるのか?

 
2000年にレーザー美容医療に関わるようになり17年。

 

 

若い先生方に、どのようにレーザー治療を学んだのですか? と聞かれることが多くなりました。

 

 
僕が治療を始めたころは、日本の保険診療で治療が可能であるシミや脱毛に対するレーザー治療機器に対しては日本語の教科書がありましたが、肌質を改善するレーザー美容医療機器が大きく発展を遂げたのは21世紀に入ってから。

 

 

光医学(Photomedicine)といわれる新しい分野です。

 

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リサーフェックス

 

 

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こちらは米国と欧州のレーザー企業を中心に別系統の発達をしてきましたので、欧米の学会に出て学ぶしかありませんでした。

 
関連する主要な学会は、1月パリIMCAS、3月AAD米国皮膚科学会、モナコアンチエイジング学会、4月ASLMS米国レーザー医学会、5月EADV欧州皮膚科学会春季会、7月米国エステティックショー、8月米国コントロバーシーズ、10月EADV欧州皮膚科学会、12月A4M米国抗加齢医学会といったところが挙げられるでしょうか?

 

 

 

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診療他国内での仕事、そしてちょっと異なる分野に関する海外での学会招致や参加、ワークショップやセミナー参加もありますから、これらすべての学会に参加するわけにもいきませんので、その年その年の動向を見極めながら参加する学会を決めていきます。

 

 
いまだに情報は海外の学会で得て、国内およびアジア開催の学会は招待講演依頼があった時のみ参加というスタイルを変えていませんが、それでもスケジュールは毎年タイトになってしまいますね。

 

 
僕が最初に専門医を取得した麻酔科、ペインクリニック関連での海外発表経験や英文論文執筆経験がありましたが、初めて米国のレーザー医学会で発表をしたのは2004年のテキサス州ダラスでの事でした。

 

 

以後、英語で発表または招待講演をした機会は160回を越えました。

 

 
レーザー(RFや光などの電磁波を含む)治療が国際的にも大きく脚光を浴びたのは、1994年に登場したアレキサンドライト脱毛レーザーLPIR、1999年に登場したフォトフェイシャル、2002年に登場したオーロラことバイポーラRFの光治療器、2003年に登場したサーマクール、2005年に登場したフラクセル、そして2007年に登場したCO2フラクショナルレーザーであり、米国のレーザー医学会が最も参加者が多く大きく開催されたのは2009年ぐらいでしたね。

 

 
当時はクリスタルや気体からレーザー光を作り上げていたので大掛かりでしたが、現在は工学的に半導体を用いたレーザーを作ることができるようになりましたので、ごく小さな筐体でレーザー光を発振することができるようになりました。冷却の問題を除くとほぼすべてが半導体に変わるでしょう。

 

 
2009年以降は、脂肪を氷結するクルスカ(ゼリティック社)や焦点集中型超音波HIFUであるウルセラなどの電磁波以外のエネルギーソースが利用されるようになり、EBMD(Energy Based Medical Device)と総括されるようになりました。

 

その後、レーザーが話題となったのはそれまで使用されてきたナノ秒ではなく、1/1000のピコ秒発振のできるQスイッチレーザー機器の登場。

 

大きく期待されたものの、刺青以外のアンチエイジング医療において治療範囲が大きく広がるものではなかったため、鎮静化しつつありますね。

 

 
この先、美容医療機器が転換するとしたら、レーザーアシストによるドラッグデリバリーとプラズマ医療であると僕は確信しています。

 

 
レーザードラッグデリバリーは、僕の薬学博士論文の研究課題でしたが、肌にレーザーで小さな穴をあけることで、小分子、ペプチド、ワクチン、さらにはセルなどの大きな物質を導入できることが分かっています。

 

クリニックFでは「臍帯血細胞増殖時の上澄み液」を、フラクショナルレーザーアシストで肌に導入することで肌を生まれ変わらせる治療を行っており、この液体に多く含まれるサイトカインが今までの治療では不可能だった、細かいしわ治療や肌の弾力の再生など、感触的な老化に対する肌質の若返りを提供できるようになりました。
レーザー光によって作り上げるプラズマも僕の工学博士論文の研究課題の一つでした。プラズマ医療を単なる熱刺激による軽い火傷と考えていらっしゃる方は、最新の文献を紐解くべきだと思います。

 

窒素、アルゴン、ヘリウムなどをもとに作られるプラズマですが、これはがん治療、創傷治癒、低侵襲止血、遺伝子導入等に効果があると報告されています。

 

これらの治療効果は、大気圧プラズマが生成する活性酸素種・窒素種に起因して得られるものと考えられています。
プラズマで生成される活性な粒子と生体組織の反応を粒子パラメーターや分子レベルから捉える研究も進んできており、昨年も東北大学の研究グループが、ヘリウムプラズマが細胞膜の一過性受容器電位(TRP)チャネルを活性化し、生理的なカルシウムイオン(Ca2+)の細胞内流入を誘発することで効果を発現していることを突き止めています。
現在のピコ秒レーザー機器は3桁台のピコ秒しか発振できませんが、必要な波長と出力を持って、2桁1桁のパルス長のピコ秒機器が開発されるとプラズマが発生しますので、レーザー治療も再び転換点を迎えられるのではないかと思います。
新しい機器が登場するとともに、その機器と理論に対して、世界最先端の技術と知識を持つ医師たちと、まったく同じ時にリアルタイムに、臨床と研究を開始し、対等に対話することができる。こうして考えると、常に進化する新しい光医療(Photomedicine)分野を専門にできたことは、僕の喜びの一つですね。
とはいえ、僕自身不惑の40代も終わりが見えてきました。

 

 

50代で何を目指すかということも考えなければなりません。

 

 

後進のドクターに伝えられるものは伝え、学会発表に繋げられるものは繋げていきたいですね。


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