おはようございます。
今日12月18日(火)もクリニックFの診療日です。
都心は過ごしやすい一日となりそうですね。
さて、今日は「肝斑のレーザー治療における誤解」についてふれておきたいと思います。
肝斑にレーザー治療が応用されるようになってから、5年以上の歳月が経過しました。
治療の第一選択となるのは、2012年末現在、メドライトC6による「レーザートーニング」であることは各ドクター・関係者異論ないかと思います。
メドライトC6によるレーザートーニングは、状態によって必要な施術回数は異なってくるものの、確実に肝斑の色調を薄くさせる効果があります。
しかしながら、せっかく数回のレーザートーニング治療によって肝斑が消失しても、これをそのまま放置してしまうと、まず100%の確立で肝斑が再発してしまうのです。
再発性の疾患である肝斑の治療は、「色素の消失」と「再発防止のための肌質改善」、どちらもが成されて初めて完全な治療方法が確立したと言えるのではないかと思います。
レーザートーニングという治療は、肝斑の色彩を減少させる効果は確実にありますが、根本治療というよりは、対症療法に近いのです。
肝斑が再発する過程をよく観察すると、毛細血管の周りから色素が再発してゆくのがわかります。
女性の場合、特に生理周期によって定期的に皮下の毛細血管壁が緩み、中からメラニンを増加させる化学伝達物質が漏出するのです。
この漏出を抑えるために、毛細血管を縮小させておき、さらに持続した炎症反応を起こさないように肌質を改善することが何よりも大切なのです。
つまり、肝斑が表面から無くなったのちに、加えて行うレーザーや光を用いた補助治療を用いることの方が、はるかに重要な過程だと思うのです。
クリニックFでは、この補助治療に、IPLやフラクセル3DUALなどを使用していますが、こうした患者さんそれぞれの肌に適合したレーザーや光治療器を選択するのが医師の腕の見せ所であり、単にレーザー光機器が仕事をしているわけではないということなのですよね。