バナナダイエットが年末に流行り、一時期、店先からバナナがなくなってしまったようですが、今週の週刊朝日を見ると、森公美子さんは大リバウンドしてしまったらしいですね(笑)。
実は、これは医学的にもとても理にかなったことなのです。
この種のカロリー摂取を減らすタイプのダイエットは、(媒体がバナナでもリンゴでもよいのですが)今までも数多くのものが登場しては消えました。
このようにカロリー摂取を減らすと、体内は一時的に飢餓状態になります。
人間の体は飽食に対する準備/対策より、飢餓に対する準備/対策の方が何重にも厳重なシステムとなって組み込まれています。
身体が“飢餓状態”に陥ると、まず最初に最も大切な器官=脳を守るためのシステムが作動します。脳で使用できる唯一の栄養素である「糖」を体の中から作りだす、「糖新生」というシステムが動き始めるのです。
「糖新生」というシステムにより最初にターゲットにされるのは、「筋肉組織」です。
生体は筋肉組織を分解し、そこに蓄積されていた「グリコーゲン」から糖を作ろうとするのです。
この作業は、脳が「もう十分糖が行き届いた」という信号を送るまで、続きます。
作業工程の中で体重は一度減少します。が、その減少のほとんどが、筋肉組織の分解による筋肉量の低下であることを忘れてはいけません。
筋肉組織が何故ダイエットを考えるときに重要なのか?
理由は、これが体を燃やす、いわば代謝を上げるためには最も効率の良い組織であるからです。
カロリーを減らすことによるダイエットは、体の代謝を上げているはずの筋肉組織を減らしてしまう。
代謝が下がるとどうなるでしょう?
代謝が下がるということは、エネルギーを消費しづらい身体になってしまった、ということを意味します。
エネルギーを消費できませんから、今までと同じ量の食事を食べても太ってしまう、ということになるのです。
この時に太る組織が筋肉組織であればいいのですが、そううまくはいきません。太る組織はそのほどんどが「脂肪組織」です。
体重が元に戻ったときには、体重計の数値は変わりませんが、それまであった筋肉が、脂肪に入れ替わってしまっているので、当然のことながら、基礎代謝はさらに落ちていくことになります。
リバウンドしてしまうのは当たり前なのです。
では、どうすればリバウンドしないで体重を減らせるのか???
適度に筋肉をつけながら、もしくは筋肉量を減らさないようにしながら体重を減らしてゆくしかないのです。
その方策についてはまた明日のブログで書きますね。