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藤本院長のブログ(新国際学会周遊記)

■23rd EADV Congress EADV欧州皮膚科学会2014 ボディに対する機器 

簡単にボディの機器についてまとめておきたいと思います。

美容医療において、痩身施術とはイコール脂肪吸引と言えましたが、1000分の1という非常に高い確率で重篤な合併症がおこることもあり、脂肪吸引以外の施術が望まれてきました。

しかしながら、今世紀に入ってから痩身医療機器として利用されてきた機器は、エンダモロジーなどのマッサージ吸引機器や、キャビテーションを用いた超音波の機器など、エステティックの延長といった印象の痩身機器でした。

この流れを一気に変えたのが、2005年に設立されたゼルティック社クールスカルプティング、通称「クルスカ」。

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リアルボディ・スカルプティング(実際のボディの彫刻)というコンセプトの元、実際に効果のある痩身医療機器の市場を、クルスカが一気に作り上げたと言え、おそらく米国でも7割以上の医師が、ファーストチョイスとしてこの機器を選びます。

一方で、脂肪組織を氷結させて冷やすのは、女性の体には負担があるのではないかと、RFにより体を温める機器が開発されてきました。

欧州発のBTL社ヴァンキッシュ、

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ヴィーナスコンセプト社のレガシー、

Legacy

アルマレーザー社のテノール アクセントウルトラ

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米国発のシネロン社ヴェラシェイプ、

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キュテラ社のトゥルスカルプなどがその対抗馬となります。

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ヴァンキッシュは皮膚に接触せずに脂肪組織のみを温めることが出来ますので、技術的には一歩進化していると言えます。

しかしながら、これらの体を温める機器は、不適切な使用によって火傷のトラブルもあり得ますので、使用は慎重にしなければなりません。

第三の選択肢として最近注目されているのは、HIFU(焦点式超音波)を利用する機器。

こちらはバリアント社のリポソニックス。

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シネロン社のウルトラシェイプなどがあります。

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これらの機器は実際に効果があるものの強い痛みや内出血を伴うものがあり、どの患者さんに対してもお勧めできるものではなく、適応が難しいと言えます。


痩身治療における光・高周波治療

11月29日に開催される、日本レーザー医学会総会にてシンポジストとして講演を行うことになりました。

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お題は、シンポジウム:痩身治療における光・高周波治療 「非接触型RFシステム(ヴァンキッシュ)による痩身治療および、痩身理論の総論についての最新的知見」です。

抄録をご紹介しますね。

***

莫大な脂肪吸引の希望患者を持つ米国の形成美容外科市場でも、よりリスクの低い医療機器を用いた痩身機器の開発が待たれている。過去市場に投入された多く の痩身機器も、エネルギーソースを氷結(クライオ)、低出力レーザー、接触型RF、超音波、焦点集中型超音波、などに変え登場したが、いまだ唯一といえる 機器は存在していない。

今回、非接触型マルチポーラーRFを利用し、痛みなく選択的に脂肪体積を減少させる痩身機器 英国BTLテクノロジーズ社「ヴァンキッシュ」を利用する機会を得たためここに報告する。

電磁波の特定の周波数においては組織のうち、脂肪、皮膚、筋肉に対する導電率 (conductivity)と誘電率(permittivity)の値はそれぞれ一定である。その導電率と誘電率の値の違いを利用して、選択的に皮下 5‐15mmの脂肪組織を摂氏43‐45度に加熱して、脂肪細胞のアポトーシスを誘導するものである。

照射されたエネルギーと反射されたエネルギー量をリアルタイムで測定し、最適なエネルギーを伝達するための自動調整(チューニング)機能があるために、非接触でありながらエネルギーの吸収ロスを最小限に抑えている。

脂肪組織から脂肪を燃焼させるまで五つの生理学的過程があり、これを一つでも飛ばしてしまうと実際の痩身にはつがらない。

その過程とは、

1)糖とアミノ酸によるグルコースの脳への配給を抑え脂肪が分解されやすい状況にする。

2)脂肪細胞の中性脂肪(トリグリセリド)を脂肪酸とグリセリンに分解し、細胞外に排出する。

3)アルブミンと結合させ、遊離脂肪酸を血中に乗せる。遊離脂肪酸を、筋肉や肝臓に血中移動させ、その細胞内でアセチルCoAに変換。

4)カルニチン供与により、ミトコンドリアに取り込ませ、ベータ酸化、さらに電子伝達系に移行しエネルギー化。

5)さらにこのエネルギーを消費すること。

であるが、本シンポジウムでは食後の体内代謝の経時的変化の解説と共に、機器による痩身治療の利点および限界について述べたい。

***

ご興味ある方はぜひお待ちしています。


●ボディのための医療機器 その③ BTL社 ヴァンキッシュ

今日はボディのための医療機器の二つ目の機器 チェコのBTL社、新しい非接触型RF痩身機器であるヴァンキッシュについてのお話です。

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この機種は、

「組織の脂肪、皮膚、筋肉の導電率の違いと電気分極性の違いに注目し、RFを利用して組織選択性に脂肪組織のみを加熱する」10

という新しいコンセプトを持った機器です。

30分間横になり、大きなアームを脂肪を減らしたい部位に載せるだけ。施術中痛みはありません。

まだ日本に上陸したばかりのデモ機を、医師としては日本で最初に実際に施術をしてもらいましたが、数分施術すると腹部の脂肪組織が過熱するのがわかります。

むしろ暑いぐらい。

しかしながら皮膚を触るとあまり熱を持たないのです。

RF(ジアテルミー)機器として、高周波の電波が人工的に発生できるようになって以来、主たる用途の電気通信の後を追うように医療にも利用されてきました。

その干渉を防ぐ目的で、1947年アトランティックおける国際会議で周波数や変動の許容値が下記のように制定されました。

13.56MHz (士0.05%)

27.12MHz (土0.6%)

40.68MHz (土0.05%)

2450MHz (土50 MHz)

工業,科学,医療で用いられる高周波のバンドを確定したのです。

ヴァンキッシュはこちらの27.12MHz 帯を利用しています。

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〇この周波数は、脂肪組織のインピーダンスに対して最も適合するものです。

〇高いインピーダンスを持った組織は、電磁場に対してより高い抵抗を持ちます。

〇高い抵抗を持った組織は、周囲の組織に比較して、温度が上昇するので、脂肪組織のみを加温することが出来るのです。

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さらに、照射野からの戻りエネルギーを測定し、持続的にエネルギーを調節することより的確な量のエネルギーを脂肪組織に配給することが出来ます。

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基礎データもかなりきっちりととられています。

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クリニックFに導入されてからしばらくたちますが、結果は良好です。

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※※※

実は、こちらのBTL社。

2012年のチェコで開催された欧州皮膚科学会(EADV)の際に本社を訪れたことがあります。

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学会会場でプラハの美容医療機器メーカーBTLのスタッフと待ち合わせ、

用意していただいた車に乗り込みます。

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車はプラハ郊外の丘の上に。

こちらは高級住宅街なのだそうです。

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そんな住宅街の一角に、BTL社がありました。

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窓の外の借景を見ながら会議室に。

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会社に入ると、すでに社長と会議に呼ばれた医師たちの間でディスカッションが始まっています。

中にはボルチモアのロバートワイス医師その他、米国の見知った医師たちの顔、そしていつもお世話になっている日医大皮膚科の尾見徳弥教授もいらっしゃいました。

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最後に会社で記念写真を撮りました。

右端にいるのが、BTL社CEOのMarcel Besse。

※※※

また、2014年の3月にコロラド州デンバーで開催された、米国皮膚科学会でもMarcel と再会しました。

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2014年4月の長崎の日本形成外科学会でのイブニングセミナー講演についてディスカッションの機会を得ました。

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個人的にツボだったのは、彼のデスクトップが車の「ヴァンキッシュ」の写真であった事。

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Marcelは

「これ、ボクの車なんだけどね」

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とジョークを飛ばしながらプレゼンをスタートしたのが印象的でした。

それにしてもヴァンキッシュは美しい車ですよね。

僕も大好きです。


虎ノ門ヒルズ 新規医療機器開発 肥満学会学会発表演題打合せ

昨晩診療後は新しくできた虎ノ門ヒルズで打合せがありました。

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こちらの「トラのもん」。

コンセプトは、未来都市の東京だとか。

実測大のドラえもんを初めて見ました。

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ドラえもんの身長、体重などスリーサイズを確か覚えていたような。

身長は、129.3cmでしたよね。

小学生の時の記憶は、一生ものですね(笑)。

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この日は大阪の企業の方々と、今年宮崎で開催される日本肥満学会の研究演題の最終打ち合わせをしてきました。

楽しい夜を過ごしましたよ。


●2014年夏 ボディのための医療機器 その② ゼルティク社 クールスカルプティング クルスカ

ゼルティック社の クルスカ クールスカルプティング。

米国痩身市場でも圧倒的にシェアを持つ機器です。

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この機器は、運動ではとりにくい下腹部の脂肪や側腹部の脂肪を、約1時間吸引された状況で氷結されることによって、脂肪細胞をアポトーシス(プログラムされた自然死)に持ってゆくというものです。

クルスカは、脂肪細胞以外の組織にはダメージを与えずに、脂肪だけをシャーベット状に冷やすことで、余分な脂肪だけを減らすことができる最新の部分痩せ治療です。

シャーベット状になった脂肪細胞はアポトーシスを起こし、自然な代謝によって2~4ヶ月かけて徐々に体外に排出されます。このとき皮膚や血管などには、ほとんど負担をかけることがありません。

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また治療によって脂肪細胞の数が減少するため、リバウンドしにくい特徴があります。クルスカなら余分な脂肪だけを減らして、理想のボディラインが実現できるのです。

それまでは、機器を用いた痩身は、エンダモロジーのようにマッサージ効果を狙ったものばかりでしたので、衝撃を持って市場に迎えられました。

企業の設立は2005年ですが、ファウンダーの一人に、Keith Lear Mullowneyがいます。

彼は元サーマクール社(サーマクール社→ソルタメディカル社→バリアント社)のファウンダーでもあり、サーマクール株の売却資金をクルスカの開発費につぎ込みました。

もう10年以上の知り合いですが、元米国海兵隊上がりの鉄の経営者。

企画力と実行力は、ずば抜けています。

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写真は2013年4月の、ボストンの米国レーザー医学会で、偶然ホテルで会った時のもの。

ちょうどボストンマラソンの爆弾事件の数日前。

思えば危機一髪でしたね。

キースは、僕が尊敬する経営者の一人で、彼らの研究グループは、ハーバード大学のウェルマン光医学研究所のロックス・アンダソン教授と綿密な連携を取って地道な研究をしてきました。

脂肪細胞を氷結させるといっても、時間が長すぎれば他の組織も壊死を起こしてしまいます。

難しいのは、他の組織に影響なく、脂肪組織だけを減少させること。

氷結させ脂肪を減少させる追従機器はその後も市場に多く登場しましたが、2014年現在、この機器以外は、安全性の意味でお勧めできません。

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僕もこの機器を実際に体験したことがあります。

吸引を始めて、その後にクーリングが始まるのですが、最初は感じた鈍痛も10分ぐらいで消失します。

僕は側腹部にたまった脂肪の施術を片方だけやったのですが、確かに2カ月すると、左右の違いがわかり、脂肪が減ったのがわかります。

開発当時の弱点は、吸引のカップがアジア人には大きすぎたこと。

そしてある程度大きな吸引カップを装着しなければならないため、患者選択が難しく、部位も選ばなければならないということでした。

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こうした弱点をふまえ、2014年IMCAS Parisにて、新たな吸引カップを登場させました。

今後も大きく部位の適応が増えて行くでしょう。

続きを読む ●2014年夏 ボディのための医療機器 その② ゼルティク社 クールスカルプティング クルスカ


●2014年夏 ボディのための医療機器 その① 脂肪吸引と機器総論

今年は痩身とそれに関連する機器についての本を出版させて頂く機会に恵まれたこともあり、メディアの方や患者さんからご質問を頂いたり、ご取材を受けたりすることが増えました。

とはいえ、クリニックFではクリニック自体のコンセプトや方向性、そして規模の問題もあり、ボディの施術をメニューに加えて前面に出すのはなかなか難しい現状があります。

そのため、こうした施術や治療に興味を持たれる同業のドクターに情報をシェアしたり、アドバイスをさせて頂いたりというスタンスで、現在は関わっています。

一方、僕が活動を主にしている学会やコンベンション、大学での研究室などに目を向けますと、ボディのための医療機器もここへきて多くが出揃ってきましたので、これらの機器についてブログ上で総論する良いタイミングだと思っていました。

同業者の方には、日々の診療で本当にお忙しくされている中学会に参加されることすらままならなかったり、遠方で実際お目にかかったりするチャンスがなかなかなく、ブログでの情報を楽しみにしてくださっている方もおいでになるようですので(ありがたいことです!)、限られた空間でのシェアリングにはなってしまいますが、忘備録も兼ねて2014年夏の段階での情報を、ここから数回に分けて整理しながら、ボディの機器についての総論をまとめておきたいと思います。

しばしおつきあいください。

※※※

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まず大前提として、メディカル/エステティックに関わらず、ボディの施術というと「痩身」「体重減少」と直結される方が多くいらっしゃると思います。

しかしながら、医学、アンチエイジングの視点からいえば、この言い方には多少偏りがあり、実際ウェルネスを考えていくとそのとらえ方は大きく異なることに気づくはずです。

医療的に美しいボディを作ることを指すのに、英語ではBody Contouring(ボディーコントゥーリング)という言葉があります。

「痩身」ではなく、「(美しく曲線を作るように)輪郭を作る」

実際の体を彫刻する、Real Body sculpturing(リアル ボディ スクラプチャリング)と表現する医師もいます。

これらの施術を一手に担ってきたのは、米国では形成外科医や美容外科医で、脂肪吸引という手術を用いてきました。

この施術は、脂肪を減らしたい場所に管(脂肪吸引管、カニューレ)を挿入し、陰圧で吸引、除去していくものでしたが、局所麻酔薬と止血材の過剰投与や、アナフィラキシーショックによる心停止や、脂肪塞栓などによる、血栓症や呼吸不全などの死に関わる事故も報告されるようになりました。

ご存知のことと思いますが、医療事故と医療ミスは似て非なるもの。

医療ミスは人的なミスが重なって起こりますが、医療事故は通常の医療を行っていても一定の確立で起きてしまうもの。

我々医師は、こうした脂肪吸引の医療事故を防ぐために努力はしてきましたが、限界はありましたね。

脂肪吸引は、その後、体内式超音波、体外式超音波、レーザーアシスト、ジェット水流によるアシスト、ベイザー超音波などの技術が付加され現在に至っています。

また、脂肪吸引以外には、

■痩身メソセラピー(フォスファジディチルコリン・αリポ酸など)

■カーボメッド(炭酸ガスを針により注入する)

■内服抗肥満薬 (ゼニカル・サノレックスなどの体重減少薬)

などが挙げられます。

一方、機器による痩身は、米国市場では、2005年に設立され、脂肪組織を氷結によって溶解させる技術を開発してきた会社、Zelitiq(ゼルティック) 社によって、一気に市場が開けました。

1.温度を低下させて脂肪細胞のアポトーシスを図る

という発想はあまりありませんでしたので

〇氷結(クライオ)

は、衝撃をもって市場に受け入れられました。

反対に、

2.温度を上昇させて脂肪細胞のアポトーシスを図る

機種は比較的医師には理解しやすいと思います。

脂肪に対し、温度を変化させるのためには、以下のような物理的な知識が必要です。

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この脂肪組織の温度上昇のために、現状利用されているエネルギーソースとしては

〇レーザー

〇RF(ラジオ波)

〇超音波(キャビテーション)

〇HIFU(高焦点型超音波)

〇EMS(電気的筋刺激)

〇パルス電磁場

があります。

こうした熱による組織の変化には、以下のような生理学的根拠があります。

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さらに上梓されている多くの論文を分類すると、この修復過程には大きく二つのシステムが関わっています。

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とはいえ、米国の現状の機器痩身の市場は、70%がゼルティックです。

痩身市場の本場である米国で、圧倒的なシェアと言えますね。

次回は、ゼルティックについて総論したいと思います。


ヴァンキッシュ

しばらく大学の研究室に貸し出されていた「ヴァンキッシュ」。

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RF(ジアテルミー)加熱により、痛みなく脂肪組織だけを選択的に減少させる、世界でも注目されている機器。

日本には4台だけ導入されています。

痩身治療のニーズが高まる本格的な夏を迎える前に、クリニックFに帰ってきました。

初回の金額は1回5万円です。

本日からご予約承ることが出来ますのでご興味ある方はご連絡くださいね。

続きを読む ヴァンキッシュ


■2014年3月 第72回AAD American Academy of Dermatology⑧ デンバー市内 最新痩身医療機器 ヴィーナスコンセプト社 レガシー

おはようございます。

今日は4月23日。クリニックFの診療日です。

実は昨日、サーマクールを自分打ちしてみました。ちょっと顔の輪郭がすっきりしましたか?

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昨日は、イスラエルはヴィーナスコンセプト社の最新痩身医療機器レガシーが日本に初上陸したのです。

この機種はRFとパルス状電磁場(PEMF: Pulsed ElectroMagnetic Field) を組み合わせた機器。

パルス状電磁場という言葉は聞きなれないかもしれませんが、いわゆる深部加熱機器。

もともと物理療法の領域で使用されてきましたが、ホットパックなどの表在性温熱剤よりも深部へ、さらに超音波よりも広い範囲に温熱効果をもたらす機器です。

連邦通信委員会(FCC)によって定められている医療目的の機器において、短波領域では三つの周波数が割り当てられています。

それぞれ、13.56、27.12、40.68MHzを中心とした波長。

パルス状電磁場は、電磁エネルギーの強度と組織の種類により組織吸収エネルギー量と温度上昇が決定されます。

RFとパルス状電磁場を組み合わせることによって、脂肪細胞が障害されると想定されている、摂氏45-47度に至るまでの組織の温度上昇速度を上げることが出来るのです。

こちらは25日に発売される僕の最新著作、「痩身を科学する」の1ページですが、こちらにも紹介させていただきました。

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僕も注目してきた機器だけに、楽しみです。

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さて先月、全米皮膚科学会で滞在した米国中部の都市、コロラド州デンバーですが、街を歩く時間がありましたので、少しご紹介しますね。

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デンバーの町中には、このような無料なシャトルバスが巡回していますので、自由に乗り降りできます。

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ちょっと北に行くと、ホワイトハウスを模したコロラド州会議事堂があります。

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街中にはオペラハウスもあります。

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デンバーの出張あ決まった時に、すぐにオペラの題目を調べたのですが、現在開催中のカルメンとリゴレットは予定が合わず。

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デンバーでは地ビールが沢山ありましたね。

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ちょっとお店に入るとこの通り。見たことのないビールを観ることが出来ました。

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脂肪を減らすために 痩身理論の科学的検証

おはようございます。

今日は3月11日(火)。クリニックFの診療日です。

今日で震災から3年もの月日が経過したというのはにわかに信じられない気持ちです。

時間は万人に容赦なく過ぎ去って行きますね。

思えば震災の後、自分の中での幾つかの価値観が大きく変わり、自分の生活スタイルも、クリニックの運営スタイルも変えたのを思い出します。

日本国としては事態の解決には遥かに長い道のりがまだまだ必要だと思いますが、日本人の力を信じて、自分もその中の一人として頑張るしかないですね。

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ここ数か月取り組んでいた機器による痩身の本の原稿と、新しい英文工学論文。

昨日めどがついたので、読み上げた日本語の教科書と、英文資料を並べてみました。

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痩身について横断的な資料がなくて困りましたが、おかげで結果的にずいぶん沢山の生理学の教科書を読み込むこととなり、痩身と絶食のメカニズムについて細かく語ることができるようになりました。

科学の世界ですので、もちろん実験しての実証は必要ですが、過去の論文を比較して新たな理論を構築するのも、とても大切な作業です。

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ダイエットや痩身のためには、口から入る食物を減らすことが必要条件の一つです。

キーとなるのは、

①食後4時間まで

②4時間から10時間

さらに

③10時間以降

の代謝の変化です。

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○4時間まで

食物を摂取した後、約4時間は消化管から吸収されたグルコースが血糖として供給されます。

この時、余ったグルコースは、同様に食事からの摂取時に余ったアミノ酸とともに肝臓で中性脂肪に変えられます。食事によって小腸で吸収された脂肪も、脂肪組織に中性脂肪として蓄えられます。体内の脂肪組織でも、血中の過剰な血糖がインスリンの作用により中性脂肪に変えられます。

○4時間から10時間

食後4時間を過ぎると、肝臓に蓄えられたグリコーゲンが分解されることによって、グルコースに変換され、血糖が維持されます。筋肉にもグリコーゲンがあり、運動時に利用されるのですが、肝臓と違って筋肉にはグリコーゲンからグルコースに変換する酵素がないため、これを血糖として使用することはできません。しかし、筋肉活動によって生じる乳酸やアミノ酸のアラニンは、肝臓に運ばれたのちに糖新生によって一部がグルコースに変換されます。

○10時間以降

食後10時間を過ぎると肝臓のグリコーゲンが底をつき、筋肉などのタンパク質を分解して得られる糖原性アミノ酸(アラニン、グルタミン酸、グリシン
など)と中性脂肪の一部のグリセロールという成分を肝臓でグルコースに変え(糖新生)補充されます。脂肪組織からは激しい運動時以外は遊離脂肪酸が放出さ
れて血糖と同量以上のエネルギー源となります。

****************

つまり脂肪をエネルギーとして利用するためには絶食後10時間という時間が必要なのです。

この理由から脂肪を減らしたい成人の場合、一日のうち一度は10時間以上絶食する時間を持つことは体重の維持にはとても大切です。

10時間というと一見難しいと思われるかもしれませんが、睡眠時間を加えれば可能ですので、ぜひこのプチ絶食時間を日常生活に取り入れることをお勧めします。

さらに絶食状態が長引くと、血糖を維持することが困難となるので、肝臓からケトン体がエネルギー源として産出されます。この状態では、限られたエネルギー
源のケトン体を脳が最優先して利用するようになるため、他の体内での代謝は低く抑えられます。 

脂肪を減らす目的の痩身のためには、生理学的には以下の5つの必要条件を満たさなければなりません。

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これらについては、来月出版される僕の著作をご覧くださいね。

また、ブログにアップしようと思います。


2013年8月現在、世界で発売されている痩身医療機器についての総論 クルスカ ライポソニックス ウルトラシェイプ トゥルースカルプ エクシリス アクセントウルトラV ヴェラシェイプⅡ

昨日浜松町のセミナーで、現在手に入れることができる痩身機器の総論的な話をしましたので、その情報をお伝えしますね。

痩身のための機器は、数多くの機種が発売されています。

これらは、白色脂肪細胞に蓄積された脂肪滴(中性脂肪 トリグリセリド)を、体外に放出させるために用いる機種。

中性脂肪はそのままですと水に親和性がありませんので、こちらを体内で運搬し、消費及び代謝するためには他の化学反応必要なのですが、こちらについては別の機会に述べますね。

まず、筆頭となるのはなんといっても

1)ゼルティック社のクールスカルプティング(通称クルスカ)です。

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この機種は脂肪細胞を一時的に氷結させることで、脂肪細胞だけを緩やかなプログラム壊死に導く方法。

僕も5年以上前よりこの会社の開発と関わりがありますが、確実に結果を出すとうい数少ない機種の一つです。

この機種の弱点は、アプリケーターの大きさが大きく、適応となる部位が少ないこと。

もっとも適応が高いのは、30代後半以降の男性だと思っています。

下腹や、脇腹の脂肪を取ることはできますが、特に体を冷やしますので痩せた女性には適応が難しいかもしれません。

次にあげられるのは、

2)ソルタメディカル社のライポソニックス。

こちらはHIFU(high Intensity Focused Ultrasound)という焦点型超音波を皮下1.3cmに集中させ、急速に温度を上昇させることで脂肪細胞を破壊するものです。

非常に効果が高い反面、破壊力も大きいので、痛みが強いというのが弱点。皮下脂肪が一定以上の厚みがある方には適応になりますが、内出血のリスクも高いため、使用にコツが必要です。

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そして

3)シネロンメディカル社が販売しているウルトラシェイプ

現行機はウルトラシェイプV3 すなわち3世代目です。

こちらもHIFU(high Intensity Focused Ultrasound)を利用したものですが、ライポソニックスよりも弱いものを、超音波をパルス状に打ち込むことが特徴です。

日本ではほとんど臨床利用をされておらず、今後の研究発表が待たれますね。

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ウルトラシェイプとライポソニックスは、それぞれ開発していた会社を技術者ごと、全米第一位のシネロン社、全米第二位のソルタメディカル社という二つの大手レーザー企業がM&Aすることによって商品ラインナップに取り込まれたのです。

4)こちらは米国キュテラ社のトゥルースカルプ(truSculpt)です。

キュテラにはスコット博士という優秀な技術者がいますのでこちらは自社開発でしたが、計画発表から発売までには数年の時間がかかりました。ラジオ波(高周波)によるサーマルシェイビングというコンセプトの下作られました。

機器はRFが主体ですので、皮下の加熱と、痛みによるノルアドレナリンの血中濃度の上昇が主要な機序であると考えられています。

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5)こちらはBTL社のエクシリス。

本社はチェコの会社で、超音波とRFを同じ周波数で、さらに同軸で照射するという技術を持っています。

ちょうど昨年チェコで開催されたヨーロッパ皮膚科学会EADVの際に、こちらの企業を見学することができました。

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今年になって、焦点式非接触型RFで、ヴァンキッシュというモデルも発売されましたので、こちらの結果も気になるところです。

6)こちらはアルマレーザー社のアクセントウルトラです。

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40.68MHzのradiativeRFと超音波(剪断波)エネルギーを主体とした機器で、社長のZiv Karni(工学博士・右端)の開発能力は高く、先日もアクセントウルトラVをデビューさせたばかりでした。

しかしながら、まさに今年、この会社自体が中国の企業にM&Aされてしまった事実があり、今後の開発が同じように行われるかはわかりません。

7)そして最後は、シネロン社が長年自社開発してきたヴェラシェイプです。

現在はヴェラシェイプⅡという機種が販売されています。

これはelosRF 赤外線、バキュームそしてマッサージを利用した複合機。

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僕は2004年にこの日本初代機を使用した経験があります。

効果としてはマイルドですが、細胞外にある水分の移動は可能ですので、直後の痩身感覚はあると思います。

こうしてみると、いよいよ医療痩身市場の機器も充実した感がありますよね。

これらの機器は脂肪細胞から中性脂肪を溶解するだけですので、その後の遊離脂肪酸の体内移動、代謝、消費などを考えると想定しなければならないファクターは多いです。

さらに、ここに挙げた7機種の中でも、患者さんの体質に合致したもの選ばなければ効果はありません。

実は僕も本年度中に、こうした世界の最新痩身機器を一堂に集めた、痩身専門クリニックを東京に作る計画をしています。

僕も機器監修として、チームに加わります。

こちらは進捗状況をお知らせするようにしますね。


■アメリカ・サンディエゴ出張2012春⑧ 揃いつつある痩身医療機器  

おはようございます。

4月3日 火曜日。今日もクリニックFの診療日です。

東京でも桜の花が咲き始めましたが、今朝の東京は風も強くちょっと心配ですね。

クリニックFのある千代田区は桜の名所も多いので、タイミングを見ながらお花見も楽しみたいと思っています。パレスホテルも近々リニューアルオープンということで、皇居界隈でもまた散策を楽しみたいと思っていますが、今年は入学式や入社式が終わった後に開花ということになりますので、僕の記憶にある限りでも、とても遅い開花ですね。

さて、新国際学会周遊記では、引き続き今年のAADでのお話です。

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サンディエゴで開催された今年の米国皮膚科学会(AAD)。

今年の広い学会会場で展示場の中を歩いてみると

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特に気になったのが、各社痩身に対する機器をラインナップとして揃えてきたことです。

クリニックFでも深部筋肉を鍛える痩身の機器ACBODYが活躍していますが、今年はいよいよ、米国のほぼすべてのレーザー会社において、独自に痩身に対する機器が開発された、または、痩身機種を作っていた開発会社の買収が行われ、再編成がおこなわれた感があります。

この分野は、脂肪吸引の延長上にある麻酔や手術室管理が必要な侵襲性の機器と、必要のない機器と、大きく二つに分類できます。

手術室管理の必要な機器は、DEKA社の「スマートリポ」、サイノシュア社の「スマートリポMPX(レーザースタイリング)」、パロマ社の脂肪溶解レーザー「スリムリポ」、ジェイシス社の「プラズマリポ」など。

反対に手術室管理のいらない機器として開発されたものに、古くはエンダモロジーがありますが、こちらはどちらかというとエステティックサロン寄りの機種。

実際に医療機器の分野で開発されたものと言えば、約5年前から発売されているシネロン/キャンデラ社の「ヴェラシェイプ」あたりが実際に効果があると評価される機種でした。

今学会で発表された機種からご紹介しますね。

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キュテラ社が本学会で、突然発表したRFによる痩身機器。

Trusculptです。

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こんなアプリケーター二つで治療をします。

数年前から痩身機器を開発していたと聞いていたのですが、とうとうデビューのようです。

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フラクセル3DUALでもおなじみのソルタメディカル社。

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こちらも買収によって手に入れたLiposonix(リポソニックス)の改良版を発表しました。

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HIFU (high-intensity focused ultrasound)超音波を使用した痩身機器です。

原理はウルセラと一緒ですが、エコー像はみれません。

おなじみのアルマ社のアクセントウルトラ

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こちらはモノポーラーとバイポーラ―のRF機器ですよね。

特に日本での販売は好調と聞きます。

写真がピンボケで使えなかったのですが、サイノシュア社が昨年買収したスムーズシェイプ。

Smothshape

そして、痩身機器の本命ともいえる、氷結による脂肪溶解機器のゼルティック社のクールスカルプティング。

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クールスカルプティングという言葉は日本人にはなじめないかもしれませんが、この言葉で新たなロゴを加えて世界戦略のマーケティングをするそうです。

シネロン/キャンデラ社、ソルタメディカル社、サイノシュア社など米国のトップレーザー企業から、こうした非侵襲性の機器がそろってきた以上、いよいよ、ボディに対する医療トリートメントを集結させたクリニックが作れる時代になったのかもしれません。

クリニックFはFacial(顔治療)に特化した専門クリニックでしたが、いよいよニーズに合わせて仕様を替えて、クリニックB(Body)へ変化させるべきなのか、思案どころです。


年末年始で太った体の体質改善

おはようございます。

1月25日(水曜日)。今日もクリニックFの診療日です。

今日もいい天気ですね。

年始から始まった毎晩の新年会も、昨日でひと段落しました。

体重が増えてしまったので、約1年ぶりに、ACボディを始めることにしました。

Photo

ACボディは、体幹の筋肉を鍛える機器で、一回30分間。

腹筋300回分に相当する運動量です。

今では国内の著名なクリニックには、ほとんど入っている痩身機器ですが、僕自身もこの機器の開発実験や、特許取得に関わりましたので、効果も理論も良くわかっています。

久しぶりにやってみましたが、けだるさが残り、かなり筋肉を動かしたという体感がありますね。

一昨年に、目標を決めて、2か月間に18回やった時には腹筋がついて、ゴルフのヘッドスピードが47㎞から52㎞まで上がりました。

最近は海外出張ばかりで、しばらく控えていたのですが、先日測定したところ、やはりヘッドスピードが落ちてしまいました。

鍛えていた間ははっきりとした効果がありましたね。

春に向けて、体質改善をめざし、少し続けてみようと思います。


1708nm 皮脂腺破壊レーザー ニキビ治療の最新技術

今日は、久しぶりにクリニックFに出勤し、まずは届いていたレーザー医療や皮膚科の医学専門誌や文献に目を通しました。

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幾つかの専門誌を読んで、特に僕が気になったのはこの記事です。

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米国ミシガン大学の工学部と医学部の合同研究グループが報告した1708nmの波長のレーザーが皮脂腺を選択的に破壊する可能性があるという論文です。

皮脂腺を選択的に破壊できるようになれば、アクティブなニキビの治療に画期的な効果を得ることができるようになります。

以前に、ニキビ跡のレーザー治療はもはや完成したというブログを書いたことがありますが、ニキビ跡ではなくて、アクティブなニキビのレーザー治療が可能になれば、皮膚科医療の中でも、一段とレーザーが活躍する場が増えることになりますよね。

あまり国内の医学会や教科書では報告されていないのですが、海外の学会ではヒトの脂肪/脂質に吸収させるレーザー波長が90年代に活発に議論されており、Palomar社のGregory AltshulerとMGHのRox Andersonらにより、1999年3月26日に共同出願。さらに2003年8月12日には特許が成立しています。

Absorption

人の脂肪組織に対するレーザー波長の吸収曲線を実験してみると、この上図のように940nm、1200nm、1720nm、2300nm近辺の4カ所で、水(青線)とヒト脂肪組織(黄色線)の吸収率が逆転する波長が出てくるのです。

中でも青の矢印をつけた1720nm前後の波長は、940と1200nmの二つの波長と比較してヘモグロビンの影響を受けにくく、さらに2300nmに比べて水の影響を受けにくい、理論的には脂肪組織/皮脂腺をを溶解させるのに最も適した波長。

この1720nmにきわめて近い、1708nmの波長のレーザー機器を、ミシガン大学の工学部が作り上げて、同大学医学部皮膚科で実験をしたという報告です。

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最近、僕自身が工学部大学院の博士課程に通うようになってからというもの、レーザーの仕組みである回路図についつい目が行ってしまうのです(笑)が、論文を読むと、1542nmの波長をラマンオシレーターで変換し、1708nmに変化させる仕組みでこの波長を作り出しているようですね。

ただし出力は4Wしか出せないようです。

この論文でも指摘されていますが、正常成人の肌では、皮脂腺が存在するのは1.5㎜~2㎜の深さです。

反対に、この1708nmのレーザー波長を使用した場合の皮膚の深達度は計算によると深く見積もっても1.1㎜程度。

残念ながらこのプロトタイプでは実際の生体でニキビの治療効果を出すには至らないようですが、生体外実験では良い成績が出ているようです。

臨床利用されるには数年かかりそうですが、楽しみですね。


医療痩身機器のセミナー

昨日は千代田区神田にて、痩身、メタボリッック・シンドローム治療器「AC BODY」の医療セミナーがあり、この治療器をいち早くクリニックに導入した医師としてこの会の講師にお声を掛けていただきました。

Acbody

北は北海道、南は熊本まで、様々な地域で御活躍されている先生方が集まり、非常に和やかな会でした。

「AC BODY」については痩身カテゴリーのブログでも幾つかふれてきましたが、これは単なる痩身のために開発された美容機器ではなく、糖尿病などに移行するメタボリック・シンドロームによる内臓脂肪を解消するための機器である、というところがドクターたちの関心を集めているように思います。

体の中の大きな筋肉を鍛え、基礎代謝率を上げることによって脂肪の燃焼効率を上げる機器なのですよね。

電流というと「EMS」を思い浮かべる人が多いと思いますが、この機器は、通常のEMSのシステムを1チャンネル、AC BODYアルゴリズムを3チャンネル持っています。

つまり、施術中、通常のEMSと、ACBODYアルゴリズムの双方を同時に体験できるのです。

体験していただくと、通常のEMSとまったく違った刺激だとおっしゃる方が多いですね。

今までも、クリニックでの痩身というと、脂肪吸引をはじめとして、

■メソセラピー

■カーボメッド

■皮下脂肪を氷結させる「ゼルティック」

■レーザースタイリング(スマートリポMPX)

・・・などのように、体表から「皮下脂肪」にアクセスする治療法が多く、また、どちらかというと痛みを感じる施術が多かったように感じます。

この「AC BODY」を使用して臨床研究データをとるようになってもう二年近くになりますが、

「内臓脂肪に特異的な効果を示し」

「リバウンドが少ない」

「手術や針をつかうといった痛みを伴う浸襲がない」

といった特徴を考えると、この分野では独自性があるものだと思います。

僕も、相当な機械好きというか、光(工)学マニアですが、先日も、僕が普段から尊敬するレーザー好きで有名な先生が数人、このAC BODYをご自身のクリニックに導入されたと聞き、自分の目は間違っていなかったとちょっと自信を深めてしまいました(笑)。

今までも、クリニックを中心としては

医療痩身外来

メタボリック外来

肥満外来

のような外来が開かれてきましたが、

どれも治療法としては、「栄養療法」と「運動療法」をベースとしたものに限られていました。

また、「サノレックス」「ゼニカル」「リダクティル」といった、いわゆるやせ薬も、「ちょっと太り気味」程度な人には使用しにくいですし、長期利用には疑問が残ります。

せっかく医療施設に来ていただいて、

「食事を減らしてください」

「運動をするようにしましょう」

と言われるだけなら、医療機関にいらして頂かなくてもいいような気がしてしまうのですよ。

この機器。僕は結局17回施術しましたが、数回で体型が変わってくるのがわかるので、またやりたくなってしまうのです(笑)。

どんな分野であれ、新しい機器が開発されるのはとてもよいことだと思います。

その機器が、実際に効果のあるものなのか?ということを、これからも医学の目で見極めてゆきたいと思っています。


日本における痩身市場の成熟度合い

昨夜は、アメリカから来日中の医療機器会社の方々との会食の席にお声を掛けて頂きました。

Zelitiqその会社名はZelitiq(ゼルティック)

2005年に設立され、脂肪組織を氷結によって溶解させる技術を開発してきた会社です。

僕のブログにも何度か登場していますよね。

020 中央は現在チーフ・サイエンティフィック・オフィサーのMitchell E Levinson。僕は彼と米国やヨーロッパの学会会場で会うのですが、今年は10月にも日本で会食したばかりなので、

日本でもよく会うね(笑)

とお互い再会を喜びました。

このゼルティック社については、今年の5月の

ボルチモアのロバート・ワイスクリニック訪問

2009年4月の

ワシントンDCで行われたASLMSでの発表

2008年3月の

オーランドの秘密のカクテルパーティー

などで触れてきました。

この機器は、運動ではとりにくい下腹部の脂肪や側腹部の脂肪を、約1時間吸引された状況で氷結されることによって、脂肪細胞をアポトーシス(プログラムされた自然死)に持ってゆくというものです。

彼らの研究グループは、ハーバード大学のウェルマン光医学研究所のロックス・アンダソン教授と綿密な連携を取って地道な研究をしてきています。

僕も2ヶ月前にこの機器を実際に体験してきました。

吸引を始めて、その後にクーリングが始まるのですが、最初は感じた鈍痛も10分ぐらいで消失します。僕は側腹部にたまった脂肪の施術を片方だけやったのですが、確かに2カ月すると、左右の違いがわかり、脂肪が減ったのがわかります。

このゼルティックは、現状唯一の可能性を持つ脂肪溶解機器だと思います。

弱点は、吸引のカップが大きすぎて、まだアジア人には向かないこと(これについてはミッチは数か月以内に対処するといっていました。)そしてある程度大きな吸引カップを装着しなければならないため、患者選択が難しく、部位も選ばなければならないということです。

ミッチは今後の日本市場に対する戦略を考えているようですので、僕の意見をいくつか述べさせていただきました。

ひとつめ。

日本は他の国と違って、エステティック・サロンの数がかなり多く、独自のマーケティングシステムを持っている。

約10年前にフォトフェイシャルという美顔の光治療器がクリニックで使用されるようになったが、明らかにすぐれた効果のある機器であっても、今でこそ当たり前の「クリニックで美肌治療」という考えを、患者さんに浸透させるまでには時間がかかった。

痩身のマーケットは幅広くあるが、現在はまだ「痩身治療はエステティック 脂肪吸引はクリニック」というイメージがまだ患者さんにはあり、はるかに効果のある機器で行う「クリニックでの痩身治療」という考えを患者さんに浸透させるのは、多少の時間がかかるだろう。

ふたつ目。

現在開発されてきた痩身機器の中で、ゼルティックは最高の能力を持った機器の一つであることは自分の実感でも理解している。

ただし、ゼルティックには得意な体型や部位があるが、事前診断できるとはいえあまり効果のない患者も存在する、効果のなかった人たちに対するキラーコンテンツがまだ開発されていない。

三つめ。

エステティック産業の文化から、「痩身」というと、「体重減少」を連想する人が日本には多い。

しかしながら、ゼルティックは写真判定で、脂肪組織を確実に減らすが、体重減少を伴わない場合が多い。

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会食は大変楽しく、有意義なディスカッションができました。

「医療現場で行う痩身治療」が近い将来この日本でも確立されることを、僕はこのブログで何度も書いていますが、確信しています。

現在のラインアップを考えると、その中にはいくつかの分類があります。

技術的には

レーザー RF 氷結 超音波 EMS(電流) 薬

に分類でき、

マーケット的には

■皮下脂肪を氷結して、確実に減らすゼルティック

■大腰筋を鍛えて、内臓脂肪を確実に減らすACーBODY

■ボリュームの減った皮膚のたるみをとる サーマクールforボディ

■皮下脂肪を手術で減らすレーザー脂肪溶解と脂肪吸引

■PromoSlimtやUltraShapeなどの超音波機器

そして薬剤治療として

■内服抗肥満薬 (ゼニカル・サノレックスなどの体重減少薬)

■痩身メソセラピー(フォスファジディチルコリン・αリポ酸など)

などになるでしょうか。

たぶん現在開業されている諸先輩方、そしてこれから開業されるドクター、多くの美容/アンチエイジングに関わる医師が、この市場を見据え様々な動きをしていることと思います。

この市場に関わる情報は、今後も随時このブログでお届けしていきますね。


お腹と脇、腰周りの脂肪を落とす その④

「ACボディの施術を受けている期間、食事制限もあるんですか?」

と、患者さんから御質問を頂きました。

基本的に食事制限はありません。ただし、ここがとても重要なのですが、食事についてはあくまで「現状維持」を心がけて頂きます。

これを聞いて

「現状維持でいいなら、カンタン!」

そう思われるかもしれませんが、実は、この「現状維持」がとても難しいのですよ。

人間の心理というのはおもしろいもので、たいていの場合食事の量を減らしてしまうか、あるいは食べ過ぎてしまうのですね。

減らしてしまう理由。これはきっと

「せっかくお金をかけてダイエットを始めるのだから、結果を出さないと!」

・・・という心理が働き、意識的に、または無意識的に“頑張って”食事の何かを我慢してしまう。お酒だったり、デザートだったり、ゴハンなどの主食だったり、油っぽいものだったり。大抵、「食べると満足感を得られるもの」が、減らす対象となります。

逆に食べ過ぎてしまう理由。これはきっと

「ACボディで、あんなに“運動”したのだから、ちょっとくらい大丈夫だろう」

・・・という心理が働き、意識的に、または無意識的に、いつもよりひと口多く食べてしまう。

前者のタイプは最初はスムーズにサイズダウンしても、後で必ずリバウンドしてしまいますし、後者の場合は一向にサイズダウンが叶いません。

増やしもせず減らしもせず、そしてとにかく何かをいつもと違って「頑張らず」普段と同じ食事を規則的に食べていれば、徐々に変化は出てくるはずなのです。

新しく何かを始めるということは、いつもと違う習慣が生まれ、気持ちが高ぶります。食事という行為にはその気持ちが表れやすい。

淡々と現状維持を心がける。これがとても大事なのです。


お腹と脇、腰周りの脂肪を落とす その③

003さて、腹部に360度パッドが当てられている状態を作った後、写真のように横たわり、いよいよ電気が流れます。

流れる時間はおよそ30分。

電気は熱いわけでもなく、冷たいわけでもありません。でも結構な「衝撃」です。

もまれたり、さすられたり、軽くつねられるようだったり、電気が這うようだったり。ぐるぐる回ったり。

(この機械について過去に書いたブログが「専門的すぎて全く頭に入ってこなかった」と患者さんからお叱り?を受けましたので、今回は優しい言葉を選んでわかりやすく書いているつもりなのですが・・・どうでしょう?)

スタッフ曰く

「お腹だけ電気椅子にかけられてるみたいです!」

だそうです(笑)。

僕を含め男性の場合は、施術が終わった翌日、軽い筋肉痛のような感覚を受ける場合が多いのですが、女性の場合は皮下脂肪のせいか、それはあまりないようですね。

ただ、腸もよく動くせいなのか、

いつもと違う便が出た! 宿便だ!

というご報告はよく聞きます。

女性のダイエットの大敵=便秘の解消にもなるわけですね。

ACボディの特徴としては、ここまでの写真でお分かりになって頂けるように、全方位から腹部に働きかけることで、前面はもちろん、それ以外に運動や食事制限では落としにくい脇腹の脂肪や、腰周りの脂肪も落ちていくこと。また二次的効果として、腰痛や背中の痛みが軽減されたというご報告も多数聞かれること。

そういう意味でも、出産後の女性にはオススメです。産後のお腹のたるみはもちろん、赤ちゃんを常に抱いていることによって起きる腰痛や肩凝りにも同時にアプローチできるからです。

こうして30分横になっているだけで、男性も女性も確実にサイズダウンし、続ければ腹筋もついてくるようになるのです。

以前にも書きましたが、ゴルフの飛距離も確実に伸びます(笑)。


お腹と脇、腰周りの脂肪を落とす その②

さて、昨日のブログの続きです。

お腹に円盤のようなパッドを装着した後は、通電のために、背面、脇にもパッドを装着します。

装着すると、こんなかんじです。008

・・・関係ないですが、この写真、まじまじと見るとモデルになっているスタッフの身体が歪んでますね・・・。

フラダンスをしているように、右の腰が上がってる。

ぎっくり腰をやったことがあると言ってたから、その影響でしょうか。

006_2話を戻しましょう。

合わせて8枚のグレーのパッドが、臀部の上、側面に装着されます。

写真のようにベルトで巻かれ、横になって30分。

電気が流れていくのです。


お腹と脇、腰周りの脂肪を落とす その①

季節的に、ダイエットやボディメイキングの御相談がクリニックFでも増えてきました。

同じ「お腹周りをなんとかしたい」というご相談でも、よくよく聞いてみると男性と女性では求めるものが若干異なります。

男性の場合は、脇から腹部にかけての脂肪を落としたいという希望に対し、女性の場合は、それにプラス腰周り・・・臀部の上もなんとかしたい、という御相談。

ブログを読んでくださった方から、

「先生のブログに出てきた“ACボディ”って、具体的にどんな機械でどんな風に作用するんですか?」

と、昨日何度か診察中聞かれたました。スタッフがトレーニング用に撮影した写真がわかりやすいので、いくつか御紹介しましょう。

まず、腹部にこのようなシート状のものが装着されます。001_2

黒い丸が五箇所ありますよね? ここに円を描くように順番に電流が流れることになります。

続きは、また次回。


鬱と脂肪、血糖値の関係

「100年に一度の不況」による影響なのか、鬱を煩う人が増えているそうですね。

うつ病には、様々な分類があり、要因も多岐に渡る事から、精神科医でない僕がここであれこれ語るつもりはありませんが、実は

「やる気がでない」

「よく眠れない」

「食欲がない」

「外に出るのが億劫」

「人に会いたくない」

「だるい」

・・・といった、「ウツっぽい」状態の人の中に、計測すると皮下脂肪・内臓脂肪・血糖値いずれも数値が高い人が少なくないことを御存知ですか? 精神神経科や心療内科で皮下脂肪や内臓脂肪の数値を図ることはほとんどありませんから、自覚がない方も多いようです。

でも「だるく」て「やる気が出ない」「外に出たくない」人に、「運動をしなさい」というのは酷な場合があります。ウツを煩う人は知的レベルの高い人も多いのですが、こうした方たちは日々きちんとした社会生活を営んできた人たちですから、ウツ状態になったときにも真面目に日々の生活をこなそうとします。そうすると、それだけでもう精一杯で、この上さらに「頑張る」ことはもう出来ないのです。

コップの水があと一滴で溢れ出してしまうようなかんじですね。

ただ、その状態で脂肪率や血糖値が高く、身体が常に脂肪で冷えていたり糖化している状態では、悪循環が起こりますので、クリニックFではこうした方々にもACボディを受けて頂いています。這うような気持ちででも一度クリニックに来て頂いて、30分「受身の運動」をしていただく。それだけで眠りの質も変わってきますし、また施術を繰り返し、身体の脂肪が減少するにつれ、心の状態もすこしずつ改善されていくのです。

身体がいつの間にか忘れていた「生命力」が、徐々に蘇ってくるようなかんじでしょうか。

向精神薬を使わないので、薬を飲むことに抵抗のある人にも好評です。

心身共に疲れている企業戦士には、特に有効なのです。


新国際学会周遊記

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