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藤本院長のブログ(新国際学会周遊記)

新しいヒアルロン酸 TEOSYAL

休診日の日曜日。

今日は新しいヒアルロン酸の講演発表がありました。

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会場はこちら京橋の東京スクエアガーデンでした。

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Dr. Kieren Bong グラスゴーで開業するドクターです。

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今回は特に目元周りに使用するフィラーにフォーカスして話が展開されました。

講演は非常に的確でわかりやすかったです。

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加齢による頭蓋骨、筋肉、脂肪の変化について実際の解剖写真も含め話されました。

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デバイス好きの僕としては気になったのがこちら。

 

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フィラーを持続的に注入する機器なのですが、軽量で魅力的です。

 

一般に手で注射する場合、注射速度が変わってしまうために、痛みを感じてしまう患者さんがいますが、こちらを使用することでかなり痛みを軽減できるようです。

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クリムトの絵を彷彿とさせるようなパンフレットも綺麗でしたね。

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今回フィラーを100本注文すると、こちらの注入器が一つサービスされるのだそうです。

欲しいなあ(笑)。


自律神経と音楽の実験をしています

2015年04月14日(火) カテゴリー:医療

東京に帰りました。

患者さんを一人診たのち、都内の音楽関係の会社で自律神経と音楽の関連性を調べる実験に来ました。

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こちらが、自律神経の安定化の為のデータ。

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この後は、クリニックに帰って取材です。


プラズマ美白 プラズマとは NeoGen SPA  iTED (レガート2)

われわれ美容レーザー医療の世界では、肌質を改善するために、何らかのエネルギーを肌に照射し、肌の変化を加えるのですが、そのエネルギーベースとしては、

レーザー

高出力パルス光(IPL)

LED

ラジオ波

超音波

などが挙げられます。

この中で、近年注目を浴びてきて、本格デビューを果たせなかったものの一つにプラズマ治療が挙げられます。

プラズマとは、固体、液体、気体 とは違った「物質の第4形態」と呼ばれるもの。

気体を構成する分子が電離し、陽イオンと電子に別れて自由に運動している状態で、気体中で放電することによって生成されます。

実は、僕の工学博士論文は、レーザーの先端を加工し、プラズマを生成する技術です。


Fujimoto T, Imai Y, Tei Y, Ito S, Kanazawa H, Yamaguchi S High temperature heat source generation with 4-6W power level quasi-cw (continuous wave) semiconductor lasers for medical use J Biomed Opt 2014;19(10):101502

医療治療目的に使用可能な、出力4-6Wレヴェルの半導体レーザーによる高温体の生成


Fujimoto T, Imai Y, Tei Y, Yamaguchi S Development of A Semiconductor Laser Based High Temperature Fine Thermal Energy Source in an Optical Fiber Tip for Clinical Applications Jpn. J. Appl. Phys. 52 052501

臨床応用が可能な、半導体レーザー光学ファイバー先端部加工による高温体エネルギーソースの開発

○Fujimoto T, Imai Y, Tei Y, Fujioka T, Yamaguchi S High temperature heat source generation with a very low power level quasi-cw(continuous wave) semiconductor laser for medical use SPIE2013-Proceedings 856569
医療治療目的に使用可能な、超低出力の半導体レーザーによる高温体の生成

と、3報の英文論文をトップネームで書いていますので、プラズマも専門の一つと言ってよいと思います。

プラズマといえば、例えば、自然現象では、雷やオーロラ。

人工物で身近なものといえば、プラズマディスプレイや蛍光灯。

ちなみに蛍光灯の内部は水銀ガスがプラズマになっています。

こちらを産業への応用を考えますと、原子核融合、溶接、イオンエンジン、フラーレンなどのカーボンナノチューブの生成技術などにも使用されています。

グーグルで「プラズマ」を画像検索してみると、

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さまざまなものが出てきますね。

こうしたプラズマが、エネルギーベースとして再び美容医療の世界にも取り入れられつつあります。

プラズマ治療機器は、2007年にPortrait(ポートレイト)という機器が販売され、評判がよかったのですが、残念ながらほどなく親会社が潰れてしまい市場から消えてしまいました。

こちらの機種が紆余曲折を経て、英国Energist社の、NeoGen Plasma と NeoGen SPAいう機器に生まれまわりました。

プラズマとレーザーの違いは、熱刺激の皮下への伝わり方です。

レーザーの場合は波長特性により、メラニン、ヘモグロビン、水などによって反応する物質が変わり熱が発生しますが、プラズマの場合は表皮から一様に熱が加わります。

皮膚表面を薄く破壊しアブレーションののち皮膚をはがし入れ替え、さらに深部の真皮に熱作用を加え、コラーゲンを再生させます。

来月にNeoGen SPAがいよいよ導入されますので、とても楽しみにしています。

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現在の情報は、スペック表のみ。

そして、プラズマの注目機器といえば、もう一台はこちら。

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僕も昨年から薬学部研究室に持ち込み、実際に使って研究を続けている、フラクショナル・マイクロプラズマRF。

アルマレーザー社のレガート2です。

こちらは同じプラズマでも、非常に微小なプラズマをローラーによって照射し、小さな穴を皮膚に開け、さらに薬剤を超音波によって導入するというもの。

iTEDという施術方法が知られています。

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機器アシストの皮下へのドラッグデリバリーシステムとして興味深いです。

今年はプラズマ治療に注目ですね。


根拠に基づいた医療(EBM:evidence-based medicine)

2015年02月20日(金) カテゴリー:医療

根拠のある正しい治療のために僕が指針としていることについて、ちょっと前のブログを久しぶりに読み返してみました。

EBM:evidence-based medicineのレーザー医療への応用 なぜ最新医学論文を読むことが大切か?

よろしければ、ご一読ください。

※※※

レーザー皮膚治療は、西洋医学の中でも比較的新しい分野です。

レーザーでシミやあざを取っていた「点の治療」をしていた時代が20世紀。

その後、肌質を若々しくしたり、肌の透明感を上げたりと、「面の治療」をするための機器が21世紀になって数多く開発されました。

しかしながら、この10年で新しく開発された21世紀の機器に関しては、厚生労働省の認可が遅いために日本国内の大学病院などで最新の機器を使用することができません。

ドラッグラグやデバイスラグの問題は、以前もこのブログで伝えていますよね。

日本の場合、通常最新機器はまず大学病院に導入されて医師のトレーニングが行われます。

すなわち、レーザー治療はこの日本において医療分野の中で唯一大学病院でのトレーニングが難しい分野である、ということになります。

************

一般的な診療を行う上で

「根拠に基づいた医療(EBM:evidence-based medicine)」

という考え方があるのをご存知でしょうか?

「良心的に、明確に、分別を持って、最新最良の医学知見を用いる」

“conscientious, explicit, and judicious use of current best evidence”

医療のあり方をさす考え方です。

*******************

特に新しい西洋医学を治療に応用するにあたり、人体の生理反応や治療の効果や副作用には必ずしも再現性が認められず、同じ治療でも患者によって結果は異なることは常に指摘されてきました。

多くの治療法の中から、目の前の患者さんにとって最も最良の結果を生むためには医学的な根拠が必要です。

こうした根拠には、従来「生理的原則や知識」が重視されてきました。

さらに、それを補うものとして「医師の個人的な経験」や、「権威者による推奨」が治療法の選択根拠として用いられてきたのです。

*******************

仮に、低出力レーザーを使用した肝斑治療を挙げて考えてみましょう。

生理学的原則や知識として

「表皮下部に存在する肝斑を取り去るためには、特定の波長の低出力レーザーにより、表皮下部のメラニンを破壊する治療が有効であろう。」

として治療法が考えられます。

この事実を証明するために

①医師の個人的経験:

「私の経験では、この波長のレーザー治療は肝斑の色彩を減らすようである。同僚もそう言っている」

または

②権威者による推奨:

「この治療法は当大学で100例以上の良好な成績を収めており、関連病院にも勧めている」

などを根拠にして、一世代前までは西洋医学の治療が行われてきたのです。

********************

しかしながら、この数十年で、医療や治療を行うにあたり、主に書籍・学会誌・論文発表を根拠にして、客観的な経験知を共有することがいかに大切なのかが、次第にわかってきました。

1980年代以降は米国国立医学図書館による「MEDLINE」など医学情報の電子デー タベース化が進み、また疫学・統計手法の進歩によりできるだけバイアスを排した研究デザインが開発されるようになりました。

そうしたうちに、治療法などの選択となる根拠は

「正しい方法論に基づいた観察や実験に求めるべきである」

という主張が、カナダのマクマスター大学でDavid Sackettらにより提唱されました。

1990年にGordon GuyattによりEBM (Evidence-based Medicine) と名づけられました。

EBMという言葉の文献への初出は1992年ですので、もう20年以上前ということになりますね。

*******************

こうした考えで、もしもレーザー治療を患者さんに、根拠に基づいた医療つまりEBMを用いて説明する場合。

「医学誌のレーザー治療ジャーナルの2004年10月刊行の論文によれば肝斑の治療方法における、治療法A(高出力レーザー治療と薬剤補充療法)の250件と治療法B(低出力レーザー治療のみ)の250件の比較調査を行った。

治療法Bの方が肝斑の逓減率は15%ほど低い結果が得られた。

ただし同雑誌2008年の4月の論文における追跡調査では50歳以上の患者の場合は逆に治療法Aの方が5%ほど完治率は低いとの結果である。

この患者は高齢であるので治療率の観点からは治療法Aが最適な選択となりうる。

ただし治療法Aは薬剤補充療法であり、これには他の副作用が報告されている。

よって治療法AおよびBの治療率およびもろもろの副作用の可能性を患者に掲示した。

最終的に治療法を選択するのは患者である。」

ということになると思います。

クリニックFにおける僕の立場は、実際の治療を行うエンジニア兼ドクターであると同時に、レーザー治療のコンシェルジュでもあります。

患者さんの肌を診断し、問題を解決するために、

僕は日々

「最新英語の論文を読み」

「レーザー機器を購入し」

「機器のメンテナンスをする」

こうしたことでエビデンスのある治療を選択していただけるようにしているのですよね。


五感のオーケストラ 人生という交響曲

2015年02月02日(月) カテゴリー:医療 ,音楽

 

先々週放映されたTVの影響もあるのか、音楽にはどんな力があるのか、医学的な話のご質問を様々な方から頂いています。

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2014年1月現在でパブリッシュされた英文医学論文のうち、痛みと音楽についての論文は554本もあります。

音楽には、脳に対する様々な影響力があるということです。

僕は音楽が大好きです。

聴くのも(実力はともかく)自分で奏でるのも好きです。

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そして改めて思うことは、音楽に触れるときには様々なアプローチ方法があるということ。

目を閉じ耳だけで集中して聴くこともできますし、実際コンサートに赴いたり、TVやDVDでコンサート、オペラ、ミュージカルなどを観ることで耳だけでなく目も使う=視覚と聴覚どちらも使ってアプローチすることもできます。

自分で楽器を扱うことができれば、これに触覚も加わります。

楽器には独特の匂いや味がありますので、味覚すら加えることが可能です。

その中で第六感まで研ぎ澄まされていくことを感じるのです。

そもそも人間のからだには、神の創った “五感”というオーケストラが元々備わっていると思っています。

ひとりひとりの人間は、その人だけの楽団をもっているんですよね。

ヴァイオリンだけでは淋しい曲もピアノやフルートの音色に彩られることで重厚感とストーリー性を増すように、聴覚だけを使って物事を理解するよりは視覚や触覚、嗅覚も総動員することで、人の心と脳は満たされる。

五感というオーケストラにとって鼓動はリズムであり、ホルモンはメロディーであり、自律神経はハーモニーのようなものです。

そして脳がそのすべての指揮を執ることになります。

著書やTVでお話させて頂いたことに関連しますが、痛みとはこの体内のリズム、メロディー、ハーモニーが崩れ、大舞台で交響曲を奏でられない状態と言えます。

誰もにその人だけの最高の交響曲を奏でられる能力が備わっています。

その人だけの美しい曲を作曲できるポテンシャルを誰もが持っているのです。

処方箋を書き、投薬や治療にあたること以外で医師にできることのひとつに、その曲を楽譜に落とし込み、本番前の練習にとことん付き合うことがあるのかもしれませんね。

深刻な病気はもちろん専門外来での対応が必要ですが、慢性痛や病名のつかない、あるいはついても治療が長期に渡る不調和による痛み・・・偏頭痛、腹痛、肩や腰、背中の痛み、膝の痛み、そして心の痛みを癒し軽減するために大好きな音楽の力を借りること。

聴く音楽は、必ずしもクラシック音楽でなくて構いません。

幼いころから繰り返し聴いた、聴くだけで笑顔が出る、思い出が溢れる、涙が頬を伝う、そんな音楽があって、それを有効に使うことができれば、その人のオーケストラはもっと実力を発揮できるようになり、もっと幸せな人生を生きることが出来ます。

人生と言うその人だけの交響曲を、できるだけ不協和音なく最後まで奏でられるように。

医師が出来ること、医療が出来ること。そして、現世界では医療という言葉を使われはしないけれど医学的裏付けを持ってできることに何があるのか。

そんな研究をこれからも僕なりにしていきたいですね。

続きを読む 五感のオーケストラ 人生という交響曲


世界初の水系のUVカット原料 アクアセリア (AQUACERIA®)

僕は、レーザー美容医療を15年続けていますが、同じ年数、医薬化粧品の原材料につていも研究しています。

強力な抗酸化剤であるフラーレンや、

APS APPS GOVCなどの特殊加工されたビタミンC誘導体、

さらに

TPNaなどの水溶性ビタミンE誘導体が僕の研究対象でした。

クリニックFでは http://clinic-f.com/Cosmetics.html

①APPS+Eローション

②リポフラーレンジェル

③ビタミンクレイジェルGO-VC

④AF(アロマフラーレン)クリーム

と4種類の医薬化粧品を主に処方していますが、ここにサンスクリーン剤を加えたいと常々思ってきました。

サンスクリーン剤として使用されてきた原材料は、酸化チタンや酸化亜鉛などの酸化剤であり、日焼け止めを塗るとべっとりとした感覚が嫌で使いにくいという声もよく聞きました。

そんな中、昨年アクアセリアという原材料に出会い、現在、メーカーと共同研究を続けています。

本年開催の国際学会にも研究のアブストラクトを提出したところです。

******************

アクアセリアの特徴は、

①世界初の水系のUVカット原料

②無機物であるレアアース(希少土塁)の一種、酸化セリウム(Ce02)別名Ceriaをナノ化させて、独自の特許製法でセリアに白金コーティングを施すことにより水への分散が可能になり、同時に高い抗酸化力を持つことに。

③従来の油性製品で酸化チタン、酸化亜鉛から進化し、水性製品を可能にする第3の紫外線反射剤。

④AQUACERIA 1(One)は、セリウムの持つ高い紫外線遮蔽効果を維持したまま水性化しているため、従来の紫外線散乱剤(酸化チタンなど)と比べてもその対応する紫外線波長の幅は格段に広く、UV-BだけではなくUV-Aも遮断することが可能。

⑤補助剤として紫外線吸収剤などの併用の必要が無いため、完全なノンケミカル処方が可能。

に集約できます。

特に僕が注目しているのは、今までのサンスクリーン剤よりも長い波長。

たとえば、ブルーライトなどに対して遮断する能力が高いことです。

この開発会社とは、さらに、近赤外線を選択的に遮断することが出来る新たな新素材を研究中で、こちらもさらに楽しみです。


マイクロ・ナノ研究開発センター

 

到着先では新しくできたこちらの施設も見学させていただきました。10255616_10206065893994823_14640298

次回の実験の打合せもして、今後なさなければならない論点も、よくわかりました。

思考が詰まった時、様々な分野の研究者の先生方とのブレストは本当に大切ですね。

僕にとっては清涼剤のようなものです。


音楽がもつ痛みを軽減する作用とは

2015年01月24日(土) カテゴリー:医療

韓国出張中に、ホンマでっか!?TVの収録分を、放映していただきました。

ヤマハ出版さんから2010年に出していただいたCD付きの著作を、フジテレビの方が読んでくださったことが出演のきっかけでした。

僕の肩書は音楽治療評論家ということで席を一つご用意下さいました。

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僕は専門医を取得したのち、初めての研究を、痛みと自律神経の関連をテーマにスタートしました。

その成果は1999年にJournal of the Autonomic Nervous System (自律神経誌)という国際誌に英文論文にまとめましたが、

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この過程で痛みをとるレーザー治療に興味を持ち、レーザー医学 光医学の勉強をすることになりました。

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著書では、以下の痛みを和らげる4つの神経系の理論を説明し、これらを活性化する音楽について書かせていただきました。

■エンドルフィンおよびドーパミンが関わる脳内報償系

■旧脳に効果があるセロトニン系

■交感神経を優位にするアドレナリン系

■副交感神経を介するアセチルコリン系

特にクラシックにジャンルを特定し、痛みに効く様々なクラシック音楽も紹介しています。

著作本文より抜粋

素朴なギモン1 なぜ、クラシック音楽が痛みに効くの?

聴覚の刺激は時に痛みの刺激を超え、痛みをマスクする!  聴覚の刺激は、脳神経の一つである聴神経を介して大脳辺縁系といわれる脳の古い部分に大きな影響を与えます。日常の中で触れる音には様々なものがあ りますが、脳に心地よい音をリズムやハーモニーにしてつなぎ合わせ、旋律(メロディ)となったひとつの音楽として「音を楽しむ」と、脳内の複雑な神経ネッ トワークにある刺激が与えられます。 この刺激が、時に痛みの刺激を上回って、結果痛みの刺激をマスクしてしまう=痛みを感じにくくさせてしまうのです。

素朴なギモン2  音楽で治療もできるの?

医療の世界では、すでにたくさんの論文が発表され、成果を上げています!  音楽を聴いたり演奏したりすることによる生理的・心理的作用を、病気回復や健康向上のために役立てる治療法があります。それが「音楽療法」です。 音楽療法は、心身の障害や機能を回復させるため、すでにリハビリテーションや精神医療などで活用され、多くの成果を挙げています。

素朴なギモン3  この本で何ができるの?

痛み別・おすすめ曲紹介&CDつきで、すぐ実践できます! 「この痛みには、どういう傾向の曲を聴いたらいいか」を、科学的に分析して、わかりやすく解説。また、音楽に合わせて行なうといい運動なども紹介していま す。さらに、CDつきで「痛みがとれる」を、すぐに実践へと移すことができます。

よろしかったら著作をご覧くださいね。



「ホンマでっか!?TV」に出演致します。

2015年01月21日(水) カテゴリー:医療 ,音楽

クリニックF院長 藤本幸弘が今夜21時から放送されるフジテレビ系列「ホンマでっか!?TV」に出演致します。

人の痛みを癒すのに音楽は効果があること、それが医学的に証明されていることをお話させて頂きました。

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お時間あればご覧になってみてください。

番組紹介のWEBから

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マイクロボトックスの考案者Dr.Woffles T.L.Wu

2014年11月21日(金) カテゴリー:医療

今日は診療前の時間を使って、朝からこんなドクターが来てくださいました。

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シンガポール在住で、マイクロボトックスの考案者Dr.Woffles T.L.Wu先生。

BOTOX治療といえば、眉間やオデコの表情ジワを止めるために打ったり、歯ぎしりによる偏頭痛や歯の損傷を改善させるため、エラの張りを改善するために打ったり、汗を止めるために脇に打ったり、足を細くするためにふくらはぎに打ったり・・・といった使用方法が主流のものでしたが、このマイクロボトックスでは皮膚の浅い部分にごく微量のボトックスを細かく細かく注入していきます。

それにより、皮膚のアンチエイジングにつながり、ハリの改善や毛穴の改善、リフトアップ効果などを望むことが出来るというもの。

今回は、アラガン社のテクニックシェアプログラムとして、様々な技術とノウハウを披露してくださいました。

例えばモデルとなった歯ぎしりによる偏頭痛を訴えていたクライアントには、両エラの部分を広範囲に細かくまずは注入した後、顎に移り、それから首へ。喉ぎりぎりまで何十ヵ所も注入を行っていきます。

その間、

「注入液はたった一滴も無駄にしないように!」

と何度も声がかかります。

これが一通り終了した後、今度は注射針を変えてまたエラに戻り、今度は筋肉の深い箇所に改めて注入していくのです。

非常に繊細な指の動きと集中力が要求される技術。

「この技術は結果を出さなければ患者は戻ってこない。だからこそ必ず一度の注入で結果を出さなければならない。機能はもちろん、必ず患者は注入の後格段と美しくなる。だから皆にこの注入方法は支持され、愛されているんだよ」

と仰っていました。

とても勉強になりましたし、良い刺激を受けました。

一方でレーザーとはまた違った痛みを患者さんは堪えないといけませんので、そういった点をどう改善していくのか。価格設定をどう考えるのか、などいくつかの課題検討を踏まえてから、クリニックではご紹介していきたいと思います。


アラガン社のテクニックシェアプログラム 劉振軍先生 ボトックスビスタ ジュビダーム

2014年08月06日(水) カテゴリー:医療

診療時間前に、アラガン社のテクニックシェアプログラムを体験してみました。

ボトックスビスタやジュビダームなどの認可品が出来ましたので、業界が大きく変化しつつありますね。

今回は、アラガン社トレーナーの、劉振軍先生にボトックスビスタとジュビダームの注入の総論を教えていただきました。

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ボトックスやフィラーを打つようになって15年以上たちますが、アッパーフェイスとロウワーフェイスに分けて、施術をまとめディスカッションしましたので、改めてとても勉強になりました。

肌質の改善にはレーザー光治療が大切だと思いますが、アンチエイジング医療という点では、フィラーやボトックス、メソセラピーなども、興味深い診療科目になりますね。


メソセラピー から 水光注射 そして レーザーアシストのドラッグデリバリーへ

2014年07月18日(金) カテゴリー:医療

先日facebookの記事を眺めていたら、メソセラピーについて文章を書かれていた先生がいらっしゃいました。

メソセラピーは、Michel Pistor (1924–2003) 医師が1948年から1952年にかけて完成した手技で、皮下に注射を使って少量づつ薬剤を打ち込む方法。

この方法は、レーザー治療が今よりも盛んではない頃、美容医療で主要な役割を閉めていた時期があり、僕もメソセラピーの国際専門医を持っています。

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こちらの写真は、2005年、約10年前にパリで、メソセラピーの講習を受けたときのもの。

国際学会周遊記の記事もあります。

ボルドー大学のメソセラピーの主任教授であるProf. Philippe PETITと撮った写真です。

ちなみに、当時のメモを見返してみますと、利用できる薬剤は以下の様でした。

Phosphatidylcholine T3-T4 thyroid, Isoproterenol Aminophylline Pentoxifylline L-carnitine L-arginine Hyaluronidase Collagenase Yohimbine Co-enzyme cofactors Dimethylethanolamine Gerovital Glutathione Tretinoin Alpha lipoic acid Vitamin C Procaine Lidocaine Ginkgo biloba Melilotus C-adenosine monophosphate Multiple vitamins Trace mineral elements Carbon dioxide Mesoglycan

肌に必要なほぼすべての物質が導入できると思ってよいですよね。

当時はナッパージュ法という、細い注射針を用いて皮下にまんべんなく薬剤を注入する方法しかありませんでしたが

後に、メソガンやダーマローラー、さらにはダーマシャイン、ダーマクイーンなどの水光注射が日本でも利用されるようになったのはご承知の通りです。

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僕はピアノをやっていたこともあり、比較的注射が得意な方だと思いますので、機器を利用するよりも、実際にナッパージュで手打ちしたほうが結果を出しやすいなあと思っていました。

しかしながら、これらの注射による機器を圧倒的に上回る方法が出てきました。

フラクショナルレーザーアシストによる、皮下へのドラッグデリバリーです。

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フラクショナルレーザーを使いますと、皮膚の任意の深さまで、任意の大きさの孔を空けることが出来ます。

この密度は、1cm四方あたり2000発など、とても人間の手では照射できないような密度。

LMS誌によると、レーザーの波長によっても上図の二つの方法をレーザーアシストのドラッグデリバリー法として紹介していますが、現在僕が薬学部大学院で研究しているものは、これよりも新たな方法です。

リポゾームなどを利用して、皮下に先に薬剤を輸送し、表皮からレーザーエネルギーを加えることでこれらを破裂させ、薬剤を必要な部位に投入するのです。

ヒアルロン酸などの高分子を、勾配をかけて導入するようなこともできると思いますよ。

これから先、画期的変化が起こりうる分野です。


 美容医療 今後の潮流を読む

2014年07月01日(火) カテゴリー:医療

今週末の講演について、ちょっと物思いにふけっています。

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クリニックF開業以来、本当に多くのレーザー/光治療機器を導入してきました。

21世紀に入ってからというもの機器の工学的な進化は著しく、治療のプロトコールも大きく変化しましたので、患者さんに対して最も効率の良い治療法がエビデンスをもって提案できるようになってきました。

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そんな中、今週の日曜日に大阪で米国キュテラ社のユーザーズミーティングが開催されます。

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こちらで僕は「美容医療の展望 〜美容治療 今後の潮流を読む〜」という総論的な演題を講演してほしいとのご依頼を受けました。

※※※

90年代の後半にこの日本で「美容医療」と言う言葉が出来ました。

間もなく20年となります。

それまで、美容と言えば 
  

A 外科系の医師が行う美容整形 
  

B エステティックサロンで行うフェイシャルやボディのマッサージ 針脱毛
  

C 化粧品や美顔器で行うセルフケア
  

しかなく

医者の領域としては 

A を選択するか 

または この領域にない 

D 皮膚科医として皮膚疾患の治療を保険診療で行った後、それ以上の結果を求める患者に対し自費でできることを提案する

という選択をとるしかなかったと言えます。

特筆すべき点は、A と D における 患者=顧客は 自分のマイナスの部分を0またはプラスにしたいと願う患者であったことであり、変身願望の強い患者であったことだと言えます。

そこに新たに登場したのがのちに「プチ整形」と呼ばれる注入療法や、レーザー治療、ホルモン療法といった、AでもなければDでもない それらの間を繋ぐもの、でした。

そして、新しい概念=病気の人や、マイナスを0あるいは1にしたい人に施すための医療ではなく、健康な人、すでに0以上に自分のスコアを持つ人を対象とした「アンチエイジング医療」が生まれるのです。

こうした美容医療の潮流と共に、時代はアナログからデジタルへ。インターネットによって生活スタイルが激変する時代に突入します。

電話での問い合わせはメールでの問い合わせへ。

雑誌やTVで情報を追いかけていた人々は、インターネットでの検索を使いこなし

診療の場でも口頭での説明や、筆記、触診に頼っていたものが、画像の導入やパワーポイント、イラストレーターなどのソフト導入が当たり前となり

広告を禁止されている医療法人や開業医たちは、ホームページやブログ、ツイッター、Facebookというツールを新たに与えられます。

パソコンやスマートフォンが日常生活に完全に入り込んだことで、機器の操作を日常的に行う人々が爆発的に増え、それに伴い機械と皮膚が触れ合うことに違和感や抵抗感、異質感を感じる人が減っていきます。

レーザー医療の浸透は、こうした背景を踏まえずには語れないのです。

僕としてはここを踏まえて、今後の流れを解りやすくプレゼンテーションに落とし込みたいと思っているのですが・・・この「解りやすく」というのは案外と難しいものです。

もう少し頑張ってみますね。


ピアニストの脳を科学する

2014年06月23日(月) カテゴリー:医療

先週インドネシアにこんな本を持ってゆきました。

通常の人と、プロのピアニストの音楽演奏時や視聴時に、どんな違いがあるのかを科学的に分析した本。

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こうした解説本を読むときには、論点の根拠がとても大切だと思っています。

そうした際に、僕はいつも引用文献の内容を参考にしています。この本はとても引用が多く、信頼性が高いと思いました。

ピアニストの脳を科学するの本に引用があったnature neuroscience に載った論文読んでみました。

Anatomically distinct dopamine release during anticipation and experience of peak emotion to music

マギル大学のグループが、

お気に入りの音楽を聴くときには脳内から快楽物質のドーパミンが放出されるが、

脳の中で線条体の尾状核では音楽によって「感動する直前」にドーパミンを放出し、

側坐核は音楽によって「感動している最中」にドーパミンを放出することを、

PETとファンクショナルMRIによって突き止めたという論文です。

http://www.nature.com/neuro/journal/v14/n2/full/nn.2726.html

ちなみにオピオイドによる多幸感と精神依存の機序は、側坐核に投射しているドーパミン作動性ニューロンの活性化に伴いますので、同じ経路が活性化していますね。

曲のいわゆるサビを待つ直前と、サビを聴いているときに、違った部位の脳の報償回路が働くのは面白いですね。

ワーグナーのオペラなどを聴いていると、初めて聞いたときには全く難解だった曲が、何度も聴いて、曲を覚えていくうちに深く感動できるようになります。

僕は、ここがオペラの面白い点だと思っています。

初めて聴くメロディーが美しく感動する場合と、

何度も聴いているうちに、次のフレーズが予想できるようになり深く感動できるようになる場合では、脳の報償系が違うということなのですね。


プレゼンテーションの教材 画期的なすい臓がん診断キット TED Technology Entertainment Design

2013年11月12日(火) カテゴリー:医療

国内外の学会で発表のチャンスを頂くと、発表内容もさることながら、どういうスタイルで講演すべきかということも最近考えるようになりました。

考えても、もちろん実際それが本番でできるか、というのはまた別の話で、こちらはまだまだ課題があります。

自分のプレゼンテーションスタイルを作る、というのはやはり難しい。オリンピック招致のときにその手の専門家がいることを多くの日本人が知ったと思いますが、身近なもので僕が教材にしているものがあります。

TEDってご存知ですか?

TED(Technology Entertainment Design)とは、アメリカのカリフォルニア州ロングビーチで年一回、大規模な世界的講演会を主催しているグループのことを言います。

このTEDが主催している講演会は、学術・エンターテイメント・デザインなど様々な分野の人物がプレゼンテーションを行います。超有名人から無名の人まで。

これら価値ある英語の発表を日本語に訳している人たちがいます。

訳して、発表の映像に日本語で字幕をつけているのです。

この日本語字幕のついたTEDの講演シーンは、無料で学ぶことの出来る、英語の、そしてプレゼンテーションの最適な教材ではないかと思います。

ちなみに今回非常に感動した映像がありますのでご紹介しますね。

それは、すい臓がんの診断キットをこれまでにない精度で、しかも安価に作り上げたアメリカの高校生の話。

彼は、13歳の時に近しい人をすい臓がんで亡くしてしまいます。

なぜ彼は死ななければならなかったのか。もっと早く癌を見つけて、治療し、治ることがどうして出来なかったのか。そもそもすい臓ってどんな臓器なんだろう? すい臓がんとはどんな病気なのだろうか。

その死をきっかけにすい臓がんについて彼は調べ始めます。すると、どうやらすい臓がんの診断検査は高額で、しかも精度が低いことがわかります。また、60年前に作られた機器が未だに使われていることもわかります。

彼は非常な熱心さをもって、ネット上のデータバンクにある4000種のタンパクの中から、すい臓がんや卵巣がん、肺がんに特異的なタンパク質である「メソテリン」を見つけ出しました。

そして、高校の授業で習った抗体と、偶然読んでいた本の中のカーボンナノチューブを組み合わせ、メソテリンに特異的に反応する抗体を作ることを思いついたのです。

彼のすごいところは、その後ジョン・ホプキンス大学と国立衛生研究所の200名の教授にメールを送り、材料一覧、予算、研究予定表、研究手順を詳しく書いたのちに、

「自分に研究をさせてくれないか?」

と、働きかけたこと。

200名の内199名からは断りの返事が来たそうですが、ひとりだけよい返事をくれた教授がいました。

その教授を訪ねていくと、いくつもの質問を投げかけられ、それに答えていく内に別の教室から彼に質問に来た博士(PhD)たちで次第に教室が一杯になり、最後には20名の博士と教授がひしめきあうような状態になったのだそうです。晴れて彼はこの教室で研究を行う権利を与えられ、実験系を再度組み直す作業を行い、この研究結果を出した・・・というわけです。

青年の着眼点の素晴らしさ、行動力、熱意にも胸打たれましたし、経緯や結果も夢があって素晴らしいですね。

すい臓は十二指腸の横、胃の裏側にある薄い組織です。

消化液を排出する外分泌器官と、インスリンを排出する内分泌器官を併せ持つ、非常に重要な臓器なのにも関わらず、癌が出来てしまった場合、その解剖学的場所から発見が難しいのです。

膵頭部という消化液が十二指腸に排出される部分に癌が出来た場合ならば、症状がすぐに現れますが、特に膵尾部といわれる部分に癌が出来た場合、ほかの臓器に浸潤し、症状が出た時には手術が出来ないし、手の打ちようがないということも多いです。

万が一癌が見つかっても、外科の手術の中でも、最も大きく体に負担がかかる膵頭十二指腸切除という手術が必要になります。

癌治療は早期発見に勝るものはありませんが、検査の中には放射線被ばくなどの悪い影響があるものも存在します。

このように体に負担の少ない診断機器が今後も出来るとよいですよね。

プレゼンテーションというのは、かように人の心を動かし、その上で歴史までをも変えていく力がある、ということが映像を見ているとよくわかります。

勇気までもらえる、よい教材です。


「顔のシミが多い」と「動脈硬化の危険性が高い」のか?

2013年07月01日(月) カテゴリー:医療

クリニックの患者さんから、「顔のシミが多い」と「動脈硬化の危険性が高い」のはどうしてですか?

という質問が多いので、なぜかと思ったら、どうやらテレビで放映されたのですね。

テレビでは理由を話していなかったのだとか。

ちょっと考えてみればわかりますが、これは当たり前のことです。

生体が老いる時、活性酸素が関わっていることはご存知だと思います。

活性酸素を除去する能力は、加齢とともに減ってゆきます。

たとえば、体を丹念にメンテナンスしている野球選手などのスポーツ選手は、35歳を境に引退する人がぐんと増えますよね。

これは35歳を超えると、激しい運動による活性酸素が除去できなくなるので、運動のパフォーマンスが落ちるためです。

活性酸素は紫外線、ストレス、過度の有酸素運動、などで増加します。

皮下の活性酸素が、シミやしわの原因になりますので、活性酸素が多ければ多いほど肌は衰えてしまいます。

反対に、生体内で活性酸素を除去する能力が高い人は、見た目も若々しく見えるのです。

動脈硬化に関しては、血中コレステロールや中性脂肪を気にしますが、そのものが動脈硬化を起こすのではありません。

血中コレステロールや中性脂肪が、活性酸素と結びついて、過酸化脂質になって初めて動脈硬化の原因となるのです。

したがって、

「顔のシミが多い」=「動脈硬化の危険性が高い」

という数式は成り立つのですよね。


皮膚科医とレーザー治療 英文論文

2013年07月01日(月) カテゴリー:医療

おはようございます。

7月1日。今年も後半になりました。

今日もクリニックFの診療日です。

今週も毎朝毎晩、企業の方々と打ち合せが入っています。

今日も早朝から新規にプロデュースすることになった、「最新医療機器による痩身クリニック」の朝食会議が入っています。

ずいぶんと枠組みが整ってきましたよ。

楽しみです。

今日は、以前取材を頂いた日経ヘルスの新刊

「女の「たるみ」を解決!」

がクリニックに届いていました。

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よろしかったらご覧くださいね。

さて、今日のブログは新しい医療について。

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学会活動やFacebook、ブログといった媒体を通じて、様々なドクターからご連絡を頂くことが最近以前よりも増えてきました。

特に皮膚科の先生方から相談を受けるようになり、開業医の先生方、そして大学病院の先生方の意識の変化を感じます。

以前からこのブログでもお話していますが、日本では厚労省の認可が遅れて、最新の機器が使用できない「デバイスラグ」という問題があります。

また、保険診療の範囲で臨床を続けられる先生方は様々な事情により、レーザー治療のことは聞くけれど実際にレーザーに何がどこまで出来るのか把握しきれない現状もあります。

厚労省で認可が下りない機器を、大学病院で使うのは難しいですから、大学医学教育にここ10年間のレーザー医療の進化が反映されていないのですよね。

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アトピー性皮膚炎やニキビ、肝斑といった症状に対し、以前でしたら街の皮膚科に行くと

「レーザーを打つと悪化する」

という都市伝説のような「常識」がありましたが、最近インターネットで一生懸命英語の論文を検索されたり、実際読み込まれることで、過去のこうした常識が世界基準では決してないことに気付かれる勉強熱心なドクターが増えているようです。

僕も大学研修医の時に、

「日本語で得られる医学情報は、英語のものよりも10年以上遅れている。」

「専門分野の英文医学雑誌は、どんなに忙しくても必ず目を通しておきなさい」

「先生(僕のこと)も、日本語で論文を書こうと思ってはだめだ。世界に発信するつもりで英語で書きなさい。」

と教えられました。

苦労して初めて英語の論文が通過した時に、お世話になった当時の教授がとても喜んでくださり、

「これで君も、世界のFujiomotoになる資格を持ったんだよ。世界中の医師が君の論文を読むことができるんだ。これからも頑張りなさい。」

と褒めてくださったのを今でも思い出します。

研修医の時に叩き込まれた医師としての生活習慣は、20年後の今になっても変わらないですね。

僕もどんなに忙しくても、最新の英語の医学雑誌は、必ず目を通しています。

医学は常に進化しているのです。

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国民皆保険を擁する保険診療と自由診療という日本独特な枠組みの中で、新しい医療に取り組んでいくと、古い常識を持った人たちとコンフリクトすることがあり、時折様々な局面で壁にぶつかってしまいます。

僕自身も時々悩んだり落ち込むこともありますが、大きな歴史の流れの中で日本の医療を考えると、たぶん今は夜明け前。

レーザー/光治療という、医療の中でも限られた範囲にはなりますが、僕はこれからも日本に「世界常識の医療を提供する」という気持ちを忘れずに、頑張っていきたいなと思っています。


ショパンピアノ協奏曲第一番 チェルニー・ステファンスカ プラシーボ効果 二重盲検法

2013年01月29日(火) カテゴリー:医療

おはようございます。

1月29日(火)。今日もクリニックFの診療日です。

今日は音楽の話題から。チェルニー・ステファンスカというポーランドの女性ピアニストをご存知ですか?

彼女は、ショパンピアノコンクールでも優勝経験のある一流のピアニストです。

彼女のこちらの演奏、ショパンピアノ協奏曲第一番の録音は、史上最高のピアニストとして誉れ高いルーマニア出身のディヌ・リパッティ(Dinu Lipatti)のものと誤認されてきました。

リパッティは33歳という若さで、悪性リンパ腫(ホジキン病)にて夭折したのですが、残された録音(モノラル)のどれもが素晴らしいもので、死後特に評価が高くなりました。

僕も好きなピアニストの一人で、このブログでも何度か登場したことがありますよね。こちらはリパッティのほぼすべての録音が残されている7枚組お買い得CDです。

以前は「リパッティの芸術」シリーズとして発売され、1枚3000円以上したのです。

僕は7枚全部持っていたにもかかわらず、もしかしたら録音状況が違うかもと、ついつい買ってしまいました….。 

そして、こちらYOUTUBEで見つけたリパッティのショパンピアノ協奏曲第一番です。

どちらの演奏も技術的には素晴らしいですが、リパッティの弾くショパンの方が物悲しいですかね。ショパンの特徴を捉えているのかもしれません。

興味深いのは、この誤認の事実が知られた後に、チェルニー・ステファンスカの録音に対する音楽評論家の意見が一転したこと。

思い込みとは罪深いものです。 

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医学の世界では、特に薬の治験の際、プラセボ効果(プラシーボ効果)を統計学的に排除するということを行います。

Placeboはラテン語で、「私は喜ばせる」の意味です。

プラセボ効果とは、偽薬効果(ぎやくこうか)とも表現しますが、偽薬を処方しても、薬だと信じ込む事によって何らかの症状の改善がみられる事をいいます。

ちなみに医師法では、常習化が起こりうる危険な患者さんに対して、睡眠剤と偽ってビタミン剤を投与することが認められていると聞いたことがあります。

ビタミン剤を処方しても、眠剤と信じて飲めば効いてしまう人もいるのです。

僕は良く、患者さんに対して、医療施術と美容施術の違う点を説明するようにしているのですが、美容は一言で言うと、このプラセボ効果の影響を多大に受けているのですよね。

もちろん化粧品に紫外線をカットしたり、乾燥を防ぐといった「効能」はありますが、原料的には、医薬的「効果」はないはず。

しかしながら不思議なことに、高額なクリームを塗ったことで気持ちが高揚し、実際に綺麗になる人も中にはいるのです。

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医療として治療法や薬が認められるためには、このプラセボ効果との差異を、統計学的に証明しなければなりません。

医学博士論文を書く時に、多くの統計学的検定手法を学ぶのは、このためです。

僕が過去の論文を書く時に使用した検定で、ちょっと頭に浮かぶだけでも、ベイズ推定 • 仮説検定 • Z検定 • スチューデントt検定 • カイ二乗検定 • F検定などなど、沢山の手法があります。

さらに、統計学的にいくら正しくても、元データの精度が悪ければ意味がありません。

元データを取る時に特に大切なのは、出来る限り二重盲検法(Double blind test)を使用するということ。

この二重盲検法は、実施している薬や治療法などの性質を、医師(観察者)からも患者からもわからない様にして行う方法なのです。

プラセボ効果や、観察者バイアスの影響を防ぐ意味があるのですよね。

ちなみに、今年通過した僕の米国レーザー医学会の二つの演題でも、患者さんの施術評価の際に、二重盲検法を行ったか、選ぶ項目がありました。

医学会の演題の通過条件としても重要な点の一つなのです。

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この10年間、肌を美しくするためのレーザー・光施術が急速に発展しました。

○透明感を上げる

○コラーゲンやエラスチンの再生力を高める

○毛穴やシワ、にきび跡などが平滑化した艶(ツヤ)のある肌を作る

○皮下組織のタルミを引き上げる

肌を美しく、さらにメンテナンスする機器が、二重盲検法によって評価される時代になったのです。

僕がクリニックFで導入している機器は、こうした二重盲検法によって米国のレーザー学会で評価され、米国FDA(米国厚生労働局)た機器であることを基準にしています。

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僕は、クリニックFで施術をするからには、すべての患者さんに、正確なデータの蓄積と統計検定を行った上で選択した、最短の最も効果のある治療を提案したいと常々思っています。

診察にいらっしゃる患者さんの肌を診察、分類し、さらに患者さんの希望を聞いた後、30以上もある多くの機種の中から、最も適しているとおもう機種を、患者さんごとに選んでゆくのが、僕の楽しみでもあるのです。


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